「外出先でカメラを落としレンズが割れたとき、クレジットカード(以下、クレカ)の付帯保険に助けられました。自己負担が必要な免責の3,000円だけで、約40,000円の新品レンズに交換できたのです」
そう話すのはクレジットカード専門家の菊地崇仁さん。
以前は付帯保険といえば海外旅行保険が定番。クレカの保有で補償が受けられる「自動付帯」が多かった。しかしコロナ禍で海外旅行に行く人が激減し、最近は、旅行代金などの決済があれば補償される「利用付帯」が中心という。
「カード会社は旅行保険の負担を減らし、その分を利用者が使いやすい保険などに見直しています」(菊地さん、以下同)
そこで、菊地さんに最新のおすすめ付帯保険を聞いた。まず、あればうれしいのは「スマホ保険」だろう。菊地さんのイチオシはUCプラチナカードの「通信端末修理費用保険」だ。
「一般のスマホ保険と違って、ノートPCやモバイルゲーム機なども補償対象で、家族の分までカバーできます。補償額は年1回最大30,000円で、免責ゼロも◎です」
■ケータイ会社の保証よりもカード年会費のほうが安い
たとえば、iPhoneの保証サービス「アップルケア+」は安めの機種でも月980円。夫婦2人とも加入すると年20,000円超なので、UCプラチナカードの年会費16,500円のほうが安い。
「私は画面割れで、15,000円の修理費がタダになりました」
最新機種の画面割れや、損傷が深い場合は修理費が50,000円以上することもある。備えておきたい。
また、クレカを複数持つ人はそれぞれの付帯保険を確認し、補償の重複はなるべく避けるのが賢いだろう。その点でも使いやすいのが三井住友カードの「選べる無料保険」だ。スマホ保険やゴルフ保険など7つから補償を選べる。
菊地さんは「持ち物安心プラン」を選択。冒頭のカメラレンズの修理補償もこの保険で、2回利用したそう。ただし、初期設定は「旅行安心プラン」になっているので、自分で変更する手続きが必要だ。
「年会費無料のカードとしては、イオンカードの『ショッピングセーフティ保険』も優秀です」
イオンカードでの決済が必要な利用付帯だが、補償期間は180日。通常の90日補償の2倍もあり、年間最大50万円まで補償される。
「ショッピング保険としては珍しくスマホも補償対象なので、スマホ保険代わりとしても使えます」
免責ゼロで修理代はタダだが、保険金請求は期限がある。付帯保険を使いたいときはすぐに電話を。付帯保険を知らずに自腹を切るなんてもったいない。クレカの“オマケ”保険を使い倒そう。