「正気の沙汰とは思えない」『24時間テレビ』横山裕にランナー決定も批判コメント4000件超…昨年は台風のなか強行、問われる必要性

放送日が残すところあと1カ月と迫ってきた『24時間テレビ48-愛は地球を救う-』（日本テレビ系）。7月31日放送の同局系情報番組『ヒルナンデス！』では、チャリティーランナーにSUPER EIGHTの横山裕（44）が就任したことが発表された。

チャリティーランナーを務めるにあたり、横山は《僕は子どもの頃、経済的にも不安の中で生きていました。そういう境遇の子どもたちが、今の時代も沢山いるんだということを僕が走ることによって知ってもらうだけでも意味があると思います》とコメントを寄せている。こうした横山の思いを受けて、今年は目的別募金「マラソン子ども支援募金」が開設されるという。

またマラソン実施にあたり、公式サイトでは次のようなアナウンスが記されている。

《熱中症対策について：これまでも暑さ対策や医療体制などを万全に整えた上で、本企画の趣旨にご賛同いただいたランナーの安全に最大限配慮の上、実施してまいりました。今年も休憩の入れ方などに万全を期して準備を進めております》

今年は8月30日と31日に放送が予定されている『24時間テレビ』。主催者である日テレは万全な熱中症対策を講じるとのことだが、テレビでランナーを見守る視聴者にとっては不安が大きいようだ。

横山がチャリティーランナーに抜擢されたことを報じるネットニュースではすでにコメントが4000件以上を超えており、マラソン実施を批判する声や横山を心配する声が大半を占めている（31日18時現在）。

《横山くんが心配です。正直この番組にはもう嫌悪感しかないです》

《こんな暑い時期にマラソンさせるなんて常軌を逸していますよ。日テレ内で誰も止める人はいないのか？》

《練習も相当してるだろうし、この酷暑の中、走らされるなんて地獄でしかない》

《この酷暑の中でマラソン？正気の沙汰とは思えんな！もう、いい加減辞めたらどうなんだろうか？》

こうした声が上がるのも無理はない。日本各地ではここ数年、酷暑が常態化しており、今年も6月の平均気温が過去最高になるなど厳しい真夏日が続いている。

「7月30日には兵庫県丹波市で国内歴代最高気温となる41.2℃を記録し、同日には京都府福知山市や岡山県真庭市でも40℃を超える気温が観測されました。連日のように各地では35℃を超える猛暑日が続いており、夜間も気温が下がりにくくなっています。

気象庁などでは熱中症警戒アラートを発表していますが、それでも熱中症の疑いで搬送される人が増えています。6月27日には埼玉西武ライオンズの今井達也投手（27）が、熱中症で降板するといった出来事もありました。暑熱順化のトレーニングをしているアスリートでさえ、体調を崩しかねない暑さなのです」（全国紙記者）

番組公式サイトでは走る距離について《練習を重ねて決定致します》と記しているが、例年の傾向を見ると100km前後が予想されるだろう。昨年の『24時間テレビ』では、チャリティーランナーを務めたお笑い芸人・やす子（26）が走った総距離は81キロだった。

昨年は8月31日から9月1日にかけて放送され、台風10号の接近に伴ってマラソンは横浜・日産スタジアムの陸上トラックを周回するコースに変更。やす子は400メートルトラックを75周走り、雨が弱まってきた翌日早朝に日産スタジアムを出発。東京・両国国技館にゴールしたのは、午後8時40分ごろだった。

さらに昨年は猛暑や台風だけでなく、思わぬトラブルもあった。『24時間テレビ』でチャリティーマラソンを実施する意義が問われるなかで、あるテレビ局関係者は「視聴者の批判はピークに達している」としてこう語る。

「今年もすでに台風が発生しているように、『24時間テレビ』の放送日に到来する可能性もあるでしょう。

もちろんチャリティーマラソンは休憩時間を確保しつつ、ランナーの健康に配慮して行われているものと思います。ですが、これほど世間から実施への批判が相次いでいるにもかかわらず、視聴者の声に耳を傾ける気配が見られないのは疑問です。

たしかに昨年は、寄附金総額が歴代2位となる15億8955万4167円を記録する快挙を成し遂げました。しかし熱中症リスクがあるにもかかわらず、なぜ真夏にマラソンを実施するのか。その意図を視聴者に周知しきれていないように思います。真夏でなければならない理由をしっかりと説明するか、涼しい季節に移行するといった対応をとるなどしない限り、ランナーに就任したタレントが批判の矢面に立たされ続けてしまうのではないでしょうか」

あとひと月経てば気温が下がるとも思えないが、視聴者はハラハラしながらテレビを見守るしかないのか――。