3月31日に中居正広氏(52)の女性トラブルに端を発し、フジテレビおよびフジ・メディア・ホールディングスが設置していた第三者委員会が公表した調査報告書。全394ページの報告書では、中居氏の同局の女性アナウンサー(以下女性A)に対する「性暴力」が認定されていた。
「報告書によると、女性Aは’23年6月2日、中居氏の自宅マンションで、2人きりの状況となり被害を受けたとされています。第三者員会が認定した『性暴力』は、WHO(世界保健機構)の定義に基づくもの。同機構では’02年に、性暴力を《強制力を用いたあらゆる性的な行為》であると定義しており、その“強制力”については《有形力に限らず、心理的な威圧、ゆすり、その他脅しが含まれるもので、その強制力の程度は問題とならない》としています」(社会部記者)
ところが、報告書の公表から42日が経過した5月12日、中居氏は代理人弁護士を通じ、“性暴力”を認定した第三者委員会に対し異論を呈したのだ。
同日、新たに就任した5人の代理人弁護士らが第三者委員会の竹内朗委員長らに送付したと発表した文書では、《「性暴力」とは普通の日本人にとっては肉体的強制力を行使した性行為として、凶暴な犯罪をイメージさせる言葉》としたうえで、以下のように指摘した。
《ところが、貴委員会はこの「性暴力」という言葉を使用するに際して、日本語の凶暴な言葉の響き・イメージとは大きく異なるハラスメント行為まで性暴力に含めるWHOの広義な定義を何らの配慮もしないまま漫然と使用しました》
文書によると、代理人弁護士らが中居氏に行った事情聴取などからは《「性暴力」という日本から一般的に想起される暴力的または強制的な性的行為の実態は確認されませんでした》という。そのほか、文書では第三者委員会のヒアリングに中居氏が6時間にわたって“誠実に回答した”という内容がほとんど反映されていないと指摘し、性暴力事案に関連する証拠開示を求めている。
一連の騒動が迎えた新たな展開に、Xでは中居氏のファンだと思われるユーザーからは応援の声も上がる。とはいえ、報告書で明らかにされていた、トラブルにいたるまでの“過程”と“事後対応”とはというと――。
報告書によると、中居氏は事案発生日の2日前、’23年5月31日に自宅で開催したバーベキュー会で女性Aと接触している。同月28日、中居はフジテレビ編成幹部B氏(当時)に対し、以下のようなショートメールを送信し、会に女性アナを手配するように依頼していたという。
《男同士じゃつまらんね。女性いるかなね。
B氏の呼びかけにより、バーベキュー会には女性Aとその他の女性アナ、タレントなどが参加。そして6月2日、この会が行われたマンションで女性は被害に遭ったとされているのだが、報告書では中居氏が当日、女性Aを誘い出した際のメールの内容も明らかになっている。
中居氏は6月2日昼、女性Aに対し《今晩、ご飯どうですか?》とショートメールを送信。女性は参加できる旨送伝えると、中居氏は《メンバーの声かけてます。また、連絡します》と返信。ところが夕方になると、中居氏はメンバーが集まらない見込みであるとし、女性に対し《さすがに 2 人だけだとね。どうしましょ》と判断を委ねるようなメールを送信する。
続けて、中居氏は適当な店を探していることを伝えたが、同日夜7時ごろには、他のメンバーが見つからなかったことを報告。さらに中居氏は《お店のレパートリーがない》ことを理由に、バーベキュー会と同じマンションで2人で食事することを提案し、女性はこれを承諾した。なお、報告書では、女性Aにとって中居氏は“有力な取引先”であるため誘いを断れず、性暴力事案は《業務の延長線上》に発生したと認定している。
メールの文面では、やむを得ず中居氏の自宅で、2人で食事をすることに決まったかに見える。
また、女性Aも断れなかった理由について、報告書のなかでこう語っている。
《直前、誰も集まらない、いい店がない、それならこの前みんなでバーベキューをしたところでごはんはどうですか?と仕事上付き合いのある芸能界の大御所からそういわれたら、今夜暇だと言ってしまった私は行かざるを得ない。B氏や他のディレクーはいつも中居氏にペコペコしている姿を見ていたから、逆らえないと思っていた。ここで断ったりしたら仕事に影響が出るのではないか、断ったらそのことがBさんに伝わって番組によばれなくなるのではないか、そんな思いがあって、行きたくはないけど行った、という気持ち》
報告書の公表から1カ月余り、あくまでも認定された“性暴力”に異を唱えた中居氏だが、先のようにフジテレビ社員に送信した“依頼”メールは記録として残っており、女性Aを誘い出した際の“手口”も本人の口から述べている。
これらは、報告書が公表された際にも批判を浴びていたが、中居氏の代理人弁護士が今回の文書を発表しことで、Xで“再燃”している。
《中居氏は、彼の言う所の「性暴力」はやってないのかもしれないが、それ以前に女性の誘い方・口説き方がダサすぎる》
《中居正広の場合、報じられた誘い出しの手口が卑劣だからなぁ》
《自宅だけど、どう?2人だけだけど、どう?来てよ、来いよ(強制、命令)とは言ってない。来たのは女性の意思(同意) 誘う時から予防線を張っていた。最低なやり口》
《これが事実なら、悪質ということは揺るがないと思うけど》