《まさかの続投宣言》伊東市・田久保市長　卒業証書の提出拒否も百条委員会に“証拠要求”の厚顔に呆れ声「おかしくないか？」

「（辞職はしないと）理解してもらって結構でございます」

7月31日、会見でこう述べたのは、“学歴詐称”が取り沙汰されている静岡県伊東市の田久保眞紀市長（55）。辞職を撤回し、続投する意向を表明したのだ。

6月上旬に“東洋大卒”という田久保氏の学歴が虚偽だとする告発文が市議会に届けられてから約2カ月、急転直下の展開を迎えている。

「田久保氏をめぐっては、今年5月の就任以降に発行された市の広報紙で、『平成4年　東洋大学法学部卒業』という経歴が紹介されていたのですが、6月上旬に《東洋大学卒ってなんだ！彼女は中退どころか、私は除籍であったと記憶している》と記された告発文が全市議宛に届けられました。田久保氏はこれを“怪文書”と一度は跳ねのけたものの、7月2日の会見で、自ら調べた結果、東洋大を『除籍』されていたと公表しました。

ただ、あくまでも田久保氏は卒業したという認識を持っていたようで、除籍が判明する直前、議会の正副議長らに『卒業証書』を見せています。田久保氏はこの証書が“本物”と主張していますが、これまで一度も会見の場に持参しておらず、一連の問題を調査する百条委員会への提出も拒否。自身の進退をめぐっては、7月7日の会見で月内に辞職する考えを述べていましたが、28日の会見では辞職の明言を避けていました」（社会部記者）

今回の会見では、「進退について話すということで来たが、“辞職はしない”という会見か」と問われ、冒頭のように回答した田久保氏。「公約でもある新図書館建設計画の中止、伊豆高原メガソーラー計画の白紙撤回という、私に与えられた使命を、全身全霊を傾けて実現して参りたい」と職務を全うする構えを前面に押し出した。

さらに、会見では、田久保氏が百条委員会に対して不満を述べる場面も。会見に先立ち、29日に行われた百条委員会の証人尋問では、田久保氏の知人がパーテーションで仕切られた環境で、「（田久保市長が）アルバイトに夢中になり、大学に行かなくなったという趣旨の発言をしたことがある。大学の友達とは仲が良く、卒業はしていないが、（卒業式が）終わってから、飲み会には朝まで参加したという発言を聞いた」などと話していた。

田久保氏は、証人尋問の内容を受け、「どなたがおっしゃっているのか、メガソーラー時代に一緒に活動した友人なのか。残念ながら知人が誰なのか、心当たりがハッキリとしません。

「その方がご自身の証言に、もし証拠のようなものを提示しているのであれば、ぜひ確認させていただきたい」

卒業証書を公にすることを頑なに拒みながら、百条委員会に対して「証拠」を求める田久保氏をめぐって、Xではこんな疑問の声が上がっている。

《田久保市長辞めないってよ　自分は卒業証書は出さないけど相手には子供のように証拠を出せと　すげぇよこの人》
《田久保市長は辞任を撤回しただけじゃなく、百条委員会で証人尋問に応じた知人とされる人物に対して田久保市長が言ったとされる言葉の証拠を要求しているが、自身の卒業証書は出さないという摩訶不思議なことを言っている》
《自分は卒業証書を百条委員会に出してないのに、証人に発言の証拠を出せはおかしくないか？》
《知人がそんな事言ってるなら証拠を出してと。卒業証書をその前に出せば済む事でしょ。訳分からん》

「田久保氏は7日の会見で、卒業証書が本物かどうかを判断するため、地検に在籍証明書や上申書と共に提出すると明言していましたが、今回の会見では、自身が公職選挙法違反の疑いで刑事告発され、受理されている現状を鑑み、『回答を差し控える』とトーンダウン。同席していた弁護士は、卒業証書を金庫で保管しているとし、今後捜査が進み、警察に提出を求められても、拒否すると述べています。

そもそも、卒業証書が本物であるなら、学歴詐称疑惑が浮上した段階で、会見などしかるべき場所で見せていれば、そこで決着がついた話です。時間だけが過ぎ、市政が混乱する状況に“付き合っていられない”と感じる人は多いでしょう」（前出・社会部記者）

今後、市議会で、田久保氏に対する不信任決議案が提出されるかが争点となっている。