6月22日投開票の東京都議選では、自民党が過去最低だった’17年の23議席を下回る21議席の“惨敗”を喫し、4年ぶりに都議会第一党から陥落。公明党も36年ぶりに「全員当選」を逃すなど苦戦を強いられ、小池百合子氏(72)が別顧問を務める都民ファーストの会が31議席で第一党を奪還した。
野党では、立憲民主党が5議席増の17議席を獲得し、共産党は5議席減の14議席で第一党の座を譲り渡した。そのほか、今夏の参院選比例区をめぐる元衆院議員・山尾志桜里氏(50)の「公認取り消し」騒動で波紋を呼んだ国民民主党も、9議席で都議会に初進出。そしてもう一党、都議会で初めて議席獲得の躍進を果したのが、参政党だ。
「今回の都議選で自民党は裏金問題などの逆風を受け、保守層の票が参政党などの新興勢力に流れたとみられています。初挑戦となる都議選で同党は4人の候補者を立て、世田谷・練馬・八王子の選挙区で3議席を獲得しました。そのほか、最近では15日投開票の愛知・西尾市、兵庫・尼崎市、福井・あわら市の市議選でも所属議員がトップ当選を果たすなど、各地で勢いをみせています。
その背景には、同党が訴える外国人政策の見直しなど『日本人ファースト』が支持を獲得していると言われています。なお、’20年の結党以来、すでに現職の参院議員・神谷宗幣代表(47)を含む衆参合わせて4名の国会議員を抱える歴とした国政政党でもあり、7月の参院選でも存在感を強めそうです」(政治部記者)
参院選に向け、大きな弾みをつけた参政党だが、実は世田谷区で当選を果たした望月まさのり議員(34)をめぐって、“ある問題”が指摘されている。その発端は、望月氏が5月11日にXに投稿していた一枚の写真だ。
望月氏は、《『ご縁』本当に、不思議なものですね。初めて出会った方に 再会したときにお手紙をいただき 講演会で再会 点と点がどんどん線で繋がっていく。全ての出会いに、感謝。
写真は、世田谷にあるバイクのカスタムショップの前で撮影したと思われ、私服姿の望月と、テレビで見るような気さくな笑顔を浮かべる所の姿が確認できる。また、望月氏は2月24日にも所との2ショットをXで公開しており、《所さん色々教えてくださり、ありがとうございました 「写真、使いな!」と快くお許しをいただきましたので…お言葉に甘えさせていただきます!》と撮影時のやり取りを明かしていた。
いずれの投稿でも、望月氏は党の活動と2ショットを結び付けていないが、一部の参政党支持者からは《所さんも応援してくれてるのがめっちゃ嬉しい》と好意的な反応が寄せられることに。
しかし、理由は明らかにされていないが、いずれの2ショット投稿が遅くとも6月15日までに削除されていたのだ。とはいえ、都議選公示日(6月13日)以降も、すでに削除されていた2ショットが《【世田谷のあの人も応援】》というフレーズで一部の支持者によって拡散され、こんな歓喜の声が上がっていた。
《世田谷と言ったら所ジョージさん応援とはスゴイですね》
《有名人が来ると、票が伸びる》
《所さん好きだったけど、大好きになったよ》
まるで所が望月氏を支持しているかのように一部支持者によって拡散されていたが、現時点で所が公に望月氏ならびに参政党の支持を表明した様子はない。そのため、一部からはこんな反論も上がっていた。
《参政党、今までは与党に対抗するための一政党として様子を見てきたけど、俺たちの所ジョージを政治利用する気であればもう容赦できねえなあ》
《所ジョージ氏に問題はない。問題は、こういう写真を用いて都合の良い誤解を生ませる参政党の候補者と、この期に及んで、まだこういう写真を利用して憚らない支持者である》
《所ジョージも困るんじゃないか?勝手に支持者扱いは》
当然、個人の政治信条は自由だが、望月氏の投稿で関係性が明示されていなかっただけに、所が参政党を支持しているという印象を与えたのも事実。
また、参政党に対しても24日、2ショット撮影や削除した経緯を何度か問い合わせたが、期日までに回答を得られなかった。