「格ゲー」と聞くと、ちょっと入りづらい、敷居が高そう……と思われる方もいるのではないでしょうか?そんな方々のために、2025年この冬に家で遊ぶことのできる格闘ゲームを7本紹介したいと思います。

「格闘ゲーム」は基本対人戦で遊ぶこともあり、誰かと一緒に遊ぶこと前提になりがちですが、ソロゲーとしても遊べるポイントをご紹介しますので、筆者のように友達がいない方も安心してください。
また、ゲームの簡単な説明とeスポーツ的な部分も含めながら、ライト・ディープ向けのポイントなどを書かせていただきます。

◆『ストリートファイター6』(Switch2/PS4/PS5/Xbox X/S/Steam)
まずは2023年に発売したカプコンのこのタイトル。発売してからずっと流行していると言っても過言ではありません。操作タイプはモダン操作、クラシック操作、ダイナミック操作があり、Switch2版ではジャイロバトルもあります。

☆ライト向けのポイント
・コマンドを入力しなくても技が出せるモダン操作がある。

・1人用のワールドツアーでストーリーを楽しみながらシステムを学ぶことができる。

★ディープ向けのポイント
・モダン操作で一定の強さには到達できるが、より強くなることが現状難しい。

・キャラクターのバランス調整の頻度が少ない。

『スト6』の遊ぶハードルを下げてくれているモダン操作は、格ゲー入門者にとてもおすすめです。クラシック操作と比べて出せない技はあるのですが、上位層にも少ないながらモダン操作のプレイヤーはいるので、強くなれることも証明されています。とはいえ、強くなっていきたいのであれば、クラシック操作をやってみる……ということが、一つの壁となるかもしれません。

そして良くも悪くもですが、調整の頻度が少ないです。
ポジティブにとらえると、キャラを決めればゆっくり腰を据えて戦うことができるということでもあります。キャラのかっこよさで選ぶのか、強さで選ぶのかは悩みどころですが、調整頻度が少なければそのことについてじっくり考えることもできるでしょう。

■筆者からひとこと
プレイヤーとしても動画勢(プレイをせず見ることを専門にするファン)としても今一番入りやすいのは『スト6』だと思います。オフラインの場も多く、プレイヤーとしても観戦する側としても楽しめると思います。あと、ブームなこともありグッズ化頻度も高いため、好きなキャラができれば推し活も充実しますよ。

◆『餓狼伝説City of the Wolves』(PS4/PS5/Xbox X/S/Steam)
2025年にSNKから発売した本作。1999年の『餓狼 -MARK OF THE WOLVES-』以来の新作とあって発売前から注目度も高かったですが、The Game Awards 2025の「BEST FIGHTING GAME」を受賞しました。操作方法はアーケードスタイルとスマートスタイルがあります。

☆ライト向けのポイント
RPG的に遊ぶことのできる「EPISODES OF SOUTH TOWNモード」がある。

・キャラクターがとにかく魅力的!実在の人物を操作して格ゲーができる!

★ディープ向けのポイント
・26年ぶりの続編、気になるストーリーの続きをようやく見られる。

・今から参入して夢を掴めるかも!大会の賞金額がすごい!

どの格ゲーもキャラクターがとても魅力的ではあるのですが、テリーや不知火舞などを見ていると、SNK作品はキャラ作りがとてもうまいなと感じます。キャラクターが好きになってしまえば、派生作品にも登場していることが多いので、いろいろな楽しみが増えます。
一部男性キャラは女体化もします。

本作は発表の時点でも大きな注目を集めましたが、さらに注目を集めたのが大会の賞金額の高さ。世界大会では優勝賞金約2億円ととんでもない金額でした。宝くじを当てるのと格ゲーでてっぺんを取るの、どちらが簡単かは難しいところですが、格ゲーを遊びなれている人には夢のある話です。

■筆者からひとこと
本作では実在の人物であるクリスティアーノ・ロナウドとサルバトーレ・ガナッチが登場しますが、この2人を操作できることでおつりが出ます。とても格ゲーらしい魅力的なキャラクターに仕上がっていて、さすがSNKと言わざるを得ません。まだ発売して一年も経っておらず、シーズン2も発表されたため、これからに期待が持てるゲームです。

◆『鉄拳8』(PS5/Xbox X/S/Steam)
2024年にバンダイナムコスタジオから発売しました。前作の『鉄拳7』が2015年発売ということで、9年ぶりの新作となった本作。ゲーム的にはCGの進化がすさまじかったように感じます。操作タイプはアーケードスタイルとスペシャルスタイルがあります。

☆ライト向けポイント
・ストーリーのビジュアルが大変よく、とても面白い。


・ランクが細かく区分されているので、少しずつ強くなっている実感が持てる。

★ディープ向けポイント
・3D格闘ゲームなので、左右上下だけでなく奥行きがある。

・eスポーツ観戦シーンが熱い!

ストーリーが充実しているのでソロゲーとしてとても優秀です。ゲーム内で、過去のメインストーリーの簡単なまとめを見ることができるので、『鉄拳8』が初めての方にも安心です。ストーリーは話がいいのはもちろんですが、CGがすごすぎてAAAタイトルのRPGよりもCGのクオリティが高いのでは!?と感動しました。長編はシリアスですが、短編はギャグ全開のものもあり、どちらの味も楽しめます。

eスポーツシーンでいうと、強豪国パキスタン、韓国、そして追いつけ追い越せの日本という立ち位置が熱いです。パキスタンについては、そのエピソードがテレビに取り上げられるほど。簡単に説明すると、2019年突如無名のパキスタン人(Arslan Ash選手)がEVOを優勝し、「パキスタンにはまだまだ強い選手がいる」と発言して大きな注目を集めたという話です。結果として実際にパキスタンの選手はかなり強いのですが、発言したArslan Ash選手はEVOを7回優勝し、本人がやっぱりめちゃくちゃ強いじゃんという状況です。

■筆者からひとこと
個人的に最近一番観戦している格ゲーが『鉄拳8』になります。理由を問われると色々あるのですが、ビジュアルの良さはやはり大事だなと思います。
あと、現状あまり複雑なシステムがないというのも、観戦していてわかりやすいポイントです。

また、公式が配信してくれている実況のゲンヤさんによる「ゲンヤの部屋」もとても楽しいです。実況・解説をしっかりやってくれる配信も魅力的ではありますが、『鉄拳8』の日本の公式ではみんなでわいわい見るウォッチパーティー式をやっており、チャットも含めて和やかな雰囲気です。ぜひとも今後続けてほしいなと思っています。

◆『2XKO』(PCのみ)
本作は超有名MOBA『League of Legends』のキャラクターたちで遊べる格闘ゲームです。2025年10月よりアーリーアクセス中で、2026年1月にコンソールでも遊べるようになると発表されています。

今まで紹介してきた3つのゲームと違って簡易的な操作タイプはないのですが、2V2の「タッグバトル」であるというところが大きく違います。タッグは2人のキャラクターを1人で操作しても良いし、それぞれ違うプレイヤーが操作しても良いという面白いシステムです。

☆ライト向けポイント
・無料!!!!!

・コマンド操作がない。

★ディープ向けポイント
・1人でも2人でも遊べる「タッグ」が魅力。

・まだまだアーリーアクセス中。まだキャラクター数が11人しかいない。


本作には簡易的な操作タイプはないのですが、複雑なコマンド操作がないので、初心者にも受け入れやすいと思います。公式ではビギナー向けコンボも紹介されていますので、まずはそこを練習するのが強くなる一歩となりそうです。

そしてやはり「タッグ」が大きなポイントですね。1人で遊ぶことと2人で遊ぶことで戦い方やアシストの使い方などが大きく変わってくると思います。また、2人のプレイヤーで2人のキャラクターを操るということは、相手は2人分の人読みをしなければならなくなります。各国の大会でもタッグチームが目立ってきているので、今後の動向も注目です。

■筆者からひとこと
『2XKO』はティーモ、ポロとかわいいキャラが揃っていて、見ていてうれしいゲームです。相手にするのはともかく。実は獣よりの人外キャラクターが出る格ゲーって、今ではそう多いわけではないんですよね。

動画勢として注目なのはやはり「タッグ」。昨今多くの格ゲープロゲーマーが誕生していますが、タッグを組むとなるとドラマのある展開が見えてきそうです。チームを超えたタッグなんかも登場するのかも!と、想像するだけで夢がありますね。


◆『ギルティギアストライヴ』(Switch/PS4/PS5/Xbox X/S/Steam)
本作は2021年にアークシステムワークスから発売されました。すでに4年も経っていますが、2026年には「2.0」になると発表され、まだまだ新しい展開が期待されている格ゲーです。操作方法の種類は特にありません。

☆ライト向けポイント
・メインストーリーが素晴らしい!続きを見るために格ゲーをする必要がない。

・キャラクタービジュアルが良すぎる。フィギュアモードで静止画撮影も。

★ディープ向けポイント
・簡易な操作タイプがない。

・独自システムが多い!

本作はストーリーが素晴らしいです。映画のおまけに格ゲーがついているのか、格ゲーのおまけに映画がついているのか…と思うほど。続き物とはなっていますが、過去作を知らない方向けに公式が過去のストーリーの漫画や動画を公開しているので、安心です。

4年前のゲームとあって、簡易操作はなく、独自システムが多いです。ロマンキャンセル、サイクバースト、ネガティブペナルティなど。その中でも「壁割り」は素晴らしいシステムだなと思います。説明すると、相手を端に追い込むと、相手側の背後にある壁が割れて、別のステージに移動し、状況がリセットされるというものです。画期的!

■筆者からひとこと
何度も書きますがメインストーリーが本当に良いです。ぜひぜひ見てほしい。ストリーマーさんが見る配信をしていたりするので、プレイ後にそれを見ながら「うんうん」となるのも一興です。そして「2.0」がいったいどういったものになるのか…というところに注目ですね。楽しみです!

◆『グランブルーファンタジー ヴァーサス -ライジング-』(PS4/PS5/Steam)
2023年にCygamesから発売、開発は『ギルティギア ストライヴ』と同じアークシステムワークス。2025年12月に新たな操作タイプが加わり、今はマニュアル、スマート、スーパーアルティメットの3種類から選ぶことができます。

☆ライト向けポイント
・格ゲー初心者に向けて一番おすすめしたい格ゲー。無料で遊べるフリーエディションもある!

・格ゲーだけでなく、ストーリーもミニゲームもフォトモードも充実。

★ディープ向けポイント
・『グラブル』が好きなら本当にやるべき!

・操作タイプが3つあるので、自分に合うものを選ぶことが可能。

もともとワンボタンで技が出るほど操作が簡単で、初めて格ゲーを遊ぶなら本作をおすすめしたかったのですが、操作タイプが3つに増えたことでさらにおすすめしやすくなりました。スーパーアルティメットは制限が多いのですが、もう一つの簡易操作であるスマートタイプはストーリー以外のモードはすべて遊べます。

『グラブル』好きなら絶対遊んだほうが良いと思うほど、キャラクターモデルやモーションがよくできています。さすがアークシステムワークス!そして格ゲー以外にも障害物競走などをみんなで遊べる「ぐらばとっ!」や、オンラインロビーで遊べる1人用のゲームがあります。格ゲーとしてはもちろん、ファン向けのキャラクターゲームとして本当にとてもよくできています。

■筆者からひとこと
ワンボタンで簡単必殺できます。

◆『ドラゴンボールファイターズ』(Switch/PS4/PS5/Xvox SeriesX/S/Steam)
2018年にバンダイナムコエンターテインメントから発売された本作。これまた開発はアークシステムワークスです。すでに発売から7年経過している本作ですが、2025年に開催された「EVO FRANCE」でなんとバランス調整、そして2022年ぶりの追加キャラが発表されました。3人のキャラクターを操作して戦う3VS3のゲームになります。

☆ライト向けポイント
・7年前とは思えない、今見ても原作にもっとも近い最強ビジュアル。

・人造人間21号というゲームオリジナルだけにするにしてはもったいなすぎるキャラ。

★ディープ向けポイント
・簡易な操作タイプがない。

・試合展開が早すぎて、ドラゴンボールの世界にいる気持ちになる。

とにかくキャラクターモデルがすばらしい出来です。2018年に発売したとは思えないぐらい、今見てもかっこいい。特定のキャラクターの組み合わせで見られる演出は、一見の価値ありです。2026年には『ドラゴンボールDAIMA』から孫悟空スーパーサイヤ人4が追加されるので、こちらのクオリティも注目です。

本作は独自システムがそれなりにあるのですが、とにかく試合展開が激しい上に3VS3のゲームなので、見る側としては目が忙しいです。とはいえeスポーツシーンがとても熱く、システムがわからなくてもとんでもないと分かる大会の試合もあり、こちらも一見の価値あり。2026年の世界大会では、GO1選手やSonicFox選手などの過去のレジェンドプレイヤーたちが集まるため、今から注目すると楽しみが増えますよ!

■筆者からひとこと
『ドラゴンボール』好きなら興奮せざるを得ないゲーム。演出がとにかく素晴らしいのですが、オリジナルストーリーの設定もうなるところがあります。原作を大事にしているIPだからこそ、格闘ゲームをどうストーリーに落とし込むのかな?と思ったのですが、そこをうまく設定しています。気になる方はぜひやってみてください。ポイントに書いた21号は、その人気の高さから『カカロット』にも登場しています。

ということで7本の格ゲーを紹介しました。気になるものはあったでしょうか?まだまだ魅力的な格ゲーはあるので、次の機会があれば紹介したいですね。ぜひこの寒い冬、格ゲーであつあつな時間をお過ごしください。
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