「与党が全国民に一律2万円(18歳以下の子供と住民税非課税世帯の大人は4万円)の給付金を支給する案を出しました。しかし、今夏の参議院選のための“バラマキ”だと指摘する声は絶えません」(全国紙記者)

給付金の目的は物価高騰対策だが、あらゆる財・サービスの値上げに歯止めがかからない現状で、2万円という金額は日々の生活費で消えてしまう可能性も。

しかし、節約疲れも続くなか、せっかくならメリハリのある使い方をして、生活に楽しみをプラスしたいところでもあるだろう。

「ふだんなら買わない、または買えない商品で楽しさを体験するなら、実質2千円の自己負担で試せるふるさと納税がおすすめです」

そう話すのは、「ふるさと納税ガイド」編集長の飛田啓介さんだ。

「ふるさと納税の利用が一般化したこと、節約意識の高まりなどを受け、最近のトレンドとしてはトイレットペーパーなどの日用品や、豚肉や鶏肉などふだん使いできる実用的な返礼品が増えてきました。

いっぽう、夏場はウナギをはじめ、スーパーに並んでいても日常的には買わないプチぜいたく商品も充実しています。家族で選ぶのも楽しいでしょう」(飛田さん)

ふるさと納税なら、2万円も控除・還付で“いずれ戻ってくるお金”になる。例年と違った夏を過ごすため、注目の「寄付金額2万円のふるさと納税の返礼品」を飛田さん、節約アドバイザーの丸山晴美さん・和田由貴さんに挙げてもらった。

まず、食欲が減退する夏でもおいしく食べられる定番がウナギだ。

「土用の丑の日(7月19日、31日)にニーズが高まります。返礼品の中でも老若男女から人気の商品ですが、その代表格が鹿児島県大崎町のうなぎ蒲焼き。ウナギ同様にぜいたく気分を味わえるのが、三重県多気町の焼き肉用の松阪牛です」(飛田さん)

飛田さんがイチオシする夏グルメは「揖保乃糸 特級品」(兵庫県宍粟市)だ。

「スーパーで販売される『揖保乃糸』の多くは、そうめんを束ねる帯が赤色の上級品ですが、こちらは黒帯の特級品です。食べ比べるとその違いは歴然。

黒帯は赤帯よりもさらに細く、喉越しが抜群です」(飛田さん)

丸山さんがチョイスしたのは、長崎県西海市の岩ガキ3kg。

「カキは大好きな返礼品なのですが、特に岩ガキはクリーミーで美味。殻のまま配送されますが、ナイフと軍手が付属されている心遣いもうれしいところです」

夏は旬フルーツも豊富。シャインマスカットや桃などが人気だが、和田さんはすいかに着目。

「夏すいかの生産量日本一の山形県尾花沢市のすいか2個セットがおすすめ。1個9キロもある4Lサイズのすいかは食べ応え十分!」

ご当地グルメもお忘れなく。

「沖縄県浦添市の、県内でメジャーなブルーシールのアイスクリームセットの返礼品は外せません。12種類18個セットで、シークワーサー味や紅イモ味など沖縄のフレーバーを楽しめます。

北海道限定販売のビール『サッポロクラシック』(恵庭市)のセットも夏にぴったり」(飛田さん)

夏場はキャンプをする人も多いが、アウトドアグッズの返礼品も充実しているという。

「金属加工で有名な新潟県三条市の返礼品、スノーピークの『チタンシングルマグ450』は、キャンプだけでなくふだん使いもできるおしゃれなアイテムです。また岐阜県養老町では、キャンプに欠かせないBBQセット(飛騨牛ロース5等級500gと焼きそば3人前)もあります」(飛田さん)

キャンプのほかに、夏の体験型返礼品も豊富だ。

「東京都江東区では、8月11日の江東花火大会の観覧チケットの返礼品も。

スターマインの迫力に圧倒されるはず。

初心者でも参加できる静岡県松崎町の返礼品、西伊豆でのスノーケリングも体験してみたいアクティビティですね」(丸山さん)

和田さんもアクティブな体験型に引かれるという。

「長野県諏訪市の諏訪湖カヤックツアーが気になります。カヤックツアーには何度か参加したことがありますが、湖は水面が穏やかなので、初心者でも安心して楽しめます。いい夏の思い出になるはず」

暑さが増すなか、クールに過ごすアイテムも捨てがたい。

「京都府京都市の返礼品、シノワズリーモダン京都のかわず張り長日傘は刺?が素敵。今年はこれを選ぼうと思います」(和田さん)

熱中症のリスクを遠ざけると同時に、気になる電気代の節約に役立つものも。

「強い日差しを防ぐために遮光カーテンにすると部屋が暗くなってしまいますが、愛知県蒲郡 市の『遮熱UVカットレースカーテン』は光が入るのに紫外線を84%カット。窓辺で約10度の遮熱効果があるそうです」(丸山さん)

シャワーの頻度も高くなるが、岐阜県山県市ではシャワーヘッド「バブリーミスティ2.0」も返礼品に。和田さんが続ける。

「マイクロナノバブルのミストシャワーは毛穴まで汚れをしっかり洗い流してくれます。4人家族で年間1.3万円の節水効果もあるといわれているところにも注目」

快眠のためには、冷却効果のある、山梨県富士吉田市の「エアコンケット」がおすすめだという。

「滝川クリステルさんもアンバサダーになっている商品。エアコンと組み合わせて快適に過ごすことができそう。ジェル系の冷却シートでは冷えすぎるという人にもいいのでは」(丸山さん)

いろいろ目移りしてしまうけれど、夏を楽しく過ごすために、あなたは2万円をどう使う?

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