《「記事に掲載されている『通知書』なるものは出所自体や真偽も不明なものですが、そもそも通知書というものは、書き手の一方的な認識を記載するものです》

8月6日に発表した声明でこう綴ったのは、今年1月に芸能界を引退した中居正広氏(52)の代理人弁護士らだ。同日、「週刊文春電子版」で、中居氏と元フジテレビアナウンサー(以下、Aさん)のトラブルの続報が打たれたのだ。

フジテレビが設置した第三者委員会は3月31日に調査報告書を公表し、Aさんに対する中居氏の「業務の延長線上の性暴力」をWHO(世界保健機関)の定義に基づいて認定。

以降、沈黙を貫いていた中居氏だったが、5月12日に代理人弁護士が中居氏への聞き取りの結果、「『性暴力』という日本語から一般的に想起される暴力的または強制的な性的行為の実態は確認されなかった」として同委員会に証拠の開示などを求める文書を発表した。同委員会は要求を拒否し続けているが、中居氏サイドは7月までに合計5回の“クレーム”を寄せている。

そんななか、「週刊文春電子版」は8月6日、《【衝撃スクープ】中居正広「性暴力」の全貌がついに分かった!《被害内容が記された通知書を入手》と題した記事を公開した。

「記事の核となっている『通知書』は、中居氏の事務所宛で、Aさんの代理人弁護士の名前、印鑑が押印されたもの。’23年6月に起こったとされる中居氏とAさんのトラブルの“中身”が克明に記されていたといいます。記事は通知書を踏まえ、Aさんの相談相手になっていた友人、関係者に取材を進め、トラブルが起こった夜を再現するという内容でした」(スポーツ紙記者)

この記事はたちまち話題になり、SNS上では“事実なら大変なこと”といった反応もあがるなか、中居氏サイドは同日夕方に声明を発表。冒頭のように切り出し、《記事にある『通知書』なるものに記載されている表現・描写、『不同意性交等罪に該当しうる性暴力であり、不法行為』等をはじめとした記載は、当職らの認識とは大きく異なるものです。また、当時を再現したかのような描写も、同様に異なるものです》と反論。トラブルについて《不同意によるものではなかったものと、当職らは評価しています》としつつ、以下のように不服を申し立てた。

《相手方代理人においては、相手方女性に対して守秘義務を遵守させるべき立場にありながら、結果として週刊誌等の第三者媒体による情報開示が継続的に発生しておりますことは、極めて遺憾です》

いっぽう、Aさんサイドも代理人弁護士が自身の実名を公開した上で、6日に声明を発表し、指摘されていた守秘義務契約について、《あたかも被害女性であるAさんや代理人である当職が守秘義務に違反しているかのような表現がありますが、Aさんも当職も守秘義務に反する行為は今回もこれまでも一切しておりません。そのことは中居氏代理人らにも事前に説明したところです》と強調。

続けて、《むしろ、本事案について「不同意によるものではなかった」と中居氏代理人らが本文書中で言及したことの方が守秘義務違反に当たるのではないかと考えます》との見解を示し、《中居氏側は、これまで公表した文書においても事実と異なる内容を述べてAさんに対する二次加害を行ってきました》と糾弾。中居氏サイドの声明でAさんに誹謗中傷が寄せられる事態を懸念しているとし、配慮を求めていた。

真っ向から対立する両サイドの言い分と「通知書」の真実性をめぐって、Xでは《もう守秘義務解除で裁判するしかない》《ここまで来たらもう双方で守秘義務解除して裁判ではっきりさせるしかなくなったじゃん》といった声が上がっている。

文春が報じた「通知書」の真偽は現時点で定かではないが、現時点で“揺るぎない事実”もある。それは第三者委の報告書で暴かれていた、中居氏の“手口”だ。

「今回の『文春』の記事では、トラブルが発生する直前、中居氏がAさんを自宅に招く際に送信していたメールの文面も記載されており、なかには、第三者委の調査報告書で記載されていた内容と合致するものもあります。

報告書によると、当初、中居氏はAさんを食事に誘い、承諾を得ると、《はい。メンバーの声かけてます》と送信。ところが、中居氏はその後、《メンバー見つからずです~。どうしよかね。2人だけじゃ気になるよね。せっかくだから飲みたいけど》と再提案し、断りづらさを覚えたAさんは2人で食事をすることに応じ、中居氏の自宅に向かったとされています。

ただ、中居氏が第三者委のヒアリングに対して、Aさん以外のメンバーを最初から誰も誘っておらず、店も探していなかったことを認めています。その理由について中居氏は、当日の大雨を理由にあげていますが、最初からAさんと2人きりの状況を作ることを画策していたと見られても仕方ありません。報告書が公表された当時、この手口は“卑劣”“だまし討ち”など批判を呼んでいましたが、『文春』で報じられた通知書の内容を脇に置いたとしても、中居氏のこの誘い手口は本人も認めている以上、動かぬ事実でしょう」(前出・スポーツ紙記者)

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