6月9日放送回より戦争パートへ突入し、戦時中のリアルな描写が話題となっているNHK連続テレビ小説『あんぱん』。北村匠海(27)演じる嵩たち日本兵の飢餓状態を描くため、ゆで卵に殻ごとかぶりつくなど俳優たちの体当たりな芝居にも注目が集まっている。

朝ドラには同作のほかにも、戦争のシーンを描いた作品が数多くある。戦争の悲惨さと、そこで生きる人々の心の葛藤や絆に涙した視聴者も多いのではないだろうか。そこで本誌はWEBアンケートツール「Freeasy」にて、朝ドラ好きな20~70歳の男女500人を対象に「戦争シーンで泣いた2010年以降の朝ドラ」についてアンケート調査を実施した。

第3位は漫画家・水木しげるさん(享年93)とその妻を題材とした『ゲゲゲの女房』。

水木の妻・武良布枝(93)の自伝『ゲゲゲの女房』を原案に、フィクションとして制作された同作。向井理(43)演じる主人公・村井茂は、出征先の戦地ラバウルで空襲に遭い、左腕を失っている。作中では茂が当時の状況を克明に語るシーンが登場し、改めて戦争の悲惨さを痛感したという声が多く寄せられた。

隻腕の茂を演じるにあたり、向井は私生活でも左腕を使わないよう心掛けていたという。その結果右手だけでも靴ひもが結べるようになり、撮影当時は左腕の筋肉が落ち、右腕の半分ほどの細さになっていたそうだ。

《主人公が片腕を失ったから》
《戦争の悲惨さがわかったから》
《やはり向井理の戦争に対してのやりきれない表現。左腕の切断は麻酔なしできつかったと思います》
《ラバウルでの悲劇的な出来事などを通じて戦争の悲惨さが伝わってくるので》

第2位は伊藤沙莉(31)主演の『虎に翼』。

同作は、日本史上初めて法曹の世界に飛び込んだ女性・三淵嘉子をモデルとしたフィクションストーリー。

同作内でもっとも涙したという声が多かったのが、伊藤演じる佐田寅子が、仲野太賀(32)演じる夫・優三の出征を見送るシーンだ。うつむき加減の寅子を笑わせようと変顔をする優三に寅子も変顔を返し、泣き笑いで別れた2人の姿にネット上でも《朝から号泣》などの声が。

さらに視聴者を泣かせたのは、そんな優三が戦病死し帰らぬ人となってしまったことだ。寅子の父・直言が寅子の心痛を思い、優三の死亡告知書を隠していたことも《一番しんどい展開》《放心状態》などとSNSをざわつかせ、視聴者の驚きと涙を誘った。

《寅ちゃんと出征する優三さんの別れのシーンが印象的で悲しかった》
《優三さんの出征シーンの夫婦での別れの変顔がたまらなかった》
《戦争の残酷さを改めて知ったので泣きました》
《寅子の夫が戦死したのを、父親がずっと黙っていたところ》

第1位は祖母、母、娘の親子三代100年にわたるファミリーストーリー『カムカムエヴリバディ』。

上白石萌音(27)、深津絵里(52)、川栄李奈(30)の3名がヒロインを務めた同作。中でも戦時中が舞台となった上白石演じる安子編では、空襲の凄惨さが生々しく描かれている。空襲によって安子の祖母と母が亡くなり、焼け野原となった町で父・金太が号泣するシーンは多くの人の涙を誘ったようだ。

また安子の夫・稔の戦死の報せが届いたシーンでは、キャスト陣の演技を高く評価する声も。息子を亡くして慟哭する稔の母・美都里を演じたYOU(60)や、思い出の神社で泣き崩れる上白石の演技に胸を打たれた人も多かったようだ。

《家族を失って辛いシーン》
《安子がるいをおんぶして瓦礫の街を歩くシーンやお父さんが空襲で家族を亡くして号泣するシーンが忘れられない》
《自分の子供が出来たことも知らずに戦地で亡くなり、残された妻は一人で育てる姿に涙が止まりませんでした》
《戦死通知が届いた時の状況、受け止める人たちの心境表現》

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