『魔界戦記ディスガイア』シリーズで知られる日本一ソフトウェアから、完全新作アクションRPG『凶乱マカイズム』が2026年1月29日に発売されました。

同社といえばシミュレーションRPGやADVの印象が強く、アクションRPG──それも頭身の高い3D表現を採用した作品となると、かなり珍しい部類です。
しかも本作は、一般的なアクションRPGとは一味違います。

『凶乱マカイズム』は、軽快で自由度の高いアクションに、日本一ソフトウェアらしいシステムを組み合わせた、クセと個性のある作品に仕上がっていました。その魅力に直接触れたプレイの感触を、レポートとしてお届けします。なお、今回プレイしたのはPS5版です。

■“原田たけひとデザイン”の主人公が彩るアクションRPG
『凶乱マカイズム』を初めて目にした時、まずはキャラクターデザインに惹きつけられました。『魔界戦記ディスガイア』シリーズでもお馴染みの原田たけひと氏が、本作のキャラクターデザインを担当しており、その実力はもはや語るまでもないでしょう。

『魔界戦記ディスガイア』シリーズのシミュレーションでは、頭身の低いキャラクターが活躍するため、デフォルメ調のイメージが色濃くありました。

しかし本作では、頭身の高いデザインが採用されており、その主人公「エヌエー」がリアルタイムアクションで縦横無尽に動き回る姿は新鮮かつ刺激的です。

詳しくは後述しますが、実際に操作する主人公は扱いやすく、操作レスポンスも良好です。原田氏のポップなデザインと軽快なアクション性の相性も良く、印象を裏切らない手触りだったのも嬉しい点のひとつです。

■スピード感を重視した、直感的で多彩なアクション
本作は物語とアクションパートを繰り返しながら進行しますが、ゲーム体験としてはアクションと育成が軸となります。アクションは軽快さを重視した設計で、全体のテンポはかなりスピーディ。
もたつきを感じる場面はまずありません。

通常の連続攻撃に加え、武器ごとに異なる強攻撃、武器固有の特殊技、敵の攻撃を先読みして放つ「カウンター」、仲間である「従魔」を武器へと変化させる「魔チェンジ」など、攻撃手段は非常に豊富です。さらに、ボス戦ではロックオン機能も活躍し、狙いを定めた立ち回りが可能になります。

ダッシュやステップ移動、ガードといった回避・防御手段も一通り揃っており、アクションRPGとして必要な要素は過不足なく網羅されています。

システムは多彩ですが、操作は直感的で理解しやすく、特殊技のボタン配置も自由にカスタマイズ可能なため、操作に迷うことはほとんどありません。

特殊技にはクールタイムが設定されているものの、それ以外の大きなデメリットはなく、積極的に使っていける設計です。この「どんどん技を回していける」感覚が、軽快なアクション性と非常によく噛み合っています。

■ステップが生む、自由度の高い立ち回り
『凶乱マカイズム』のアクションを象徴する特徴的な要素として、素早く移動する「ステップ」の挟みやすさに驚かされました。

通常攻撃の最中はもちろん、特殊技の発動中ですらステップでモーションのキャンセルが可能なので、かなり自由に回避行動を差し込めます。差し込みやすいステップのおかげで敵の攻撃を避けやすく、攻防の切り替えが非常にスムーズです。

また、通常攻撃のコンボ中にLスティックで攻撃方向を変更できる点も特徴で、囲まれやすい雑魚戦においても有効に機能します。ただし、囲まれている状態そのものはやはり不利なので、攻撃に固執せずに一度距離を取り、仕切り直す判断も重要です。


重厚なモーションや手触りを求める層には合わないかもしれませんが、この軽やかさは『凶乱マカイズム』の個性と言ってもいいほど。オーソドックスなアクションRPGの枠組みを保ちつつ、軽快なスピード感を打ち出しています。

■アイテム界が変える、成長の常識
メインストーリーを進めるに従い、拠点の施設が徐々に開放されていきます。その中でも、育成面で特に重要なのが「アイテム界屋」です。

アイテム界屋とは、装備品ごとに存在する専用ダンジョン(アイテム界)に入ることができる施設で、アイテム界で多くの敵を倒すと装備そのものがレベルアップしていきます。

メインシナリオだけを進めていくと、次第に敵とのレベル差が広がり、与ダメージが伸び悩む状況に陥ります。一般的なアクションRPGなら、以前のエリアに戻ってレベル上げを行うところですが、『凶乱マカイズム』ではアイテム界を活用する育成方法も用意されています。

実際に、主人公がレベル10の段階で「大長包丁」のアイテム界に挑戦したところ、WAVE3のボスで敗北したものの、装備レベルは一気に137まで上昇。主人公自身のレベルも16まで上がり、戦力が大きく強化されました。ちなみに所要時間は約10分程度と、成長効率の高さは圧倒的です。

■“想像の斜め上”をいく強化の快感
アイテム界に一度入っただけでこれだけの強化が進みましたが、こうした成長は一時的なものではありません。

新たに手に入れた「夕闇包丁」のアイテム界に挑戦すると、今度はWAVE4まで進めたため、装備レベルは254、ATKは219に到達。
戦力が目に見えて跳ね上がっていきます。

この結果、メインシナリオはしばらく楽勝ムードになり、かつて苦戦したボスもあっさり撃破できるように。「強くなりすぎた」と感じるほどですが、その強化の快感がクセになり、ついついアイテム界に足を運んでしまいます。

さらに強化を進めたところ、「鉄仮面」のアイテム界入ってWAVE10をクリア。「鉄仮面」は防具なので、DEFが上昇して4912に。さらにレベルは841という、とてつもない数値に達しました。

遊ぶほど強くなるのは当然の話ですが、成長曲線は徐々に緩やかになるのが一般的です。しかし本作の場合、文字通りの意味で“想像の斜め上”をいきます。

■無限に広がる育成と、その先にあるもの
ここまで強化すると、メインストーリーにおけるバトルの遊び応えは薄れます。もちろんこれは自業自得に他ならず、強くなるという魅力に抗えなかったプレイヤーの自己責任と言えるでしょう。

しかし、これだけの強化・育成を行っても、『凶乱マカイズム』というゲーム全体が破綻することはありません。例えば、手に入るアイテムの質が上がれば、アイテム界に登場する敵も強化されるため、戦力の増強が進んでも新たな壁が常に用意されます。


さらに、強化や育成をさらに促す「糖論議会」による提案、仲間(従魔)を揃える「ブリーダー屋」、アイテムに特別な効果を付与する「イノセント」、経験値やお金、アイテムなどの取得率を自由に弄れる「チート屋」、仲間を育てて挑むスゴロク型ゲーム「キャラ界」など、強化に関わるコンテンツは非常に多彩です。これらを組み合わせることで、主人公や装備はさらに成長していきます。
あくまで一例ですが、今回のプレイである程度ゲームを進めたところ、主人公のレベルは500台に到達。そして、各装備のレベルを700~800台に上げると、HPは5万超、ATKは約13,000、DEFは約21,000となりました。また、最大ダメージは38万を超えています。

これだけ強くなりましたが、強化・育成の過程としては、道半ばどころかまだ序盤だろうという感触が正直なところ。更なる余地がたっぷり残されている点に、驚きを隠せません。

■“果てしない強化と育成”が生み出す中毒性
誤解を恐れずに言えば、『凶乱マカイズム』は“アクションゲームになった『魔界戦記ディスガイア』”と表現すると分かりやすいかもしれません。拠点にある各施設の名前や育成システムからも、そのDNAは色濃く感じられます。

『魔界戦記ディスガイア』が持つゲーム性の魅力を、そのままアクションRPGに落とし込んだかのような『凶乱マカイズム』は、果てしない強化・育成を、試行錯誤と工夫で存分に楽しむ作品と言えます。

高みを目指す飽くなき邁進は、人を選ぶ遊び方ではありますが、だからこそハマった時の没入感は格別です。『魔界戦記ディスガイア』シリーズで堪能した醍醐味を、今度はアクションで味わいましょう。


『凶乱マカイズム』は、ニンテンドースイッチ/スイッチ2/PS5向けに1月29日発売。価格はスイッチ版が7,920円(税込)、スイッチ2/PS5版が9,020円(税込)です。

また、DLC「従魔てんこ盛りパック&新シナリオ:デスコVSプリンデスコ編」が付属するプレミアムデジタルデラックス版や、各店舗特典等も用意されています。

各エディションおよび店舗特典について、詳細は公式サイトをご確認ください。
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