【前編】石黒彩 初めて真矢の自宅に行った直後に記者が…結婚25年で明かすモー娘。時代の馴れ初め秘話から続く
先日、元モーニング娘。
「2000年、22歳のときに長女を出産した後、2002年に次女、2004年に長男を出産しました。当時は真矢くんがソロ活動でものすごく忙しくて、海外ツアーで2カ月家を空けることもありました。なので基本的な家事育児は全般やっていました。元々、人に手出しされるのが苦手なタイプなので、出来れば全部自分でやりたくて(笑)。旦那さんと相談して家のことは主導権を握らせてもらいました」
長女の妊娠中、臨月のときに新居に引っ越した石黒さん夫婦。「家事育児担当」を1人で担うことになったのは、孤軍奮闘せざるを得ないこんな状況のためだったという。
「引っ越したので、当たり前ですが、ご近所には知り合いがいませんでした。さらに困ったのは近くに頼れる友達がいないこと。私がモーニング娘。
■スーパーで「友達になってくれませんか?」と声をかけて…
しかし石黒さんは、持ち前の行動力でこの状況を切り抜けていく。
「『この人と友達になりたい』と思った人に、積極的に声をかけてました! スーパーで同じくらいの赤ちゃんをベビーカーに乗せている人に声をかけて、その日に友達になってもらったのが1人目の友達。家も近いし、毎日遊ぶ仲になりました。2人目の友達は、長女の出産のときに近所の総合病院で知り合った人。その子ともすごく仲良くなって、ほぼ毎日一緒にいましたね。大人2人で2人の子どもを育てる、みたいな。情報交換できる友達ができたことで、お互い励まし合って乗り切れました」
しかし、育児に悩むことも多かった。「家の中にいたら気が滅入ると思って、泣きながらベビーカーを押していた」こともあったと振り返る石黒さん。
「忙しい真矢くんには家ではゆっくりしてもらいたいので、家事育児は私にお任せしてもらっていたんですが、とにかく精神的に助けられたのは、私のつまらない24時間の報告を何にも言わずに聞いてくれたことです。今日ベビ様が何回うんちしたとか、スーパーで何を買ったとか……。その報告に、何にも言わずに『大変だったね』とか、『休みの日に手伝えることがあったら、紙に書くでも、分かるようにしておいてくれたら何でもやるから』と言ってくれて。話を聞いてくれたのと、ねぎらいの言葉をくれたのが、また頑張るパワーになっていました」
■夫婦喧嘩は「朝までオールで」
夫婦円満の秘訣は話を聞いてもらうこと。ただ、夫婦喧嘩もしっかりあったようだ。
「夫婦喧嘩は問題解決するまで(朝まで)オールでやります。真矢くんは、誰にでも優しいんですよ。そんな感じなので、大体私がヤキモチ焼いた発言から始まって、朝になると『揉めてた内容がくだらない』って気づいて終わる、みたいな(笑)。最近ではお互い体力がないので、もう少し簡単に解決するようになりましたけど」
パパとしての真矢さんは、子どもたちとこんな関係を築いていた。
「子供たちはパパが大好きです。真矢くんは『同じ本を何回も読んでほしい!』という要求に永遠に付き合ってましたね。
現在、24歳・22歳・20歳のお子さんたち。「反抗期はありましたか?」と記者が尋ねると……。
「まぁまぁそれなりにありましたよ。でも、キツイ言葉はあまり言われなかったです。
私が1回だけ『クソババア』って言われたときに、ショックで泣いてしまったんです。そうしたら子どもたちが3人で集まって、『やばい、ママ泣くぞ』と。そのミーティングで暴言はやめとこうということになったみたいです(笑)。
私、こう見えて気の弱いところがあって、仕事でうまくいかなかったり、ライブ前に緊張したりすると、子供たちに『ハグして「頑張って」って言って』とリクエストするんです。息子は高校生になっても『頑張って。絶対大丈夫』ってハグして送り出してくれていたので、もしかしたら今もお願いしたらしてくれるかもしれないですね(笑)。」
「3人の子どもたちとは仲の良い友達のような関係」とうれしそうに石黒さんは語る。今回、5月に撮影した結婚25周年の銀婚式・ウエディングフォトは、サプライズで子供たちも駆けつけ、友人たちも20人以上集まる賑やかなものだったそう。
「銀婚式ってもっと年を重ねてからするイメージだったんですが、気付いたら25年。あっと言う間でしたね。フォトスタジオはとにかく調べて、打合せして決めました。あたたかい場所でビーチとチャペル、サンセットの写真が撮りたかったので沖縄にしました」
■モー娘。メンバーとは定期的に連絡を
さらに、モーニング娘。を卒業後も、メンバーとの絆は深く続いているよう。
「コロナ前は何かと集まったりしてましたが、子どもが小さいメンバーもいたり、色々な場所で活躍しているメンバーも多いのでLINEを中心に連絡しています。私は子どもが大きいので、子育ての相談にのることも。LINEグループでは、メンバーの誕生日や結婚、妊娠、出産などのおめでたい報告をし合って盛り上がります」
青春時代を共に過ごした仲間との関係は、今も大切な支えとなっているようだ。
インタビューの最後、今後の目標についてはこう教えてくれた。
「今回、銀婚式でウエディングフォトを撮ったのですが、50年記念の金婚式でも、『しわくちゃな二人で同じことをする』っていうのをやりたいです(笑)。真矢くんは80歳、頑張ってもらいましょう! あとは、結婚してすぐ妊娠、出産だったので、なかなかお出掛けが出来なかったんですが、子どもも手が離れて最近は2人でゴルフや旅行に行けるようになりました。
25年後、金婚式のウエディングフォトには、もしかしたらお孫さんまで映っているかも。
これからも、芸能界きってのおしどり夫婦である2人の仲睦まじい姿を見守っていきたいものだ。
(取材・文:インタビューマン山下)