新曲『Bossa Bosa』が6月25日に発売されたWOLF HOWL HARMONY。音楽についての真剣な話や制作秘話から休日の過ごし方まで、GHEEとSUZUKIにインタビュー。
この曲が完成するまでの経緯は?
SUZUKI:今回は最初に「変な感じでいこう」みたいなことを意識しました。おもいっきりふざけていこう、みたいな(笑)。あとは曲調が全体的にまとまるように作るっていうよりは、どんどん尖らせていく、というのを意識しましたね。
GHEE:「ジリリリ」とか「ボサボサ」とかの部分は特にレコーディングが大変でした。逆にめっちゃふざけてやってみたらOKがでたんですけど自分的には許せなくて、何回も録りなおしてみたり、裏声とかデスボイスとかを何重にも重ねたりしてやっと完成しましたね。
SUZUKI:僕はいつもハイトーンのパートを担当することが多いんですけど、今回は全体を通して“夢と現実の狭間”をテーマにした曲だったので、その部分の表現にこだわりました。MVを観てもらうとよくわかると思うんですけど、僕はずっと眠たいキャラみたいな設定があったので、あえて言葉をちゃんと発音しなかったりとか、あくびをしながら歌ってるようなニュアンスを出すために、普段はしないような発声で歌ったりしました。
GHEE:スー君(SUZUKI)が寝ているのは「まだ寝てる日本の音楽シーン」みたいなことをイメージしていて、スー君以外の僕ら3人が「まだ寝てるの?まだ起きないの?」ってスー君にも音楽シーンにも言ってる、みたいなメッセージがあるんですよね。
“夢と現実の狭間”を表現するためにどういった工夫を?
SUZUKI:そうですね、バシッと決めて踊るシーンと気だるげで髪もボサボサなシーンが交互に入っていて、夢の中は理想通りにバッチリかっこいい自分でも現実はやっぱりだるいこととかあるし、眠かったりもするし寝ぐせもボサボサだし。みたいなギャップを表現しているところです。
曲の雰囲気はまさにパーティーチューン。
SUZUKI:好きです。やっぱりテンションも上がりますし(笑)。この曲も特に目覚ましソング的な、純粋に眠い人に向けているところもあるので、朝に聴いてもらってテンションをぶち上げてほしいですね。それこそクラップ音だったりニワトリの鳴き声だったり支離滅裂なことを言っていたり、そういう面白い要素もあるのでアラームとかに設定してほしいなって思います。
2人とも目覚めはいいほう?
GHEE:全然です。寝られるなら寝られるだけ寝ます。でもたまに早起きとかして結局二度寝とかするんですけど、それがすごく気持ちいいんですよね。
SUZUKI:僕も二度寝するタイプですね。同じく寝られるだけ寝たいです。
MVでコマを回すシーンにはどういう意味が?
SUZUKI:あれはある映画のオマージュで、この曲同様に夢と現実の狭間みたいなイメージの映画なんですけど、その映画のキーアイテムがコマなんですよね。この曲を制作するときにもその映画が少し参考になっていて、それであのシーンが入りました。そんな感じで「気づいた人はテンションが上がる」みたいなギミックを、曲とかインスタとかいろんなところに隠しているので、そこはみなさんに考察して楽しんでいただきたいポイントです!
普段はどんな音楽を聴いている?
GHEE:最近自分はラテンとか、ブラジリアンファンクとかをかなり聴くようになっています。
SUZUKI:僕はこの『Bossa Bosa』とか『BAKUON -爆音-』みたいにビートスイッチが激しい曲をよく聴いてますね。あとはR&BとかHIPHOPが好きだったりします。最近だとふとレゲエを聴くようになっていて、ボブマーリーとかをYouTubeで流しながらさらっとチルしたり、それがすごく心地いいです。
それが楽曲に生きている?
GHEE:それこそタイトルが『Bosa Bosa』じゃなくて『Bossa Bosa』なのはポルトガル語の「BOSSA NOVA」とかけていたり。常に新しいものに挑戦して、新しい自分たちを見せる、という姿勢は結構意識して表現しています。
最近あった新しい体験は?
GHEE:新しい体験……。
SUZUKI:やっぱGHEEは丸刈りじゃない?(笑)
GHEE:それだ(笑)。人生で初めて丸刈りにしました。僕はずっとサッカーをやっていて髪が長くて、丸刈りにするのが嫌だったんですよ。部活で怒られて「丸刈りにするか外周100周するか選べ」って言われて迷わず外周100周するくらいでした。
初丸刈りの感想は?
GHEE:超髪が洗いやすいです!速く乾くので撮影の合間にすこしだけシャワーを浴びたいときとか僕だけ行ったりして、優越感が凄いです(笑)。
SUZUKI:僕は何だろうな、毎日同じような日々を過ごしているので……。
GHEE:撮影のときのニワトリは初体験じゃない?
SUZUKI:いや、全然初体験じゃない。幼稚園で飼っていたからよく触れあってましたし。毎日制作してリハーサルして、その繰り返しですね。今は夏からの公演『BAKUON DREAM』に向けて、リハーサルで毎日必死な感じです。
オフの日の過ごし方は?
SUZUKI:オフの日は1歩も家から出ないですね。だからオフの前日とかは買い溜めしてます。やらないといけないタスクとかはもちろんあったりもするんですけど、それもなるべく前日のうちに済ませて全力で休むようにしてます。
デビューして2年、自分やメンバーに対して変わったなと感じることは?
GHEE:スー君が結構変わりましたね。最初はすごくアドバイスとか指摘とか細かいことを話してくれていたけど、最近あんまり言わなくなりました。
SUZUKI:性格的に細かいことが気になるタイプなんですよね。
GHEE:やっぱりみんな変わってきていますね。最初はみんな自由人でバラバラな感じだったんだけど、最近は個性をそのまま残しつつまとまってきていて、アベンジャーズみたいな感じです(笑)。あとは誰が何を得意なのかがわかったのも大きいですね。
SUZUKI:特にギーちゃんで言うとステージでのパフォーマンスが得意だなって思いますね。ウルフのメインラッパーとして絶対にカマしてくれる安心感があります。ライブのときもそうですし、楽曲作るときもそうなんですけど、爆発力と集中力が凄くて。言葉で刺しにいってくれたり、ライブとかでもドカンって沸かせてくれるっていう信頼感があります。
GHEE:自分で変わったなって思うのは、弱みをメンバーに見せられるようになったことですね。わりと悪い意味で完璧主義で、自分が納得してない自分を人に見せたくないっていう思いがあったんですけど最近は自分から人に聞くようになりました。昔はわりと他人は敵みたいに思っちゃっていて、舐められたくないとかもあってアドバイスとかされてもムッとしてしまっていたんですけど、最近はもうしなくなりましたね。
SUZUKI:でも丸くなったとかじゃなくて、棘の引っ込め方がわかったって感じだよね。こっちを信頼してくれたからこそなのかな、っていう風に思います。
メンバーにここを直してほしいみたいなことは?
GHEE:直してほしい、とかは全然ないですね。あったらその都度言い続けてます。
SUZUKI:そもそも直してほしいとか思うことがないですね。ギーちゃんはずっとふざけてるから「うるせー」とかは言いますけど(笑)。全然やめてほしいとかはないですね。だから海外とか行くとホテルで同じ部屋になるのはこの2人だよね(笑)。2人とも一緒にいる人にやめてほしいとか思わないタイプなんですよ。だからお互いが自由であり続けられるんですよね。
GHEE:そう自由。
今後のWOLF HOWL HARMONYとしての目標は?
SUZUKI:そうですね。さっきも少し話したんですけど、今年の夏にファンミーティング&ライブツアーをやらせていただくんですけど、そこでしっかりとファンクラブに入っていただいているLOVEREDのみんなと関係をより深くしていきたいですね。もっともっと輪を広げて、仲間を増やしていきたいです。いろんな人にウルフの存在を知っていただける機会を増やしていきたいっていうのと、いつも見てくださるみなさんにもより楽しんでいただけるようなエンターテイメントを発信していけたらと思っています。
GHEE:何が目標とかはまったく同じです。みんなが一緒なので。僕個人で言うとリリックにもっと自分の個性をつけたいです。例えば沖縄だったら沖縄の方言でラップするとか、ポルトガル語なんかも歌詞に入れられるようになりたいですし、英語もマスターしたいですし。自分の書いた歌詞が世界中の人に伝わる、そういう風にしていきたいです。
SUZUKI:僕たちはデビューする前からスタジアムに単独で立つことを目標にしているんですけど、それも夢物語を語っているわけではなくて、実際にそれを叶えるためにはどう動いたらいいかを逆算して行動しています。「立ちたいな」ではなくて「立つためにはどうするか」っていうマインドですね。メンバーみんながそういうマインドを共有しているので、やっぱり地に足をつけてしっかり狙っています。
【PROFILE】
WOLF HOWL HAMONY
48,000人が応募したLDH主催のオーディション『iCON Z ~Dreams For Children~』より誕生した、RYOJI(リョウジ)、GHEE(ギー)、SUZUKI(スズキ)、HIROTO(ヒロト)の4名からなるボーカル&ラップグループ。2023年8月に『Sweet Rain』でデビュー。また、2025年3月に発表された『BAKUON -爆音-』のMVはYouTubeで300万再生超えを記録している今大注目のグループ。