ライブのテーマは「ゲームソング」。
こよりさんが愛してやまない様々なゲーム作品の中から、とくにご自身に響いた作品の楽曲をピックアップして、時にソロで、時にゲストを招いて歌うという、こよりさん自身のこだわりが見えるライブです。そのセットリストのひとつとして、事前に告知されていた通りアーティストのSuaraさんも登場。ファンが期待していた『うたわれるもの』関連の楽曲をデュエットで歌い上げました。
すでにVTuberのコミュニティでは、VTuberがリアルの人物をゲストに招き、同じ空間で共演することが珍しくなくなっています。それでも毎回、こうして“ご本人登場”のゲスト出演があると最高に盛り上がるというもの。
そこで本稿ではその部分に触れながら、こよりさんが『うたわれるもの』を歌うことになった経緯、ライブ当日の反応、そしてライブ後のSuaraさんや『うたわれるもの』関係者の反応などをお届したいと思います。
◆緊張と冷や汗がヤバい!
ライブ当日は『ポケットモンスターXY&Z』からスタートし、『クロノ・トリガー』『ファイナルファンタジーIX』などいずれも人気ゲーム作品に関する楽曲が次々と飛び出しました。こよりさんが実際にプレイし、ファンとともに練り上がった、よりすぐりのセットリストです。
その歌唱楽曲および構成もすべてこよりさんが考案したものですが、YouTubeがJASRACと許諾契約していることが多いアニメ楽曲と異なり、ゲーム楽曲は許諾まわりが難しく、実感を込めて「マジで難しい!」と3月30日に実施した振り返り配信で調整の困難さを語っていました。
そうした“難しさ”の中で実現したのが以下のセットリストです。
【博衣こより 生誕Live2026セットリスト】
01.XY&Z(ポケットモンスターXY&Z)
02.エアーマンが倒せない(『ロックマン2』をイメージした同人楽曲)
03.ロボのテーマ/カエルのテーマ(クロノ・トリガー)
04.Melodies Of Life(ファイナルファンタジーIX)
05.キミガタメ/不安定な神様(『うたわれるもの』シリーズ)
06.やがて女はきれいになるだろう(みんなのリズム天国)
07.愛(ハートマーク)スクリ~ム!(『ラブライブ!』シリーズ)
08.RELAY(パワフルプロ野球2024-2025)
09.My Soul,Your Beats!(Angel Beats!)
10.管制塔より(博衣こよりオリジナルソング)
Suaraさんが登場したのは5番目の「キミガタメ」と「不安定な神様」のメドレー部分。出典は『うたわれるもの』シリーズです。
『うたわれるもの』シリーズはこよりさんが2025年でもっとものめり込んだ作品ということで、これまで『散りゆく者への子守歌』『偽りの仮面』『二人の白皇』のいわゆるシリーズ三部作、そしてスピンオフの『義賊探偵ノスリ』を実況配信でクリアし、現在は5月27日発売の新作へと続く物語『モノクロームメビウス』をプレイ中です。
ライブのゲストはライブ中にサプライズで登場することも多いのですが、Suaraさんはライブ前日の27日に登場が発表されており、ファンも「きっと『うたわれるもの』関連の歌だ!」と期待値が高まっていたようす。Suaraさんご本人が登場すると一斉にコメント欄が湧き、「本家きた!」「すげえ!」「(Suaraさんと)一緒に歌えてよかったね!」と感想コメントが追いきれないほどの爆速で次々と投稿されていきました。
この時のことを30日の振り返り配信にて「口から音源すぎてヤバイ!」と興奮していたこよりさん。普段耳にしているそのままのクオリティーで当たり前のように歌唱するSuaraさんに異次元の感動を味わい、その“音圧”にも圧倒されたそうです。それはリハーサルの段階から感じていたとのことで、表面には出さないものの冷や汗と緊張が止まらず、しかしここで萎縮したらライブ的にもSuaraさんに対しても失礼だと感じ、全身全霊で歌い上げました。
Suaraさんに対しても「優しい」「お話ししやすい」「物腰がやわらかい」と楽しそうに感想を語っており、「もっとお話ししたい!」という思いから、なんと連絡先も交換したのだとか。
その縁がつながったのは、2025年9月20日に配信された『うたわれるもの 二人の白皇』の実況配信の最終回にて。アクアプラスを通じて配信の事を知ったSuaraさんが、「クリアおめでとうございます! 歌枠も頑張ってください」とコメントを送ったことでこよりさんが感激し、2025年11月28日に実施した「4周年逆凸」企画では、Suaraさんがビデオメッセージを寄せてくれたことから今回のライブ出演へと至りました。
Suaraさんがライブ後のMCパートで触れていたのは、そのコメントを送った配信の感想です。「おもしろくて見入っちゃいました」「こよりさんの『うたわれるもの』に対する愛が凄い溢れていました」と語りつつ、コメントを送る際は緊張で手が震えていたなど、ユーモアを交えながら当時を振り返っていました。
◆VTuberコミュニティに感じる“可能性”
そもそもこよりさんは、なぜ『うたわれるもの』を実況配信したのでしょうか?
実は以前より興味があったという『うたわれるもの』シリーズ。
シリーズ第1作の『散りゆく者への子守歌』を初見でプレイしたこよりさんはその最終回にて、「今日で終わると思ってなかったのに、(最後まで)止まらなかったね」と発言。キリのいいところを逃していたという事情はありつつも、気付くとなんと11時間もプレイするほど没頭していました。
『うたわれるもの 二人の白皇』配信の最終回では「一番泣いたシーンは?」とファンから尋ねられ、選ぶのが難しいと断りを入れつつ、もっとも涙を流したのは『偽りの仮面』の最後かもしれないと振り返ります。もちろんその後も号泣したシーンは多くあり、思い出せば思い出すほど感動ポイントがあったという『うたわれるもの』シリーズ。2025年、もっともハマッたゲームだと断言するのも納得の熱弁でした。
そのような想いがあり、3Dライブで歌唱した「キミガタメ」は情感がこもった一曲に。3Dモデルの指先まで拾えるトラッキングだったこともあり、顔の表情もさることながら、差し出す手の指一本一本にこよりさんの感情が宿っていて引き込まれるようなパフォーマンスを魅せてくれました。
またSuaraさんをバーチャル空間に合成する技術も自然な形で進化しており、ひと昔前のグリーンの境界線が浮かぶような雑さは一切ありません。そのクオリティーが一般的になった現在では特筆すべきポイントではないかもしれませんが、改めて注目すると「凄いことを実現してるんだよな」としみじみ思える良いライブだったのではないでしょうか。
VTuberといえば閉じたコミュニティという印象を持つ人も多いかと思います。
インフルエンサーといえば“好き”が高じて宣伝の案件を受けてコラボなどをすることが多いかと思いますが、こよりさんのようにファンからオススメされたゲームにハマり、今回のSuaraさんのご出演につながるようなこともあります。また『ストリートファイター6』にハマッたおかげで大規模な大会を開催するようになり、4月に開催されるオフライン大会「獅白杯オフライン」を主催するに至った獅白ぼたんさんのようなケースもありました。
案件を請けるだけでなく、自分からイベントを主催したり、アーティストをゲストに招いてともに作品を盛り上げたりすることができる。その活動の裾野の広さはもちろんのこと、様々なカルチャーが入り乱れている部分もVTuberのおもしろさのひとつ。こよりさんの3Dライブと、そこへ至る経緯を覗いてみると、VTuberコミュニティというものに対する可能性を感じずにはいられません。そしてそれを実現し、“こだわり”をもってプロデュースしたこよりさんの手腕にも驚嘆する、いい3Dライブとなっていました。
3月30日に実施した振り返り配信では、Suaraさんの出演パートだけではなく3Dライブ全体についてこだわりや意図を振り返っているので、ぜひその熱量を3Dライブ本編とともに味わってはいかがでしょうか。


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