8月31日(日本時間)、フィリーズ戦でタイムリーを放ち、今季150安打に到達したエンゼルス・大谷翔平選手(29)。同月24日に右肘の靭帯損傷が発覚してからは、打者としてのみ出場を続けている。

「現在は注射をしつつ試合にのぞんでいるようですが、もし今回のケガで再手術となれば、前回より長期間の休養が必要です。FAでの契約金が大幅に下がってしまう可能性もあり、それをエージェントはとても心配しています。それに、これまでどおりの二刀流も考え直さなければならないでしょう」(在米スポーツライター)

前回の手術後、大谷は完全復帰するまでに3年弱を要した。調子が戻らなかったときには、「打てなくなったら引退だし、投げられなくなったら引退するしかない」と強い意志を見せていた。

しかし今回は、いっそう深刻な状況だ。すべてを野球に捧げてきた彼だが、一度立ち止まって、今後のライフプランを見直すタイミングが来たのだろう。

これまでの大谷は、「人生設計シート」という、花巻東高校時代に書いた未来の年表に基づいてキャリアを築いてきた。

「27歳の欄には《WBC日本代表MVP》と書いていましたが、今年3月に、1年遅れの28歳で見事実現。計画どおり、順調に野球人生を進めていました。ただ私生活の面では、まだ達成していない重大な項目があります。それが26歳《結婚》、そして28歳《男の子誕生》です」(スポーツ紙記者)

大谷は26歳当時、『スポーツニッポン』のインタビューで、

《計画は変わるものなので。高校の時に思い描いた26歳は、だいぶ大人だなっていうかおじさんだなっていう感じだった。

結婚を考えるのかなと思いましたけど、実際に自分がなってみると全然子供だなって。まだまだ、そういう責任は取れないなと思います》

と、計画の延期を宣言していた。それから約3年たち、《結婚》《男の子誕生》の計画は更新されたのだろうか——。

■計画では37歳で“長男が野球をはじめる”

メジャーリーグでは、日本に比べて選手と子どもの距離が近いという。メジャーリーグ評論家の福島良一さんはこう語る。

「アメリカの場合、子どものいる選手は、試合前にグラウンドで一緒に練習したり、遊んだりします。お父さんの活躍を間近で見ていると、子どもたちも“自分も野球をやりたい”という気持ちが強くなるんです。だからこそアメリカでは、親子大リーガー、ひいては親子3世代大リーガーなども、次々に誕生します」

大谷は、球場でわが子と戯れるほかの選手を見て、年々羨ましさを募らせていることだろう。実は彼には、息子と一緒にかなえたい夢があるのだ。

「人生設計シートでは、37歳で《長男 野球をはじめる》と掲げています。もし計画どおり28歳で息子が生まれていたら、9歳になっているころ。大谷選手が野球を始めたのも小学2年生です。

大谷選手は、野球を始めた息子に、二刀流で活躍する自分の姿を見てほしいと考えているはずです」(前出・スポーツ紙記者)

父の背中から野球を学ぶ。それは大谷自身が大切にしてきたことだ。大谷の父・徹さんは、大谷が所属しているリトルリーグで7年間コーチを務めていたという。

「大谷選手は『バッティングなど基本的なことはすべて父から教わった』と話しているそうです。親心ではなく実力でコーチに認められたい、と人一倍練習したことが、今の彼につながっているのでしょう」(前出・スポーツ紙記者)

そんな思いを受け継ぐためにも、大谷は人生設計を前倒しにすることを検討しているようだ。

「今回のケガで、来年30歳での《日本人最多勝》がかなう可能性はかなり低くなり、二刀流の“寿命”も意識せざるをえなくなったと思います。子どもが生まれても、物心がつくまでに時間がかかりますし、同僚の大リーガーのように息子がほしいと強く願うようになったのではないでしょうか」(前出・福島さん)

とはいえ、子どもの前にまずは結婚を。前出の在米スポーツライターはこう推察する。

「投手を休むことになって、大谷選手は『気持ちが少し楽になった』と周囲に話しているそう。通訳の水原さんも、『休みたがらない大谷もこれでやっと休んでくれる』とひと安心していました。これまでは野球第一のストイックな生活を送ってきた大谷選手ですが、時間や心の余裕が生まれたことで、野球以外にも興味関心を広げるでしょう。そのなかには、もしかしたら婚活も含まれているかもしれませんね」

かつてインタビューでは、

《好きになったら、たぶん、積極的にアプローチします。

相手の出方を待ったりするタイプではないです》(『anan』’16年12月28日−’17年1月4日号)

と意外とも思える恋愛観を明かしていた大谷。そのモードに入れば、すぐに結婚し、野球少年を育て始めるかも!?

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