「女の人はよくしゃべると言っただけだ。本当の話をするので叱られる」
「本当の話を政治家がしないから、世の中がおかしくなっている」
こう語ったのは、森喜朗元首相(84)だ。
ここで森元首相の問題発言を振り返りたい。
森元首相は昨年2月、日本オリンピック委員会(JOC)の臨時評議員会で、元JOC会長の竹田恆和氏(74)や現会長の山下泰裕氏(65)について「(竹田氏は)立派な方なので自分で何か意思をおっしゃることはなかった」「(山下氏は)しゃべり方だけではなく、理路整然と1つ1つしっかりした話をされていました」と“男性の話し方”を讃えてコメント。そして、その後こう語ったのだ。
「これはテレビがあるからやりにくいんだが、女性理事を4割というのは、女性がたくさん入っている理事会、理事会は時間がかかります。これもうちの恥を言います。ラグビー協会は倍の時間がかかる。女性がいま5人か。
女性は競争意識が強い。誰か1人が手を挙げると、自分もやらなきゃいけないと思うんでしょうね、それでみんな発言されるんです。結局、女性はそういう、あまり私が言うと、これはまた悪口を言ったと書かれるが、必ずしも数で増やす場合は、時間も規制しないとなかなか終わらないと困る。そんなこともあります。
私どもの組織委にも、女性は何人いますか。7人くらいおられるが、みんなわきまえておられる。みんな競技団体のご出身で、国際的に大きな場所を踏んでおられる方ばかり、ですからお話もきちんとした的を射た、そういうご発言されていたばかりです」
男性の話し方を讃えた上で、偏見に基づいて“女性は話が長い”とした森元首相。そして「わきまえる」といったフレーズもあるため、「女性蔑視だ」との指摘が殺到することとなった。
その後、会見を開き「発言については撤回したい」と釈明した森元首相。しかし記者の質問を遮るシーンや、「オリンピック精神に反する人が会長を続けるのは適任か?」との問いに「さあ?」と返答。さらに記者が問いを重ねるにつれ、「面白おかしくしたいから聞いてんだろ?」とすごむシーンも。辞任を表明したものの“逆ギレ会見”と揶揄され、再び世界中から厳しい声が上がっていた。
そんななか飛び出した今回の「本当の話をするので叱られる」という発言。ネットでは《「あなた不細工ですね」と言って、本当の事だからと叩かれないと思ってるのかな》《そもそも森喜朗が言ってる事は本当の事じゃないんですが》《昔から失言するたびに反省したふりをしてたじゃん。本当のことを言っていないのは、オマエだ!》と呆れる声が上がっている。
■小藪と兼近が“切り取り”とコメント…そして、今なお根強い擁護の声
“反省しない”森元首相への批判が相次ぐいっぽう、擁護する人も少なくないようだ。
森元首相が問題発言をした当時、芸人の小籔千豊(48)は「一部の発言を切り取って、印象を強めようという報道は別に今回だけでない」「全文読んだら、たぶんみんな印象変わると思うんですよ」と情報番組で擁護。
またEXITの兼近大樹(31)も『Abema Prime』(ABEMA)で「『本当に全文聞いたのか?』っていう。全員がすべて聞いたわけじゃないと思うんですよ。ただ誰かが言っているから、『こんな酷いこと言ってるんだ』っていう切り取りの文字を読んで攻撃している人もたくさんいるなって感じた」とコメントしていた。
そして、今回の発言でも森元首相を擁護する声は根強い。ネットでは、「切り取りだ」とする声がこう相次いでいる。
《だいたい森喜朗氏の全文読んでればたいしたことを言ってないのは明白なのにメディアなどが切り取りをして、それをフェミニストたちが炎上させようとしました》
《そもそもの蔑視発言とされた話自体切り取り報道ではないか?前後の脈絡なく、鬼の首をとった様に馬鹿騒ぎをしているだけではないか》
《見出しと切り取りに踊らされた人が多く出たのはマスコミの策略が上手くはまったのでしょう》