「僕にヘイトが向くように」ライバー刺殺事件　被害女性の「婚約者」名乗る男がYouTube開設→突如削除でネット困惑「何のための動画？」

3月11日、東京・高田馬場駅周辺の路上でライブ配信中の女性が刺殺された事件。被害者は動画配信サービス「ふわっち」にて、「最上あい」の名義でライバーとして活動していた佐藤愛里さん（22）だった。事件発生直後に現行犯逮捕された高野健一容疑者（42）は事件当日の朝、栃木県の自宅から電車で上京し、佐藤さんの配信を見て居場所を特定して襲撃。凶器はサバイバルナイフで、佐藤さんには30カ所以上の刺し傷があったという。高野容疑者は2021年12月、佐藤さんの配信を視聴したことがきっかけで個人的に連絡を取り合う仲となり、“生活費”などの名目で、これまでに佐藤さんに総額250万円以上を貸していたという。しかし、借金は返済されず、高野容疑者は2023年8月に返還を求めて民事訴訟を起こし、支払いを命じる判決が出たものの、佐藤さんは応じなかったと報じられている。事件発生後、ネット上では佐藤さんと高野容疑者の関係性について様々な憶測が飛び交った。すると、事件当日の夜に佐藤さんの“婚約者”を名乗る男性Y氏がXに登場。《現在、警察の捜査が進んでおりますので、憶測などの誤った情報の拡散はお控え頂けますと幸いです》と投稿した。アカウントの真偽は定かではないが、Y氏は自身の名を明かし、生前の佐藤さんと思われる女性とのツーショットを公開。《彼女と凶行に及んだ犯人は現実で何があったのか、なぜそういう境遇になったのか、金銭をなぜ返せていなかったのか》を説明するためだけに作ったアカウントだと主張した。そして、Y氏は3月16日夜に「最上あい（佐藤愛里）について」と題した生配信を「ふわっち」上で行い、過去に「高野」と名乗る高野容疑者と電話でやり取りした際の録音を公開。電話でY氏は、高野容疑者が佐藤さんの配信を“妨害”していたことや、両者の金銭トラブルについて話をすり合わせていた。この配信は一時、同時接続者数が1万人を超えるほど注目を集めたが、録音を流している途中で突如終了。謎は深まるばかりで、さらなる波紋を呼ぶ結果となった。そんななか、3月25日に新たな動きが。Y氏がYouTubeチャンネルを開設したのだ。翌26日には「最上あい。3月15日の記録」と題した動画が投稿された。Y氏はこの動画について、同日Xで《死のうと思ってました。その日が来たら、まとめた動画を投稿しようと思ってましたが、死ねない理由が出来たので、今は生きようと思っています》と投稿の経緯を説明している。冒頭でY氏は、動画を撮影している3月15日に佐藤さんの遺体に対面してきたと説明。線香もなく、「きれいとは言えない壁、床」の空間に一人で横たわっている佐藤さんを見て、「いても立ってもいられずに今日仕事を辞めてきました」と報告した。そのうえで、これから自分のすることは「とてもひどいこと」「あってはならないこと」だとしつつ、「こうでもしないと愛里がなぜこうなってしまったのかという背景が、どうしても浮き彫りにならないと思って動画を撮っています」と続けた。「もう仕事を辞めたので、明日からは愛里が亡くなったにも関わらず叩かれている現状をなんとか僕にヘイトが向くようにしようと思ってます」と述べ、事件の背景を明らかにするため、撮影翌日に生配信することを考えているとも明かした。「刑事裁判で明らかになってしまったら、また愛里は叩かれると思うんですけれども、それまでは僕が叩かれるんだったら。四十九日の間は僕が叩かれてあいつ（Y氏）がそうだったんだって言われればそれでいい」と今の心情も吐露。最後に、「明日（3月16日）はとりあえず朝、愛里が亡くなったところにお供え物がなくなったので、撤去されてしまったみたいなので、また好きなものを置きに行こうと思ってます」と述べ、動画は終了した。その後、この動画は3月27日15時までに「コミュニティ ガイドラインへの違反」を理由に削除された。しかしなぜ、このタイミングで10日以上前に撮影した動画を公開したのかの説明もなく、動画の意図も不明瞭だったためか、ネットでは今も困惑の声が多くあがっている。《何のための動画？》《言ってることが支離滅裂です》《どういう目的で話をしようと前にでてきてるの》