6月25日にWOLF HOWL HARMONYの新曲『Bossa Bosa』が発売された。テーマは“寝起きソング”というユニークなもの。

制作秘話や7月からの単独公演への思いまで、RYOJIとHIROTOがたっぷりと語ってくれた。

まず、どんな曲になったと感じていますか?

RYOJI:最初、音源を聴いたときはメンバー全員で集まって聞いたんですけど、声が出るほど楽しい気持ちになりました(笑)。歌詞が入る前の段階からワクワクして、テンションが上がりましたね。

HIROTO:“てててててて”ってフレーズも気分が盛り上がりましたし、また最後にくるクラシックっぽい展開のところもすごくよくて。最初聴いたときから耳に残りました。

そのメロディに歌詞が乗ってきたときの印象は?

RYOJI:今回は最初から“寝起きソング”にしようっていう構想があったので、全体のイメージはわりとしっかり持っていたんです。ふざけたノリもありつつ、新しいアバンギャルドな世界観も作れていると思いました。

RYOJI:ビートチェンジは僕らのスタイルでもあります。それと、前作の『BAKUON -爆音-』との対比も意識していますし、今年の夏の単独公演『BAKUON DREAM』に向けての構想もあるので、2部作として聴いていただきたいですね。今のWOLF HOWL HARMONYが目指している方向がより伝わると思います。『BAKUON -爆音-』と『Bossa Bosa』、この2曲は代表曲になるんじゃないかな。

ラップパートも印象的でした。

RYOJI:ラップは特に遊び心を入れました。ギーちゃん(GHEE)のピカチュウっぽい高い声を入れたりしつつ、僕の低音ラップでたたみかけることで、しっかりとメリハリが出るよう意識しました。

歌のパートで今回の収録で印象的だったことは?

HIROTO:細かいニュアンスや言葉の詰め方、音の取り方など苦戦して、かなり時間をかけてレコーディングをしました。最終的には、自分の納得のいくテイクが取れたので満足しています。ラップから歌、そこからダンスパートへと展開していく流れにメリハリがつけられたのがよかったと思います。

今回、新しい挑戦も多かった?

RYOJI:曲の冒頭を担当したんですが、かなり苦戦しました。曲自体はクレイジーなノリなんですけど、僕自身はクレイジーなキャラクターではないので、それをどう出すか悩みました。単にふざけるんじゃなくて、スキルが伴わないとただダサくなる。そのギリギリを攻めるのが難しかったですね。

HIROTO:高音パートは、いつも歌うキーではなかったのですが、曲の壮大さを出したくて。あえてコーラスの高い部分をメインの音にして自分の良さを出したり、同じ歌詞でも歌い方を変えて変化をつけたりしました。

お互いのパートの印象は?

HIROTO:RYOJI君は今回喉の使い方を工夫しているなと思いました。

特に冒頭のパートは、普段は使わないような太い声を出していて、レコーディングの時も「こういう声もあるんだ」と驚かされました。聴いていてとても楽しかったですし、新しいRYOJI君が出ているなと感じました。

RYOJI:ありがとうございます(笑)。僕自身、太いなかにも低い音色みたいなものを目指していたんですけど、ディレクションをしてくださっている方が言うニュアンスとの違いがあって、そのすり合わせが本当に難しくて。自分が得意な方向に行きがちなのを、違う角度から引き出そうとしてくれているからこそ、苦労した部分も多かったです。

RYOJIさんから見てHIROTOさんの歌い方や声の変化は感じた?

RYOJI:ビートチェンジしていく流れを作ってくれていると思います。HIROTOの透明感のある声が、僕らのサウンドにポップス感とバランスを与えてくれています。それは彼がJ-POPが大好きで、ずっと聴いていたというバックグラウンドがあるからこそ出てくるものであって、グループ全体を引き上げてくれる存在です。

話は変わりますが、新曲にちなんで寝起きはいいほう?

RYOJI:めちゃくちゃいいですね。パッと起きられるタイプです。

HIROTO:僕も最近はよくなりました。以前は完全な夜型で朝が苦手だったんですが、健康面もそうだし、アーティストとして生活習慣を整えることは大事だなと思いました。

朝起きる生活にシフトしてから体の調子がよくなって、昼間も眠くなることが減りました。

朝のルーティンは?

HIROTO:最近は半身浴をするようになりました。夜はシャワーだけで済ませて、朝に湯船で10分くらいゆっくりするんです。それで1日のスタートが気持ちよく切れる感じがします。

RYOJI:僕はランニング派ですね。近くの公園を6キロくらい走って、その後は芝生に寝転がって太陽を浴びたりしています。自律神経が整って、気持ちもすっきりしますね。

夜も早く寝られる?

HIROTO:早くなりましたね。ご飯もお風呂も早く済ませて、寝る前までの時間をしっかり空けるようにしています。小麦を夜に食べないようにするなど、食事にも気をつけています。

今回の曲はパーティーチューン。プライベートでもパーティーな雰囲気は好き?

RYOJI:クラブカルチャーが大好きで、よく踊りに行ったりしますし、そういうノリって自分にとって日常に欠かせないものですね。

Chaki ZuluさんやDJ DARUMAさん、JOMMYさんのDJプレイを見るのも大好きですね。そういう場が自分の原点に近いというか。

HIROTO:僕がクラブに行くときも、RYOJI君が誘ってくれることが多いんですよね。現場で一緒に音を浴びてると、“RYOJI君にとってこれは本当に大事な空間なんだな”って感じます。

RYOJI:踊りたい気分って、ふとした瞬間に来るんですよ。まわりで誰かがノッてるのを見ると、自分も自然に体が動き出しちゃう。ライブでお客さんが体を揺らしてくれているのを見ると、同じ気持ちだなってうれしくなりますね。

2023年8月にデビューしてから2年、変化や成長を感じる部分は?

RYOJI:HIROTOはすごく頼もしくなりました。歌声にも芯が出てきたし、自分がどうしたいかが明確になってきた。意外と頑固な一面もあるんですけど、それがグループの軸になってるなと感じます。毎日一緒に過ごしているからこそ、顔を見れば、“今日はちょっと話しかけないほうがいいな”ってわかったりもします(笑)。

HIROTO:僕から見ても、RYOJI君はウルフのリーダーとして、めちゃくちゃしっかりしてくれていて、本当に尊敬しています。

僕たちはちょっと変わり者の集まりなのでまとめるのが大変なはず(笑)。でもRYOJI君は、“まとめすぎない”というバランス感覚で、ちゃんとグループを保ってくれています。

RYOJI:まとめようとしすぎると逆効果なタイプのグループだから(笑)。本当にダメなとこだけ締めるって感じがちょうどいいのかな。

デビューしてから一番うれしかったことや感動したことは?

RYOJI:日常のなかで感じるうれしいことは、メンバー同士の絆がさらに深まっているなっていうところですかね。昨日も水遊びしながらの撮影があって、本当に楽しかったんですよ。最近は、仕事の中でも自分の役割を無理なく出せるようになってきた感じがあって。みんなが自然体なのがいいですね。

HIROTO:僕にとってこのグループは素の自分を一番知ってくれている存在なんですよ。地元の友達でも、ここまで自分をさらけ出せた人っていないんです。すごく活動しやすいし、ありがたいです。

お互いにここを直してほしいなっていうところは?

HIROTO:RYOJI君が、いつも帰ってきたらお風呂に入るために2階に上がってくるんですけど、共有スペースでくつろいでて(笑)。

自分の部屋に行けばいいじゃんって毎回思ってます(笑)。

RYOJI:もうルーティンなんですよね。お風呂入ってスッキリして、そこでちょっと一息つくのが好きなんです。

HIROTO:ちなみに昔は、帰宅した僕を驚かすっていうのがRYOJI君のブームだった時期もありました。

RYOJI:最近はそれ、GHEEにやってます(笑)。

オフの日の過ごし方は?

HIROTO:オフの日は地元に帰ったり、家族や愛犬と過ごしたりしてます。

RYOJI:僕はランニングしたり、本屋さんでアートブックや小説を読んだり。地元で甥っ子や姪っ子と遊ぶこともありますね。あとメンバーと居酒屋行ったりもするし、飲みの場から“曲作ろうか”って話が生まれることもあります。

2人で一緒にオフの日を過ごすとしたら?

RYOJI:ディズニーランドに行ってみたいですね。2人でも行きたいし、4人でも行ってみたい。ああいう世界観が好きで。まだ実現できてないですけど、夢ですね。

HIROTO:それと、RYOJI君も僕もお酒を飲むのが好きなので、2人で居酒屋に行ったりすることもありました。大衆的な感じがめっちゃ好きです。

RYOJI:居酒屋いいですね、焼き鳥とか大好き(笑)。僕はGHEEやくっく(HIROTO)と飲みに行くことはあるけれど、4人で飲みに行くことはあまりなくて。

HIROTO:そうですね、僕はGHEE君と行くか、たまにスー君(SUZUKI)とも。

好きな音楽とか、普段聴いている音楽は?

RYOJI:日本のヒップホップも洋楽も聴きますし、テクノもすごく好きです。音で言ったらエイフェックス・ツインとか、最近はシュプリームとマークがコラボした洋服があったりするんですけど、そういう空間オーディオから入ったり。あとはダフト・パンクもよく聴いています。

HIROTO:僕は完全にJ-POP育ちで、最初に聴いてたのは嵐さん。その後はLDHや清水翔太さんの曲など。今の歌声の軸はそこにあると思います。

最後に今年の目標は?

HIROTO:まずは7月から始まる単独公演『BAKUON DREAM』を最高に盛り上げたいです。今年のWOLF HOWL HAMONYの活動の一番の肝にもなってくると思うので、今、最高の形に仕上げられるように頑張っています。

RYOJI:あとは、もっと世界にも発信していきたいですね。海外の方々からのリアクションも増えてきていますし、そこに向けた仕掛けも楽曲に組み込んでいるので、どんどん広げていきたいです。スキルも人間性も、お互いに高め合えているのがWOLF HOWL HAMONY一番の強み。違う感性を持ちつつもひとつにまとまれる。それがウルフの大きな武器だと思います。

【PROFILE】

WOLF HOWL HAMONY

48,000人が応募したLDH主催のオーディション『iCON Z ~Dreams For Children~』より誕生した、RYOJI(リョウジ)、GHEE(ギー)、SUZUKI(スズキ)、HIROTO(ヒロト)の4名からなるボーカル&ラップグループ。2023年8月に『Sweet Rain』でデビュー。また、2025年3月に発表された『BAKUON -爆音-』のMVはYouTubeで300万再生超えを記録している今大注目のグループ。

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