6月17日に迎える42歳の誕生日に、自身初の新書『独断と偏見』(集英社)を発売する嵐・二宮和也(41)。あえて文字だけの表現に挑戦し、10の四字熟語をテーマに100の問いに対する答えをまとめた本書。

ビジネス論や人付き合いのみならず、死生観にいたるまで“二宮流の哲学”が詰まっている一冊だ。

本書の中で二宮は、「会ってみたい人は?」の問いに、性加害問題を起こした旧ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.社)の創業者・ジャニー喜多川氏(享年87)の名前を即答。その上で、ジャニー氏に「謝ってもらいたい」と率直な気持ちを語っているという。

各メディアによれば、本書発売前に行われた取材会で、二宮はこの発言に対する真意を明かしたとのこと。「『誰だろう』と考えた時に、この本を作るきっかけとまでは言いませんが、大元になった人」と前置きし、こう述べたという。

「あの人が人様に迷惑をかけずに生活していれば、所属していた事務所はなくならなかった。僕が独立という道をたどることはなかった」

「僕は、世間様で言われていることとは別軸で彼に対して『謝られたことがないな』と思っていましたね。『会って、謝ってもらおう』という気持ちで名前を出したんだと思います」

もし、ジャニー氏に「謝って」と伝えることができた場合、その際の反応についても「謝るんじゃないですか」と推察。「謝れる人には謝ってほしいし、そういうある種のピュアさがあったからこそ集まった会社、タレントだと思うので」とし、「世間様で言われる問題でも、そりゃ謝ってもらいたい」と思いを明かしたという。

二宮が旧ジャニーズ事務所からの独立を発表したのは、’23年10月24日。ジャニー氏の性加害問題を受けて、旧ジャニーズ事務所が同年9月7日に初めて記者会見を開いてからわずか1カ月半あまりのことだった。

「二宮さんは独立を決意した理由について、当時、有料ファンクラブサイトに公開された動画のなかで、“ジャニーズ事務所の1回目の会見以降、自身の活動に影響が出て怖くなった”“不安な気持ちになり、どうしていこうかと考え始めた”と戸惑いの気持ちを明かしていました。

嵐にとってジャニー氏はグループ名を命名し、国民的アイドルに導いてくれた“生みの親”。’19年7月の逝去後に開かれたお別れ会ではメンバー揃って参列し、二宮さんはメディアの取材に、『僕らが受けた愛情やしつけを伝えていかなければ』と語ったことも。しかし’20年末をもってグループが活動休止期間に入っていたなかで、ジャニー氏の性加害問題によって生じた甚大な影響に愕然としてしまったようです」(芸能関係者)

かつての“恩師”による悪行によって、人生が大きく左右されてしまった二宮。著書のなかで「謝ってほしい」と“決別宣言”をしたが、ここまで率直な発言は極めて珍しいと言えるだろう。

そんななか、同じタイミングで注目を集めている人物が――。それは、元ジャニーズ事務所代表取締役社長・藤島ジュリー景子氏(58)。

6月10日に、作家・早見和真氏(47)がジュリー氏の半生や旧ジャニーズ事務所の内情をインタビューした著書『ラストインタビュー 藤島ジュリー景子との47時間』(新潮社)の発売が発表されたのだ。

嵐にとっては“育ての親”にあたり、プロデューサーとして中心的な役割を担ってきたジュリー氏。ジャニー氏の性加害問題をめぐっては社長を辞任し、旧ジャニーズ事務所が開いた1回目の記者会見では批判の矢面に。しかし2回目の記者会見には欠席し、井ノ原快彦(49)が代読した手紙にはパニック障害であることが明かされていた。

7月18日の発売日に先立ち、新潮社のホームページでは本書が刊行されるに至った経緯を記した本文冒頭の約50ページを先行公開。“試し読み”のなかで、とりわけ注目を集めたのはジュリー氏が明かした二宮との“意外な関係”だった。

「本書を手がけた早見氏は、櫻井翔さん(43)が出演した’24年7月期のドラマ『笑うマトリョーシカ』(TBS系)の原作者。本書の目次を見ると、’24年6月から12月まで約半年かけてインタビューが実施されたことがわかります。

同ドラマの放送時期とも重なっており、ジュリー氏は櫻井さんとの懇意ぶりが伝わるエピソードをインタビュー内で語っていました。また、櫻井さん同様に松本潤さん(41)、相葉雅紀さん(42)とも“対等の関係”にあり、めったに会えない大野智さん(44)も“会えば仲良し”だそう。しかし二宮さんに限っては、“近年少し距離がある”と明かしていたのです」(WEBメディア記者)

前出の芸能関係者は、当時の二宮についてこう推察する。

「当時、二宮さんは独立したばかりとあって、ジャニー氏に対する複雑な気持ちはそう簡単には拭えなかったことでしょう。嵐は’24年4月にメンバー5人で新会社を設立した後、『STARTO ENTERTAINMENT』とグループエージェント契約を結びました。

このときSTARTO社の公式サイトには5人揃った宣材写真が掲載されましたが、契約を結ぶまでは独立した二宮さんの写真だけがなかったといいます。二宮さんが独立した経緯を思えば、ジャニー氏に『謝ってほしい』という気持ちを抱くのも納得がいきます。それゆえ、親族であるジュリー氏とも“距離を置いていた”ということなのかもしれません」

書籍を通じて心のうちを明かした2人だが、互いの距離感はいまも変わらぬままだろうか。

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