近年は台湾の「台湾FF」やシンガポール・韓国など、アジア各地でコスプレ文化が盛り上がりを見せています。そんな中、東南アジアでも特に注目を集めているのが“微笑みの国”タイ。今回は、バンコクで開催された大型コスプレイベント「KOKORO cos」を取材し、主催者のダンさんに話を伺いました。
イベント概要と開催スケジュール
「KOKORO cos」は2023年にスタートし、今年2月で第10回を迎えました。サークルスペースは約280、約500人が参加し、そのうち約8割がコスプレイヤー。来場者数は約4000人に達しました。本イベントは“コスプレ特化型”をコンセプトに、ゲストコスプレイヤーの招待や写真集頒布、パフォーマンスステージなど、コスプレを中心に据えた構成が特徴です。次回の開催は5月10日、8月9日、11月8日を予定しています。
カメラマン文化の違い
ーーカメラマンさんが撮影サービスのサークル出展をしているのが印象的でした。
今回は26名のカメラマンが参加しました。キャパシティの都合上、固定ブース形式で有料の撮影サービスを提供しています。
ーータイではカメラマンが有料撮影を行うのは一般的ですか?
最近のイベントではカメラマンブースが増えています。
ーーコスプレイヤーは撮影にお金を払ってでも質を求める傾向が強いですか?
はい。タイのコスプレイヤーは写真に強いこだわりがあり、プロに依頼してより良い作品を残すとともに、確実に写真を手に入れられるようにしています。そのため、日本のような相互無償撮影の文化は人気が低くなっています。
ーー参加しているカメラマンが少ないように感じました。タイのコスプレ界隈ではカメラマン不足は課題ですか?
まだ数は少ないですが、今後増えるチャンスがあります。ファン層の拡大が、その流れを後押ししています。
ステージとパフォーマンス
ーーステージパフォーマンスがとても充実していました。タイでは一般的なのですか?
コスプレイベントではよく行われていますが、「KOKORO cos」は特にコスプレパフォーマンスに重点を置いています。そのため、多くのコスプレイヤーがこのステージに参加したいと考えており、競争率も高くなっています。
ーーランウェイやゲストインタビューを含めたステージ内容を教えてください。
今回はパフォーマンス、ランウェイ、ゲストインタビューなど計20ステージ以上を実施しました。 今回のランウェイは初めてデュオ形式(友人2名と一緒に参加)で募集を行い、従来以上に好評を得ました。
ーー「KOKORO cos」は他イベントとどう差別化していますか?
コスプレ中心であることが最大の特徴です。他のイベントはイラストや同人誌、アーティストやVチューバーなどを中心とする場合もありますが、「KOKORO cos」は“コスプレイヤーのための場所”を作ることを目指しています。
開催形式と頻度
ーータイのイベントは1日開催が多いと聞きます。理由は?
タイ人の休日が少ないため、参加者の負担を軽減しつつ内容を凝縮しています。ステージを通して1日中楽しめる構成です。
ーー 開催場所はバンコク中心ですか?地方開催の予定はありますか?
現状はバンコク(MCCホールなど)が中心です。設備、空調、アクセス面を考慮しています。将来は地方開催も検討中です。
ーー年間開催頻度は?関連イベントもあると伺いました。
今年の本イベントは年4回(2月・5月・8月・11月)開催しています。
テーマとゲスト選考
ーー今回のテーマ“Gyaru Gangster”は個性的ですね。毎回テーマはどのように決めていますか?
チームで年間テーマをプランニングし、その中から選定します。人気テーマは再演(リラン)回として復活させることもあります。
ーーゲスト・サークル選考の基準は?
テーマとの適合度と準備力を重視しています。スペースに余裕がある際は柔軟に対応しています。
今後の展望と海外参加
ーー今後の課題や方向性を教えてください。
題は、スタッフの人数が限られていることと、適切な会場を確保することです。現状はMCCホールが最適ですが、さらに大規模な場所も視野に入れています。
ーー海外からの参加者も増えていますね。
はい。タイ国内が中心ですが、ラオスやヨーロッパからの参加もあります。
ーーマスコットキャラクター「アイちゃん」について教えてください。
主催者のダンさんのコスプレ愛から誕生したキャラクターで、イベントのテーマに合わせて衣装が変わります。双子の弟「勇くん」も公式アバターとして活動しており、二人のキャラクターを通じて来場者とのコミュニケーションやつながりを生み出しています。
タイのコスプレ文化
「KOKORO cos」は“コスプレイヤーのための総合イベント”として、着実に成長を続けています。プロカメラマン文化や明確なテーマ性など、日本とは異なる進化を遂げるタイのコスプレシーン。そこには、国境を越えて“好き”を表現する人々の情熱が息づいていました。世界のどこでも、「好き」を表現する心は同じ。タイの「KOKORO cos」は、まさにその“こころ”が形になった場所です。
撮影:乃木章(X:@Osefly)


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