「ダー子さん、休憩に入ります!」
「ボクちゃんさん、来てください!」
東京近郊にある海に面したリゾート施設に、スタッフの声が響き渡った。4月初旬にもかかわらず、強い日差しが降りそそぐ撮影現場。
「敵に囲まれ、手錠をかけられた東出さんらがと立ちつくすなかで、その状況を打破しようと、長澤さんがその敵に銃を向けるシーンの撮影でした」(映画関係者)
多くの外国人エキストラが参加するなか、激しいアクションシーンが展開されていた。
「このシリーズは’18年4月期の連ドラから始まり、香港を舞台にした翌年公開の映画『ロマンス編』は興行収入約30億円。第2弾『プリンセス編』はマレーシアで撮影され、前作を超える興行収入約35億円の大ヒットとなりました。マルタ島が舞台の第3弾も現地ロケが大々的に敢行される予定だったのですが、コロナ禍で断念。国内撮影に変更せざるをえなかったのです」(前出・映画関係者)
長澤も当初は海外ロケを楽しみにしていたようだったが……。
「長澤さんは同じくコロナ禍で撮影延期となった今春の連ドラ『ドラゴン桜』(TBS系)続編にも出演します。撮影が掛け持ちになったこともあり、国内ロケが前提となりました」(前出・映画関係者)
当初、この『英雄編』にもレギュラー出演していた三浦春馬さん(享年30)と竹内結子さん(享年40)が出演予定だったという。
「2人は天才詐欺師として生き続けている設定のままで、長澤さんや東出さんらが2人を回想するシーンもあるようです。制約が多い厳しい現場ではありますが、天国のお2人が見ても楽しんでいただける作品になるよう、現場一丸となって、全力でいどんでいます」(別の映画関係者)
今作では地中海の風景を描くため、撮影隊はその雰囲気に最も近い撮影場所を調べあげたという。
「外国人エキストラも多数出演しますが、この状況下では限度が。
一見、怪しげに映る現場だが、撮影隊の知恵の結晶なのだろう。本誌が目撃したこの日の撮影も、本番が終わると長澤やスタッフに笑顔が戻り、撮影チームの温かさが感じられた。第3弾が“の功名”となることを願うばかりだ。
「女性自身」2021年4月27日号 掲載