「トラブルが報じられてから7カ月ですが、マツコさんの怒りは一向に収まりません。目下、法的な手段に向けて動いているようです」

こう語るのはテレビ局関係者。

マツコ・デラックス(52)が芸能事務所「ナチュラルエイト」を退社し、新設した事務所「チャッターボックス」に移籍したのは7月11日のこと。しかしナチュラルエイトの社長だったO氏をめぐる騒動が収束する気配はない。

「O氏は’24年12月に突如として社長を辞任したのですが、その原因はO氏による金銭にまつわるさまざまな疑惑。タレントのギャラを中抜きしていたなどと今年1月に報じられたのです」(前出・テレビ局関係者)

’09年にO氏が設立したナチュラルエイト。所属第1号はお笑いコンビ・くりぃむしちゅー。のちにマツコや有働由美子(56)も所属することとなり、少数精鋭の事務所として知られた。

「敏腕女性社長として名をはせたO氏はコミュニケーションを大切にする人。毎年スタッフや仕事関係者にはお年玉を渡していました。そのお年玉袋にはマツコさんの似顔絵が描かれていました。O氏はマツコさんを“事務所の顔”として大切に思っていたようです」(芸能関係者)

いっぽうのマツコも、O氏を愛情をこめて“ババア”と呼んでいた。厚い信頼関係で結ばれていたはずの2人だが、マツコは次第にO氏に疑いの目を向けるようになったという。

「実はマツコさんは、一連の疑惑が報じられる前からO氏のお金の流れを独自に調査していたと聞いています」(前出・テレビ局関係者)

CMにレギュラー番組と、売れっ子で相当な額を稼いでいそうなマツコ。

だが過去には、意外にも少額だと明かしたこともあった。

「マツコさんの年収が7億円だという噂について、マツコさんはテレビ番組で『(本当の年収とは)かけ離れている』と吐露したことがありました。

親友のミッツ・マングローブさん(50)が『マツコは年収20億円』と吹聴した際にも、マツコさんは『その10分の1ももらってない』とこぼしていたともいいます。

自身が働きに対して妥当なギャラをもらっているのか、疑問を抱くようになったのかもしれません」(前出・芸能関係者)

前出のテレビ局関係者は言う。

「昨年の時点でマツコさんはO氏に、自身で集めた証拠を突き付けたそうです。それでO氏は辞めざるをえなくなったのでしょう。足りないとされるギャラは全タレントの総額で10億円を超えるかもしれません」

前出の芸能関係者によると、当時O氏もトラブルを認めていたようだ。

「年末にはO氏とマツコさんが仕事関係者と食事をして一年の挨拶をするというのが恒例でしたが、昨年末はその会は開催されなかったといいます。O氏からは『マツコとギャラのことでもめている。申し訳ない』と連絡があったそうです」

7月11日、ナチュラルエイトの公式サイトで《会計・税務上の問題が発覚》したと明らかにした。またこの日、マツコやくりぃむ、有働らは新事務所に移籍した。

いっぽうのO氏も7月、『週刊新潮』の取材に対し、突然の退任の理由を「体調が悪かったから」としたうえでこう語っている。

「中抜きとか、していませんから」
「くりぃむしちゅーのギャラの取り分は75パーセントもあった」

あくまで適切なギャラの配分だったというO氏の主張だが、制作関係者は言う。

「O氏のなかではくりぃむの2人は“タレント”、マツコさんや有働さんは“文化人”という位置づけだったようです。これが、ギャラの取り分に差が出る構造だった可能性はありそうです」

当初チャッターボックスの代表は、本誌の取材に「(O氏については)専門家同士で話し合っています」としていたが……。

「マツコさんは金銭トラブルでO氏の責任を追及する意向を当初から示していました。

判決が出るまで時間も手間もかなりかかりますから、必ずしも訴訟は得策とはいえないかもしれません。それでも“訴えたい”というのは、O氏に裏切られたショックと怒りの強さゆえ。話し合いでもらちが明かず、訴訟を起こすしかないと思い至ったのでしょう。

O氏との付き合いが長い上田晋也さん(55)は“そこまでしなくても……”と訴訟に難色を示したこともあったようですが、最終的にはマツコさんに賛同することに。

O氏の退任に伴い急きょ上田さんと有田哲平さん(54)がナチュラルエイトの取締役に就任しましたが、それで金銭トラブルを把握したのかもしれません。

有働さんらも足並みをそろえ、計10億円前後の損害賠償請求に踏み切る予定だそうです」(前出・芸能関係者)

前事務所との訴訟についてチャッターボックスに聞いたが、期日までに返答は得られなかった。

マツコの怒り心頭が収まる日は来るのかーー。

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