東京, 2025年8月27日 - (JCN Newswire) -当社は、データとAIによって医療機関の経営効率化と安定的な医療サービスの提供を加速するため、ヘルスケア業界において安全かつ効率的にAIを活用できる基盤を、社会課題を起点とする事業モデル「Fujitsu Uvance」の「Healthy Living Platform」上に構築しました。本基盤には、オーケストレーターAIエージェント(注1)が実装されており、当社および国内外のパートナーが開発する多様なヘルスケア特化型AIエージェントを柔軟に組み込むことが可能となります。

背景
日本の医療費は年々増加傾向にあり、2022年度には46兆円に達しています(注2)。そのおよそ半分が医療機関における人件費に充てられており(注3)、うち約16%に当たるおよそ3兆円が事務作業に費やされています(注4)。こうした背景から、多くの医療機関が財政赤字を抱え、医療従事者の過重労働が常態化しています。今後、少子高齢化による患者数の増大と医療従事者の担い手不足により、この状況が加速することが懸念されています。このような喫緊の課題に対し、複雑化し属人化した医療業務オペレーションの改善に向け、AIの活用が大きく期待されています。
ヘルスケアに特化したAIエージェント実行基盤の概要
当社は、テクノロジー企業として長年ヘルスケア領域で培ってきた業務知見と、幅広い医療機関との連携により、医療業務オペレーションを担う業務特化型AIエージェント群を提供します。データ構造化や相互運用監視などの多様なAIエージェントを効率的に実装し統合できる実行環境を「Healthy Living Platform」上に構築し、そこにパートナーの多様なヘルスケア特化型AIエージェントを組み込むことで、広範かつ迅速な業務オペレーションの変革を支援します。本実行基盤は、アクセラレーテッドコンピューティングとAIエージェントの基盤技術において世界をリードするNVIDIA(注5)の支援により構築しています。これにより、医療従事者は本来注力すべき診療や患者ケアといった本業に集中することが可能になり、医療機関の経営者は、より本質的な業務に医療従事者を集中させることにより、収益の改善と、労働環境の整備を通じた医療従事者の獲得・維持を図ることができます。また、患者は、長時間の待ち時間から解放され、一人ひとりの状態や背景に合わせた最適な医療サービスを適切なタイミングで受けられるようになります。

多岐にわたる業務を効率化するためには、AIエージェント同士が協働して業務を遂行する必要があります。
これまで当社が日本の医療情報システム支援を通じて培った医療業務オペレーションについての業務知見と、「NVIDIA NIM マイクロサービス」や「NVIDIA Blueprints」をはじめとするAIエージェントの基盤技術において世界をリードするNVIDIAの支援を組み合わせることで、世界最先端の医療業務オペレーションの社会実装を目指します。
今後について
当社は、2025年中に先端的な取り組みを進める医療機関や国内外のパートナーとともに、ヘルスケアオーケストレーターAIエージェントの有効性の検証と、具体的な業種特化型AIエージェントの開発を行い、事業化を加速します。当社は、今後も「Fujitsu Uvance」のもと、データとAIにより医療と創薬のあり方を変革し、一人ひとりにあった治療機会を提供できる社会を実現し、人々のウェルビーイングを前進させます。
URL https://global.fujitsu/ja-jp/pr/news/2025/08/27-01
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