芳文社「まんがタイムきららフォワード」にて好評連載中の「がっこうぐらし!」が、TVアニメ化を実現。すでに第一話が放映され、ニコニコチャンネルでも好評を博しています。


「がっこうぐらし!」の原作を担当しているのは、ニトロプラスの海法紀光氏。ゲームを原作としたライトノベルやドラマCDなども手がけているため、ゲームファンとして接する機会もあるクリエイターの一人です。

海法氏は、TVアニメ「がっこうぐらし!」にてシリーズ構成や脚本としても参加。そして脚本プロデュースは、ニトロプラスが担当しています。また、『紫影のソナーニル』などスチームパンクシリーズを綴ってきた桜井光氏や、『Fate/Grand Order』への参加も明らかとなっている東出祐一郎氏なども脚本を手がけるため、ゲームファンとしての視点からも見逃せない一作となっています。

この盤石の体制で生み出された第1話「はじまり」は、高い評価を獲得しており、ネット上の一角でも話題となりました。しかもニコニコチャンネルで公開中の第一話は、すでに再生数100万回を越えており、圧倒的な関心を集めています。

キャラクターの可愛らしさや作画の完成度なども視聴者を惹きつけた理由の一端ではありますが、最後まで見ればこの注目度の高さに納得いくことと思います。その理由を明かしてしまうとネタバレになってしまうので、気になる方は直接の視聴をお勧めします。背景などを含めたささやかなシーンもお見逃しなく。ただし相性の良し悪しに関しては、なにとぞご注意を。

また、TVアニメ「がっこうぐらし!」の第1話アフレコ後インタビューが到着しています。
丈槍由紀役の水瀬いのりさん、恵飛須沢胡桃役の小澤亜李さん、若狭悠里役のM・A・Oさん、直樹美紀役の高橋李依さん、佐倉慈役の茅野愛衣さんの5人のコメントをこちらからご覧ください。ちょっとしたネタバレもあるので、視聴前に読むか後で読むかは、お好みのスタイルでどうぞ。

◆がっこうぐらし! 第1話「はじまり」 アフレコ後インタビュー

──原作はご存知でしたか?

水瀬:やっぱり「がっこうぐらし!」というタイトルで──「学校」がひらがな表記だったので、最初は柔らかい、ほわほわした癒し系な作品なのかな、と想像していたんです。ふわふわした女の子たちの日常というか、「学校から帰りたくない!」と思うくらいみんな仲が良くて、一緒に楽しい毎日を過ごす……みたいな作品なのかな、って。

──ところがしかし(笑)。

水瀬:そうですね、原作を読んだときの衝撃は大きかったです。絵柄は可愛らしいんだけど、ちょっとぞっとするシーンが描かれていて。そのギャップに、まずはヤラれました。

小澤:「がっこうぐらし!」のタイトルと由紀のイラストはあらかじめ見て、知っていたんです。「可愛い雰囲気だな」と思ってたんですけど、わりと着てる服がボロボロだったりして、いったい学校でどんな遊びをしてるんだろう? みたいな(笑)。

──なるほど(笑)。

小澤:それでオーディションを受けたんですけど……。
由紀はわりとずっとほんわかした感じなんですけど、ほかのキャラクターは険しい表情をする場面も多くて。最初のイメージと中身がまったく違ったので、そこは驚きました。

M・A・O:私もやっぱり、みなさんと同じように日常系のふわふわした4コママンガ風の作品なのかなと思っていました。オーディションのときに原作を拝見して、「あれっ、これは私の知ってる日常じゃない!?」って。

──(一同笑)

M・A・O:「がっこうぐらし!」の「くらし」って、こういう意味だったんだ、と思いましたね。

高橋:私はオーディション原稿を読む前に、原作を読んだんです。なので、まずは表紙を見て。ピンクの髪の毛の女の子が出てきて、「がっこうぐらし!」っていうくらいだから、「これはポップな可愛らしいお話なんだろうな」と。しかもページをめくると、由紀ちゃんがスースー寝てて「あぁ、癒される~!」と思っていたら、だんだんと不穏な雰囲気が(笑)。

──やはり(笑)。

高橋:最初のときは、何が起きているのかわからなくて、また頭から読み直してしまいました。何回もページを戻った記憶がありますね。


茅野:私はお話をいただいたときに、まず公式ホームページを拝見したんです。で、「おっ、可愛い女子が笑顔で楽しそうにしてる。こういう作品の先生役なんだ、楽しそうだな」って気軽に考えていたんですけど(笑)。その後、オーディションの資料を見ると、少しシリアスなシーンがあって、ただのフワッとしてる先生じゃないような気がするな、と。

──予感はあったわけですね(笑)。

茅野:それで、まずは原作を読んでみようと思ったんですけど……。なんというか、中身とカバーがまったく違うというか(笑)。想像していた以上にサバイバルな感じが強くて、見た目に騙されてはいけないな、と思い知りました。

──なるほど(笑)。で、さっそく第1話が放映されたわけですが、気になった場面はありましたか?

高橋:あっ、みーくんが太郎丸に嫌われてました!(笑)。そこは原作に描かれていなかった部分なので、まさか嫌われてるとは思っていなくて……。しかも太郎丸役を、先輩の加藤英美里さんが演じられているんですけど、「プイッ!」としてるのになんかもう可愛くて(笑)。
そこは今回のアニメの発見でしたね。

茅野:第1話では結構、太郎丸が活躍してるんですよね。しかもリアクションとか表情がいちいち可愛い(笑)。あとはやっぱり最後だよね。あれは、何も知らないで観た方はどう受け止められたんだろう、という。私も、原作を読まずに演じていたら、たぶん相当な衝撃だったと思うので。

水瀬:音だけ聞いていると、ごく普通の日常──いなくなったワンちゃんを追いかけて、見つける……みたいな話なんですけど、目から入ってくる情報がまったく違ってて。由紀が見ている世界と、みんなが見てる世界が違う。そのことが最後にパッとわかる瞬間は、こう、やっぱりぞっとしますね。可愛さのなかにある恐怖というか、ジリジリと迫ってくる感じがある。

茅野:「怖い」というより「ぞっとする」みたいな感覚。しかもこの先、どうなるんだろう? ってすごく気になる。


小澤:指の隙間から覗いて「やっぱり見たい!」みたいな。

茅野:由紀ちゃんに対するイメージが、かなり変わるんじゃないですかね。大丈夫かな? って心配になっちゃいますね。

高橋:しかも笑顔で窓を閉めるし……。あそこが一番怖い(笑)。

茅野:加えて、あのあと風が吹くでしょう。「窓、ちゃんと閉まってないよ!」と思っちゃう。

M・A・O:原作を読んでわかっていても、あの最後のシーンが来ると、「とうとうここまで来てしまった……」と思いますよね。あと、そこまでの間でも、風景にちょっとヘンなところがあるんですよ。ピンボケでよく見えないんですけど、ガラス窓が割れていたりとか。気付いたあとにもう1回観ると「あーっ、あそこ!」って(笑)。

──そういう意味では、最後まで観たあとで、もう一度観返したくなりますよね。


小澤:わたしはりーさんが気になるんですよね。劇中でもあまり語らないから、りーさんが本当は何を考えてるのか。どんな悩みがあって、どういうふうに受け止めてるのか、気になるなって思いました。

茅野:一番、闇を抱えていそうだよね(笑)。まわりに相談をしないので。

小澤:そうなんですよ! 話をしないし、みんなをいつも見守ってる人こそ、ひとりになったときに一番ヤバいんじゃないかな、って。

M・A・O:たぶん大切なことは大事にしまってるんですよ(笑)。

茅野:わたしはやっぱり、由紀ちゃんかなあ。主人公だし、あの笑顔がツラい。あと、あるシーンでそれぞれのキャラクターがどういうふうに感じていたのか、ちゃんと聞いてみたいなって気はしますね。映像特典とかで、それぞれのひとり語りを聞いてみたい。

高橋:彼女たちの日常がベースにある作品ということで、みんなが同じ目標に向かって進んではいるんですけど、起きた出来事に対する捉え方がそれぞれ違う。そういう部分まで、しっかり見てもらえると嬉しいですね。

──では最後に、劇中にも出てきたカンパンを、みなさんに食べていただこうと思うんですが……。

小澤:カンパンなんて、いつ以来だろう……。

茅野:学校で配られなかった?

小澤:配られました! 勉強で。

水瀬:わたしは食べたこと、ないです……。

一同:えーっ!

(※配られたカンパンをそれぞれ口に運ぶ)

水瀬:うわ、ちょっとクッキーっぽいんですね。もっとほわほわっとしたものだと思ってました。

茅野:長期間保存しておかなきゃいけないから、水分を抜かないとダメなのかもね。

小澤:このカンパン、胡麻がついてて美味しいですよ。

M・A・O:うん、美味しいです!

高橋:しかもこれ、金平糖が入ってるみたいですよ。

茅野:えっ、金平糖?

──ああ、糖分も一緒に摂取できるように。

小澤:缶をひっくり返せば、出てきますかね?

(※缶をひっくり返す一同)

高橋:ああ、いっぱいある! しかも大きい!

小澤:めっちゃある!

M・A・O:宝物みたい(笑)。

小澤:なんか……この缶、素晴らしいですね!(笑)

水瀬:これ、一緒に食べると美味しいですね。これがサバイバルの味なんだ……。

■TVアニメ「がっこうぐらし!」
TOKYO MX:毎週木曜 23時30分~
サンテレビ:毎週木曜 24時30分~
BS11:毎週木曜 24時30分~
AT-X 毎週木曜 21時30分~ ※リピート放送あり

(C)Nitroplus/海法紀光・千葉サドル・芳文社/がっこうぐらし!製作委員会
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