2000年に発売された『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』をベースに、グラフィックやUI、バトルシステムなどを一新して再構築した『ドラゴンクエストVII Reimagined』(以下、ドラクエVII R)の発売が迫ってきました。
ジオラマチックにまとめた「ドールルック」を始め、オリジナル版とは大きく変わった点も目立ちますが、変わることなく引き継がれる魅力も確かに存在します。
■軟弱可憐系ヒロインの真逆を行くの真逆を行く「マリベル」のパワフルな魅力
主人公の幼なじみであり、冒険の旅に同行する「マリベル」も、オリジナル版と変わらぬ振る舞いで往年のファンを引き続き魅了しています。
そんな彼女の魅力は、1月7日に配信された体験版でひと足先に知ることができます。例えば、マリベルは最序盤でパーティーから一度離れますが、その際に「遊んでくれてありがと。つまらなかったわ。じゃあね」と、かなりパンチの効いた台詞を披露します。
初めて『ドラクエVII』を遊んだ人は、その言動にさぞ驚いたことでしょう。しかし往年のファンは、「これぞ!」と喜びの声を上げました。この台詞はオリジナル版にもあったもので、マリベルの性格を象徴する一言を『ドラクエVII R』でも聞けたため、感慨深かった模様です。
■知的好奇心も満点で、思考の瞬発力も光る
主人公たちと共に冒険する仲間のひとりが、こんなに勝ち気でワガママだとどうなるのか。気になる人も多いことでしょう。“優しくて献身的”といった幼なじみ像とはまるで異なるマリベルは、果たしてどんな人物なのか。
オリジナル版と同様、『ドラクエVII R』の世界はたったひとつの島から始まります。島の外には何もないと聞かされて育ちますが、「じつは ウソかも知れないじゃん」と知的好奇心を滾らせ、漁に出る船にこっそり忍び込む。そんな積極性も、マリベルは持ち合わせています。
しかし、主人公と口論になったところをコック長に見とがめられ、彼女の計画は残念ながらご破算となります。ちなみにこの時、「ね 見逃してよ コック長!」「あなたの作るシチューって 最高よ! ウフフ……」と“お願いとご機嫌取り”を瞬時に滑り込ませるマリベル。目論見こそ失敗しましたが、その瞬発力にも驚かされます。
■まさかの脅迫系ヒロイン!?
主人公は、王子のキーファに誘われ、ふたりでちょっとした冒険を企んでいました。その計画に気づいたマリベルは、「ひどいじゃないの! こんな面白そうなことを あたしに教えてくれないなんて」と憤ります。
この計画を見逃せないと考えたマリベルは、ふたりにお願い……ではなく、「王さまに言いつけて、二度とこの場所に近づけなくしてもらってもいいのよ?」と、なんと脅迫に踏み切ります。仲間外れに不満を感じるのは分かりますが、対応が少々強硬です。
「ウフフ! あきらめてあたしを 仲間にしなさいよ!!」と詰め寄るマリベル。
ちなみに、加入後のパーティ会話では「フフン。このあたしを出し抜こうだなんて 100年はやいわよ!」と、ここでも勝ち気な台詞が飛び出します。とはいえ、仲間外れを恨むような様子はまるでなく、歯に衣着せぬ物言いでむしろ清々しさすら感じました。
■“守られ系”ではないマリベルの頼もしい一面
ちょっとした冒険のおかげで、主人公たちは見知らぬ場所へと飛ばされてしまいます。その結果、「遊んでくれてありがと。つまらなかったわ。じゃあね」に繋がりますが、その直後マリベルはスライムの一団に襲われます。
平和な島育ちだったので、「な…なんなの~!?」と驚愕するマリベル。普段はあまり見せない戸惑った様子に、ちょっとした保護欲も刺激されるほどです。
……しかし、その直後に発生するバトルでは、臆することなくマリベルも参戦。手には「ひのきのぼう」を持ち、やる気も満々でした。
■リーダーにも向いてるかも?
スライムとのバトルをきっかけに、マリベルはただならない事態に陥ったことを悟ります。そこで講じた対策は──「ちゃんと責任をもって あたしをぶじに家まで送り届けるのよ!」と主人公に任せることでした。
また、「今度また魔物が出てきたら、あんたがちゃんと盾になるのよ」とも告げます。目的(家に送り届ける)だけでなく、具体的な対応手段(盾になる)を明確にするあたり、指示役としても有能かもしれません。
■出来ないこともはっきり明言!
冒険の途中、ギミックに行く手が阻まれることもあります。パズル的なギミックに出くわした時には、マリベルから「あたしに頼ろうとしたってムダよ。ちょっと考えてみたけど 何がなんだかって感じだもの」と、相談の余地もなくバッサリと斬られてしまいます。
しかし、考えるのは主人公の役目と押し付けるのではなく、「私は無理!」と堂々と白旗を上げるあたり、いっそ潔さすら感じさせます。出来ないことを誤魔化すのではなく、はっきりと告げた上で託す。余計な小賢しさがないのも、マリベルの“らしい”一面です。
ただし、そのギミックを主人公が攻略すると、「ふふんっ 楽勝だったわね。あたしたちにかかれば こんなもんよ」と、お手柄側にしっかり加わるマリベル。そのしたたかさも流石ですが、「あたし」ではなく「あたしたち」と表現するあたりも絶妙と言えます。
■不誠実な対応にも、怒りに駆られない落ち着きぶり
勝ち気でワガママなのは確かにマリベルの一面ですが、そこだけで彼女を語るのは早すぎます。感情は豊かですがそれだけで語ることはなく、しっかりとした判断や鋭い洞察、そして細やかな気遣いを見せることも少なくありません。
例えば、主人公(ひいてはプレイヤー)に次の行動を促すべく話したのに、まるで聞いていないような反応を示した際には、「さっそく話を聞いてないとはいい度胸じゃない」と言いつつも、「もう一度言うわよ?」と、改めて話を繰り返してくれました。
自分の話をロクに聞いていない相手には、怒りを感じてもおかしくありません。しかしマリベルは「いい度胸」と釘を刺しつつも、怒りをそのままぶつけることはせず、改めて説明に戻ります。ひと手間戻ることも惜しまず、話をしっかりと進めようとするマリベル。その落ち着いた判断力にも頭が下がります。
■少年の心に寄り添い、足りないものをそっと足す
『ドラクエVII R』の体験版では、とある村に襲い掛かった窮地に主人公たちが関わります。村の問題なので、村人たちにも助力を乞おうと提案された際、村の子どもであるパトリックは、「村の人たちが助けにきてくれるとは 僕にはとても思えないよ」とこぼしました。
かつて同じようなことがあった時、村人たちは加勢に行くと言いつつも、臆病風に吹かれて約束を破りました。その結果、孤軍奮闘した若者は難敵を倒すものの、相打ちで命を落としてしまいます。
その出来事が繰り返されるだけだと、村人たちを信じられないパトリックに向かって、主人公は木の人形を渡して励まします。また、キーファは「持っていると、勇気がわいてくる特別な人形だって言ってたぜ」と、主人公の意図を汲み取り、分かりやすく伝えてくれました。
この時、マリベルも一言だけ口を挟みます。「今のあんたには いちばん必要なものかもね」と。
かつての村人に勇気が欠けていたのは事実です。しかし、説得もせずに決めつけてしまうパトリック自身も、信じる勇気が足りなかったのかもしれません。それを、責めるでなく諭すでなく、支えるような言葉を選んだマリベルの思いやりに、なかなかの深みが感じられます。
■「少し」に「ぜんぶ」と即答
また、墓に草を備えようとしている戦士(マチルダ)から「この草は、花の代わりです」と告げられた時には、「あ! そうだ! 花ならあるわよ!」「……って タネだけどね」とマリベルは即答します。
たまたま持っていたといえ、この時点では見ず知らずのマチルダに対して、自分が持っているタネを即座に提案できる彼女の振る舞いは、思いやりや優しさ以外の何者でもないでしょう。
その好意を察したマチルダは、「もしよろしければ、そのタネを少し わけていただけませんか」と申し出ます。
するとマリベルは、「もちろん! ぜんぶあげるわよ!」と即答。少しでもいいのに、全部あげると躊躇なく言える気風の良さに、彼女の人となりが見えます。マリベルの威勢の良さは、ワガママだけでなく優しさにも宿っているのでしょう。
■叩き起こす無礼な主人公に、まさかの神対応!?
今回最後に紹介するのは、マリベルの寝起きシーン。人によっては、どれだけ優しく起こされても、眠りから覚めると不機嫌になるもの。冒険を終えた後の睡眠ともなれば、起こされた時の不快さは相当なものでしょう。
初めての冒険を終えて寝ているマリベルのもとへ訪れた主人公。そこで彼女を起こそうとすると、「たたき起こしますか?」という選択を突きつけられます。
疲れた身体を休めている最中に、あろうことか叩き起こされたら、誰であっても怒り心頭のはず。マリベルの性格を考えれば、どうなるのか想像に難くありません。それが分かっていながらも……「たたき起こす」という選択を採った時、果たしてどうなってしまうのか。
無粋な行為のせいで目覚めたマリベルは、「せっかく人が気持ちよく寝てるのに……」と、やはりご不満な様子。しかし、目の前に主人公がいると気づいた彼女は、「で いったいどうしたわけ?」と、感情よりも状況判断を重視します。
さらには、「こんなこと してる場合じゃなかったんだっ!」と何かを思い出し、慌てて起床するマリベル。しかも、叩き起こした張本人(=主人公)に向かって、「起こしてくれて ありがとね! じゃあっ!」と、感謝の意まで示しました。
乱暴に起こされたのに、怒るどころかしっかり現状を把握し、お礼まで述べたマリベル。寝起きでも、物事の芯を把握する洞察力の高さに揺らぎはありません。
ちなみに、起きたマリベルが向かった先は、キーファと主人公が落ち合おうとしていた小さな洞窟。次の冒険にも乗り遅れないよう、急いで駆けつけた模様です。
あの時は「遊んでくれてありがと。つまらなかったわ。じゃあね」などと言い放ったものの、主人公とキーファの新たな冒険にもぜひとも加わりたかったマリベル。口にこそしないものの、その想いは行動から十分に察せます。
少しパンチは強めながら、気遣いや優しさも持ち合わせる。そんな素敵なレディの魅力は、体験版だけでもしっかりと味わえます。製品版では、この何倍もの魅力をたっぷりと味わわせてくれることでしょう。発売日の2月5日をお楽しみに!


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