《ただの青年だった私に奇跡が起きたのは、紛れもなくスウィートパワーのおかげです。私を見出し、私に学びの場を与えて下さったこと、一生忘れません》
こうつづったのは、俳優の岡田健史(22)だ。
‘18年10月のドラマ『中学聖日記』(TBS系)で、メインキャストに大抜擢されデビューを果たした岡田。以降も話題作に次々出演し、現在放送中の大河ドラマ『青天を衝け』(NHK総合)でも尾高平九郎役を好演している。
そんな快進撃のさなか、岡田が起こした今回の裁判。その発端は、事務所社長への不満だった。
「社員の入れ替わりが激しく、昨年だけでも10名以上が退職。それも岡田さんのマネージャーを含め、周囲のスタッフが次々辞めていったそうです。また岡田さんは、出演作品の選ばれ方にも納得できない部分があったといいます。急な仕事が決まることもあり、『これじゃ役作りができない。やりたくない』と言い出したこともあるそうです」(テレビ局関係者)
そこに、社長への疑念を深める出来事が。『週刊文春』が3月と5月、社長による所属タレントへのセクハラや社員へのモラハラを報じたのだ。
「社長は3月の文春砲の直後、岡田さんに説明をしたがっていたそうです。しかし、彼は『会いたくない』とかたくなに拒否。そして1ヵ月もたたないうちに、事務所の寮を退去したといいます。のちに社長と対面しましたが、折り合いはつかず。そうして岡田さん側が裁判所に契約解除の“仮処分”を求める申し立てをしたそうです」(芸能関係者)
■硬派で真面目な性格。社長に対して“絶縁宣言”も
しかし、主張は真っ向から対立。裁判が泥沼化するなか、さらに岡田は社長への“絶縁宣言“とも取れる行動に出たという。
「岡田さんは裁判中、『契約解除の後は芸名である岡田健史ではなく、自身の本名で活動したい』との意向を強く示しました。実は岡田という姓は社長と同じもの。それも社長直々に“岡田健史”と名付けたんです。それほど社長は期待をかけていたのですが、岡田さんは退所にくわえ改名もすることで『俳優人生をリセットしたい』と考えていたそうです。また岡田さんは名前の件について、今後事務所が関与しないことも求めたといいます」(前出・芸能関係者)
本誌の取材に対して6月、事務所側も「岡田が芸名ではなく、本名で活動していく意思を示していることは事実です」と認めていた。
「岡田さんは硬派で真面目。そのため間違っていることや許せないことに対して、『おかしい』と指摘したり態度で示したりします。『自分の考えにこだわりすぎて融通が利かない』と見る人もいるでしょう。ですが、まっすぐで芯の強いコだと思います」(岡田の知人)
和解によって、ひとまず一件落着となった岡田。今回の裁判も“学びの場”だったのかもしれない。