さまざまなものの物価が上がるなか、産地である群馬県が好天に恵まれたこともあり、キャベツの値段が下がっているという。安さばかりでない。

栄養にも注目したいというのは管理栄養士の和泉裕子さんだ。

「カルシウムの吸収を助けてくれるビタミンKが含まれているのが特徴。チーズや豆乳などカルシウムが豊富な食材と一緒に食べることもポイント。また、糖質の吸収を穏やかにしてくれる食物繊維も豊富です」

しかし、1玉買ってもなかなか使い切るのが難しいという人も多いのではないか。そこで、家族3~4人なら1食で食べきれてしまうようなキャベツまるごとレシピを考案してもらった。

「『まるごとキャベツの担担風豆乳煮』は、ラーメンの麺を入れてもおいしいです。『キャベツの蒸し焼き』はケチャップベースの甘めのソースと、コクのあるチーズのソースの2種類を用意しました。両方を混ぜて食べる楽しさも」(和泉さん)

また、キャベツが余ったとき用に“使いきりレシピ”も教えてもらった。

「ボウルに酢大さじ1、塩小さじ6分の1、砂糖小さじ1、油小さじ1を混ぜ、細切りにしたキャベツ2枚とハム1枚、コーン大さじ2とあえます。しんなりするまで少し置いて、パセリをふれば『キャベツのさっぱりコールスロー』のできあがりです」(和泉さん)

キャベツを使ったバランスいい食事で、おいしく節約しよう!

■和泉さん考案「キャベツの蒸し焼き チーズ&トマトのベーコンソース」

【材料】

キャベツ…1玉
油…大さじ1強
塩…少々

(A)
ベーコン(細切り)…大2枚
牛乳…大さじ6
スライスチーズ(ちぎる)…6枚

(B)
ベーコン(細切り)…大2枚
トマトケチャップ…大さじ6
おろしにんにく…少々
ミニトマト(粗みじん切り)… 6個

粗びき黒こしょう…適量
パセリ(みじん切り)…適量

【作り方】

(1)キャベツは芯をつけたまま縦8等分に切る。
(2)大きめのホットプレートに油をひいてキャベツを寝かせて並べ、塩をふる。
(3)蓋をして弱めの中火で約8分焼く。

焼き色がついたら裏返し、蓋をしてさらに約6分、全体がやわらかくなり焼き色がつくまで焼く。
(4)(A)と(B)はそれぞれ耐熱容器に入れて軽く混ぜ、それぞれ電子レンジ600Wで約2分ずつ温めてソースにする(チーズは余熱でよく溶かす)。
(5)(3)をお皿に盛り、チーズソース(A)とトマトソース(B)を合いがけし、粗びき黒こしょうとパセリをふる。

■和泉さん考案「まるごとキャベツの担担風豆乳煮 心も体も温まるピリ辛スープ」

【材料】

キャベツ…1玉
豚ひき肉…300g
おろしにんにく…小さじ1
おろししょうが…小さじ1

(A)
中華だしのもと…25g
醬油…大さじ2
水…500ml

(B)
豆乳…150ml
豆板醬…小さじ1/2~
白すりごま…大さじ1
ごま油またはラー油…小さじ1~

小ねぎ(小口切り)…大さじ3

【作り方】

(1)キャベツは芯をつけたまま縦8等分に切り、鍋に入れる。
(2)すき間に豚ひき肉を入れ、おろしにんにくとおろししょうがを肉の上に散らして加える。
(3)(A)を加え、蓋をして強火にかけ、煮立ったら中火でグツグツ15分煮る。
(4)(B)を加えて火を止め、小ねぎを散らす。

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