与党過半数割れの大敗に終わった参院選の責任が問われている石破茂首相(68)。8月中の退陣も報じられる中、石破首相本人は続投を表明しているが、ベテラン議員や地方県連が公然と退陣を要求するなど、“石破おろし”が加速している。

早くも“ポスト石破”をめぐる動きが激化しそうだが……。そこで本誌はWEBアンケートツール「Freeasy」にて、選挙権を有する全国の18歳以上の男女1000人に対し、昨年の自民党総裁選に出馬した石破首相を除く8名の自民党議員の中から、次期首相に「なってほしい自民党議員」「なってほしくない自民党議員」に関するアンケートを実施。本稿では、「なってほしい自民党議員」の結果を紹介する。

第3位は林芳正官房長官(64)だ。これまでに防衛大臣、農林水産大臣、文部科学大臣などを歴任しており、閣僚経験は豊富。衆参両院で与党過半数を割ったいま、野党との連携強化は不可欠だが、今回のアンケートでは、石破首相の側近として少数与党を運営してきた経験を評価する声が上がった。

また、日中友好議員連盟の会長を務めた経験もあり、自らを“知中派”としている。外務大臣としての実績もあることから、国際感覚に期待する声も見られた。

《外務大臣、官房長官経験もあるなど経験豊かで、精神的にも落ち着きがあり、異常な事態への対処が期待できる》
《現路線を踏襲できそうだから》
《他の候補はみな強い個性と偏った政治理念を持っているので、これからの国際社会ではバランスの取れた人がいいと思う》

第2位は、小泉進次郎農林水産大臣(44)だ。米の価格高騰が連日取り沙汰される中、今年5月に「米買ったことない」発言で国民感情を逆なでした江藤拓前農水大臣(65)に代わり、同月21日に就任した。

就任直後から、価格高騰の対策として、従来の入札方式から、政府備蓄米を直接小売業者に売り渡す「随意契約」に方針転換。これによって放出された備蓄米が、全国の小売店の店頭に並び始めたこともあり、7月22日時点で全国のスーパーで販売されている米の価格は、約半年ぶりに5キロ3500円台に戻った。

このようなスピード感を評価する声が上がった一方、やはり小泉氏の“若さ”も注目を集める。’19年に安倍内閣で38歳という戦後最年少の若さで閣僚入りを果たして以来、フレッシュなイメージを形成しており、高齢男性が大半を占める政界の改革を期待する声があがった。

《できるだけ若い人になって今までの古い価値観を変えてほしい》
《若いが行動力があり難関を打破できそうな気がする》
《もうロートルは引退して若い人に任せばいい。中でも割とはっきりものを言う小泉さんがいいと思う》《米騒動の時にすぐに動いたように、若くて実行力がある》
《農水大臣としての行動力は見事で人気もあるので自民党立て直しには必要な人物だと思うから》

そして、小泉氏を僅差で抑えて第1位に選ばれたのは、高市早苗前経済安保担当大臣(64)だ。昨年9月の総裁選では、1回目の投票で議員票、党員票の得票数で共に石破氏を上回り、首位だったものの、得票数が過半数を下回ったことで行われた決選投票で、石破氏に敗れていた。

総裁選の結果だけで見ると最も総裁の座に近く、“初の女性首相”誕生まであと一歩というところまで迫った。総裁選の結果を重視する声や、憲政史上初の女性首相を望む声が上がった。

また、今回の参院選敗北の要因の一つに、自民党を支えてきた従来の保守層が、参政党や国民民主党など保守的な価値観を掲げる野党に流れたことが指摘されている。そのため保守層の取り込みには、ジェンダーや安全保障政策などで明確に保守色を打ち出す高市氏のリーダーシップが必要だとする声も目立った。

《自民党の再生にはなってもらわないと難しいので 右派で何とかしてほしいので》
《場切れの良い話しぶりが好感、はじめての女性総理を見たい》
《去年の総裁選で石破総理と最後まで争い、自民党の重鎮たちの信頼も厚く、現在窮地に陥っている自民党を立て直すことができるのではないかと思います》
《しっかりと保守を貫いてくれそうだから》
《初の女性リーダーとして、男性とは異なる視点での政権運営に期待しているから》

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