SNSの普及やコスプレイベントの増加によって、魅力的なコスプレ写真を目にする機会は年々増えています。コスプレイベントでは推しのコスプレイヤーを撮る機会があり、同人イベントではコスプレイヤーの写真集を入手するだけでなく、自ら頒布する人も少なくありません。


コスプレ写真を「撮る」という行為は、実は撮影だけでは完結しません。撮った写真を整理し、編集し、世の中に出して多くの人に見てもらうまでが、コスプレ写真の一つのゴールだと言えるでしょう。ただ、写真はいわゆる「撮って出し」の状態では、環境光による色被りや、コスプレイヤーのウィッグ固定のためのテーピング跡、肌のトーンや影の調整など、より綺麗に見せるためのレタッチが必要になることが多いです。

・コスプレ写真を見るだけでなく、自分でも撮ってみたいと思うカメラ初心者。

・カメラマンに写真を送ってもらったものの、自分で編集の仕方が分からないと悩むコスプレイヤー。

・さらにステップアップして、同人イベントで写真集を頒布したいけれど、枚数が多くて編集が大変なカメラマンやコスプレイヤー。

そういったお悩みを抱える方に向けて、今日は「Evoto」というチケット制の編集アプリを紹介したいと思います。現在、PC版だけでなくiPad版やスマホ版もリリースされており、お手持ちの環境に合わせて使いやすいのが特徴です。また、実際に使用しているコスプレイヤーやカメラマンがSNSで発信している例も多く、参考にする機会も増えています。

「Evoto」は「写真スタジオ・プロフォトグラファー・クリエイターのためのプロ仕様のAIレタッチソフト」です。ポートレート写真に特化しており、これまでレタッチャーの経験やスキルに頼っていた部分をAIが代替し、レタッチ効率の向上と品質の安定を実現します。

また、業務利用を念頭に開発された独自のAI技術と画像処理技術によって、自然さを失わない処理、高品位印刷に耐える品質での書き出しが可能です。


国内外の写真スタジオ、ブライダル関連企業、広告代理店、印刷会社、プロフォトグラファーなどにご活用いただいており、プロ使いに求められるクオリティとスピードを両立しています。記事の後半には、Evoto日本法人代表のウィリアム・ワン氏のインタビューもお届けします。

どんな方におすすめ?
かくいう筆者も、2025年には約880本のコスプレ記事を執筆しました。そのうち7割以上が、イベントなどで実際に撮影した写真を使ったフォトレポートです。

国内外のイベントで撮影した写真を、翌日までに記事として公開するケースも多く、急いで写真を編集しなければいけないことも少なくありません。

2024年11月頃から「Evoto」を使うようになりましたが、それまでの編集時間がおよそ1/3まで短縮され、仕事がかなりスムーズになりました。

ただ、大きなネックとして挙げられるのが「編集後の書き出し(保存)に、1枚につき有料チケット1枚を消費する」という点です。つまり、仕上がりを保存する段階で費用が発生するため、完全に無料で使い続けるということはできません。

それでも、仕事で写真を扱う方はもちろん、趣味としてコスプレ写真を楽しみたいけれど「編集時間だけは短縮したい」という方には、非常に有効なツールだと言えます。

プロカメラマンだけでなく、コスプレイベントで撮影した写真を当日のうちに編集してコスプレイヤーに送りたいカメラマン、コスプレイヤーの写真集撮影を担当するカメラマンにも、大きな相性の良さが感じられます。

また、近年では写真集を頒布したり、写真集販売サイトで自身の写真を頒布するコスプレイヤーやモデルさんが増えてきました。

こうした方々は、これまで「高額なサブスクリプション型編集ソフトを使ってカメラマンに編集を頼む」か、「画質を落としても手頃なアプリで時間をかけて編集する」しか選択肢がありませんでした。
一方、「Evoto」は直感的で扱いやすいうえ、同じ編集設定を一度に複数枚に同期させることができるため、画質を落とさずに、自分自身で写真を編集することが可能です。

またチケット制は「使いたい時だけ使う」ので、高額なサブスク型ソフトのように、仕事が少ない時期でも毎月料金が発生するわけではありません。Evotoのチケットは、まとめて購入するプランほど1枚あたりの単価が安くなります。低価格帯の2年チケットプランでも1枚あたり約38円程度で購入できます。

また、編集枚数が多いユーザー向けに年間定期購入プランがあり、こちらは1枚あたり9円~18円となり、大量の写真を扱う現場にとって、コスト面でもかなり現実的な選択肢になっています。

実際に使ってみてどうだったか
結論から言うと、「Evoto」なしでは、年約880本ものコスプレ記事を短期間で世に出すことは難しかったのではないか、と実感しています。

このツールは、色被りの修正から空の差し替えまで、あらゆる面で使い倒しました。特に人物の目や鼻、しわ、メイクなど、ポートレート寄りの編集に特化しているため、多くのユーザーはこのアプリでほぼ完結するのではないかと思います。

ただし筆者の場合、歪みツールによる身体の調整や、色味・明るさの微調整など、マスク機能を用いた細かい調整が必要な場面では、他の編集ソフトと併用しています。なぜなら現時点のEvotoでは、とても細かい肉体調整や、極端な色の調整するにはややLimitsがあるためです。

実際、仕事で使う写真は同じ環境(イベント会場)で撮影されることが多く、同じ条件の写真を大量にまとめて編集する機会がよくあります。そうした場面では、Evotoの「一括適用」や「プリセット」機能が非常に役立ちます。


一方で、写真展や写真集のように、細部までじっくり調整したいプロジェクトでは、Evotoだけでは完結させきれず、他のソフトと組み合わせるスタイルになっています。

また、Evotoはあくまで人物の編集に特化したツールであるため、風景やスナップ撮影の写真をメインに扱う方にとっては、必要性が限定的かもしれません。

それでも、これまで写真編集に抵抗を感じていたコスプレイヤーや、編集ソフトでの人物レタッチの操作がわかりにくかったカメラマンにとっては、“パラダイムシフト”レベルのツールになると考えています。

Evotoの導入によって、コスプレ写真全体のクオリティがさらに高まり、編集ハードルが下がることで、新規カメラマンやレイヤーの参入も増えていく可能性があります。

Evoto日本法人代表のウィリアム・ワン氏にインタビュー
それでは、今回Evoto日本法人代表のウィリアム・ワン氏に、貴重なインタビューの機会をいただいたので、以下にその内容をお届けします。

ーー Evotoを開発した背景を教えてください。

Evotoは2023年6月に日本へ上陸しましたが、その前にアメリカで先行発売し、大きな反響をいただきました。もともと開発を始めた背景には、カメラ技術の進化によって「誰でも簡単に良い写真を撮れる時代」になった一方で、撮影後の編集にはまだ多くの時間と学習コストがかかっているという課題意識がありました。AIの力で、写真編集をもっと簡単に、速く、しかもプロ並みの品質で実現できるようにしたいと考え、Evotoを開発しました。

ーーEvotoの本社はシンガポールにあると聞きました。日本との関係はどのようになっていますか?

会社の設立は2020年にシンガポールで行いましたが、今年本社機能をアメリカへ移しました。日本法人は、アメリカ以外では初の海外現地法人です。
日本を選んだ理由はいくつかありますが、まず日本は写真へのこだわりが非常に強いこと、そして世界的に有名なカメラメーカーの多くが日本製であることが挙げられます。世界にEvotoを広げていくうえで、まずは日本のフォトグラファーやユーザーの皆さんに認めていただきたいと考え、日本上陸を決めました。

ーー他社の編集ソフトと比べたときのEvotoの強みは何ですか?

Evotoの特徴は大きく3つあります。1つ目は精度です。レタッチでは、体や顔の各パーツの位置を正確に特定する必要がありますが、Evotoはその精度が非常に高いです。2つ目はスピードです。AIツールでありながら、いかに早く、楽しくレタッチできるかを重視して開発しています。3つ目はナチュラルさです。AIツールでは、ポートレートのレタッチでどうしても不自然な質感が出てしまうことがありますが、Evotoはアジア人の顔立ちや肌質を多く学習し、できるだけ自然な仕上がりを再現できるようにしています。

ーー東洋人のレタッチを行ううえで、どのような点を重視して開発したのですか?

顔の構成が違うだけでなく、肌のきめの細かさや毛穴、シミの見え方、肌色へのこだわりも、人種によって異なります。そうした違いをEvotoではかなり研究しており、その成果をソフトに反映しています。東洋人にとって自然に見える仕上がりを実現するために、細かい点まで検証を重ねました。


ーー開発段階で特に大変だった点は何でしたか?

技術的に大変な点はたくさんありました。Evotoはユーザーの声をできるだけ反映する方針を大切にしているので、毎月1回のアップデートを目標にしています。たとえば、去年実装した「メガネの反射除去」機能は、日本のユーザーからの要望がきっかけでした。メガネの反射だけで30分以上かかることもあり、それを短縮したいという声を受けて開発しました。今でも機能の精度を高めながら、継続的に進化させています。

ーーEvotoは、最終的に「これ一つで完結するソフト」を目指しているのでしょうか?

必ずしも「すべてをEvotoだけで完結させること」が目的ではありません。目指しているのは、写真編集をもっと早く、簡単に、楽しく完結できるようにすることです。必要であれば他社ソフトと連携しても構いません。ユーザーにとって使いやすい形が一番大切だと考えています。

ーーどのようなユーザー層を特に想定していますか?

生産性を高めるツールとして考えているので、アマチュアの方や個人ユーザーはもちろんですが、特に大量の写真を扱う方に役立ててもらいたいです。手をかけすぎず、短時間で効率よく写真を処理できることを目指しています。

ーーどのような現場で特にEvotoのメリットが大きいのでしょうか?

たとえば、撮影した大量の写真をまとめて納品するカメラマンの方には特に役立ちます。
従来は夜遅くまで同じ作業を繰り返して編集する必要がありましたが、AIの力でそのボトルネックを解消したいと考えています。10カットや20カットしか納品できなかったものを、もっと多く、場合によっては全データをその日のうちにレタッチ済みで納品できるようにしたいです。

ーーなぜサブスクではなくチケット制を採用したのですか?

写真ビジネスには繁忙期と閑散期があります。サブスクだと、仕事が少ない時期でも毎月費用が発生してしまいますが、チケット制なら仕事がある時だけ消費すればよいので、無駄がありません。大量の写真を扱う方にとって、より合理的で使いやすい仕組みだと考えています。

ーー実際に使っているカメラマンからは、どのような声がありますか?

さまざまな声をいただいています。たとえば、夜にレタッチする時間がなく、子どもと過ごす時間が取れなかったカメラマンの方が、Evotoを使うことで当日納品できるようになり、家族との時間が増えたと感謝のメッセージをくださいました。写真館の経営者の方からも、繁忙期の残業が減ったという声をいただいています。私たちとしても、それが一番うれしいことです。

ーー今後の展開について、日本からアジア、さらに世界へ広げていく考えですか?

はい。Evotoはすでに50か国以上で展開しており、日本、台湾、シンガポール、インド、フィリピン、北米、ヨーロッパ、南米など、世界中にユーザーがいます。今後もグローバルに、どこの国のプロカメラマンにも愛用される製品を目指していきます。

ーー日本では、コスプレ界隈にも力を入れているように見えます。狙いを教えてください。

Evotoが目指しているのは、写真を撮るすべての人に使っていただくことです。プロカメラマンの方はもちろん、ハイアマチュアの方、そしてコスプレカメラマンやコスプレイヤーさんにも使っていただきたいと思っています。幅広いユーザーに対応できるソフトを目指しています。

ーーコスプレ界隈からの反響はいかがでしたか?

日本上陸後、コスプレ関係の方から多くの声をいただきました。特に多かったのは、「PCを持っていないのでiPad版を出してほしい」という要望でした。コスプレ界隈ではiPadやモバイル端末のみを使う方も多かったため、その声に応えて2024年12月にiPad版をリリースしました。反響は非常に大きく、Xでも感謝の投稿やDMをたくさんいただきました。

ーー iPad版のリリース後、どのような変化がありましたか?

iPad版を出したことで、コスプレ界隈のユーザーが一気に増えました。Evotoのレタッチの簡単さに加えて、プリセット機能がコスプレに向いていると感じています。コスプレでは、本人の理想とカメラマンの仕上がりにギャップが出やすいのですが、Evotoのプリセットを使えば、その差を埋めやすくなります。

ーーコスプレイヤー本人がプリセットを作る活用法もあるのでしょうか?

はい。本人がEvotoでプリセットを作り、それをカメラマンに共有すれば、仕上がりのイメージをより正確に合わせることができます。そうすることで、本人の望む写真に近づけることができ、みんなにとって良い形になります。

ーーコスプレイヤー自身がレタッチを行う文化についてはどう見ていますか?

コスプレ界隈では、モデルさん本人が自分の好きなようにレタッチしたいというニーズが強いと感じています。Evotoは無料で試せて、書き出し前までは料金がかからないので、気軽にプリセットを作ったり機能を試したりできます。そうした使いやすさが、コスプレイヤーの方に合っているのだと思います。

ーーコスプレ界隈向けの機能は今後も強化していくのでしょうか?

そうですね。コスプレ界隈では、肌の質感を残しつつ、不要な部分だけをきれいに整えたいというニーズがあります。今後も本社の開発チームと相談しながら、コスプレイヤーの方々により満足していただける機能や性能を追求していきたいです。

ーー便利さだけでなく、Evotoが大切にしている価値観は何ですか?

ずっと追求しているのは、「誰でも簡単に編集できるようにすること」です。編集作業の煩わしさや時間の長さを、AIの力で少しでも減らしたいと考えています。お客様にヒアリングをしながら、どの工程に時間がかかっているのかを把握し、その部分を短縮できるよう常に工夫しています。

ーー最後に、まだEvotoを使ったことがない方へメッセージをお願いします。

まずはぜひ使ってみてください。ダウンロードも無料で、書き出し前までは無料で試せます。実際に触ってみることで、Evotoの良さがすぐに分かるはずです。

コスプレ写真は「どう見せるか」がとても大事

コスプレ写真は、撮る瞬間の楽しさだけでなく、「どう見せるか」がとても大事なメディアです。EvotoのようなAIレタッチツールが身近になれば、カメラマンもコスプレイヤーも、撮影と編集の時間をよりバランスよく取れるようになります。

これからも、イベントで撮った一瞬の笑顔を、より自然で美しく、当事者にとって理想的な形に仕上げていく上で、Evotoは非常に強力なパートナーになるでしょう。

仕事としてコスプレ写真を扱う方も、趣味で楽しむ方も、ぜひ一度試して、自分のワークフローに組み入れてみてください。

「Evoto」について
「Evoto」は、人物レタッチに特化したAI写真編集ソフトです。パソコン・スマホ・タブレットで使え、RAW現像やテザー撮影にも対応しています。プロから初心者まで、誰でも理想の一枚をスピーディーに仕上げます。誰でも「Evoto」を簡単に始められる公式ガイドブック「Evoto人物レタッチ完全ガイド」を発売中!

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