「酒・女・カネ」に流されなかったから“運”を掴めたのかもしれない。5月26日、『欽ちゃん&香取慎吾の全日本仮装大賞グランドチャンピオン大会in万博』(日本テレビ系)が放送された。
「日本テレビは5月24日から27日までの4日間、『大進化!レジェンド番組祭り』と題して、過去の人気番組『マジカル頭脳パワー!!』『THE 夜もヒッパレ』など6番組を放送しています。この中で、特番とはいえ『仮装大賞』だけは今も続いている。そして、84歳の欽ちゃんが今も変わらず司会を務めているのも特筆すべき点です」(芸能記者)
『マジカル頭脳パワー!!』の司会だった板東英二(85)は、今回の『レジェンド番組祭り』には登場しなかった。5年前に転倒で頭部を痛めて以来、公に姿を現していない。
「時が経てば、当時のメンバーで放送するのは難しくなる。でも、視聴者はあの頃のままの番組を見たいと思う。だから、今も欽ちゃんが仮装大賞の司会を務めているだけで嬉しい人はたくさんいるでしょう」(前出・芸能記者)
萩本は坂上二郎とのコント55号で売れて以降、60年弱もテレビに出続けている。1980年代前半には『欽ドン!良い子悪い子普通の子』(フジテレビ系)『欽ちゃんのどこまでやるの!』(テレビ朝日系)などをヒットさせ、“視聴率100%男”と呼ばれた。1985年春に充電宣言をして休養に入って以降、冠番組の人気は下がったが、『仮装大賞』は続いた。
「芸人やタレントは名声を得ると、『酒・女・カネ』で身を滅ぼすと言われます。
萩本は「酒・女・カネ」で身を崩してこなかった。これらが「芸の肥やしになる」と推奨すらされた昭和の時代を生きてきた中で、稀有な存在だ。
「萩本さんは“運”を異常に気にする人で、『仕事以外で良い思いをしたら番組が当たらない』と本気で信じている。たとえば、女性にモテたら仕事には運が回ってこないと考える。だから、『欽ドン!』などのスタッフには、他で運を使っていない人が好まれました」(テレビ局関係者)
萩本は1976年、下積み時代に同じ舞台に立っていた澄子さんと結婚。だが、新婚生活に浸る間もなく、放送作家や若手タレントとの共同生活を始めて別居した。
「仲が悪くて離れたわけではなく、番組作りに没頭するためです。それに、自分が私生活で幸せを感じたら、番組に運が来ないと思っていたからです。今では理解されない考え方でしょうけど、そのくらい徹底しないと、トップには立てないのでしょう。萩本さんは一時、テレビ朝日のスタジオの中に住んでいた時期もありました。
欽ちゃんが今も『仮装大賞』の司会を務められるのは、ただひたすら番組作りに邁進してきたことで得られた“運”なのかもしれない。