「実は昨日、フジの局員たちと話したのですが、社内ではあの日枝氏がインタビューに応えたと驚きの声が上がっているそうです」(テレビ局関係者)
8月7日、フジサンケイグループ前代表の日枝久氏(87)がノンフィクション作家・森功氏によるインタビューに合計10時間にわたって答えたことが「文春オンライン」で明らかになった。8日発売の『文藝春秋』9月号に掲載されるという。
「日枝氏は取材を受けた経緯を、フジ経営陣の1人として反省しながらも“事実ではないことも多い”として、『どこかで事実を話そうと考えてきました』と話していたとか。日枝氏はインタビューのなかで“フジに上納文化なんてない”と強調しており、“上納と懇親は別”と断言。彼が作りあげた《楽しくなければテレビじゃない》の延長が、上納の企業風土になったという批判については絶対に許せないと力説しているといいます」
また、第三者委員会で問題視されたフジテレビの人事権を掌握して“独裁”を敷いていたという報道に関しても日枝氏は強く否定していたという。
「あくまでも日枝氏は“相談役”としての立場で社長や会長の人事の相談を受けていたのであって、決定権は社長、会長にあると主張。人事への影響力を自ら行使していたわけではないと述べていたそうです」(前出・全国紙記者)
こうした報道を受け、フジテレビ社内では日枝氏の発言内容に衝撃が走ったというのだ。前出のテレビ局関係者は続ける。
「社内でも以前から、系列の共同テレビの社長で“上がり”だった港氏をフジテレビ社長に据えたのは日枝氏が芸能界の重鎮たちから助言を受けておこなったことだと噂されていました。
とにかく社内では日枝氏の発言について“後出しじゃんけんでカッコ悪い”という意見がほとんど。先日のフジの検証番組にも出演しなかったくせに、『週刊文春』と同じ出版社の取材を受けて“人事はすべて私が決めていました”くらいのことを言えないなら、もう一切黙っていてほしかった……と多くの社員が呆れています。
実際、大きな人事異動がある前には、日枝氏から呼び出しがありますからね。
約40年にわたってフジの経営中枢に君臨し続けた日枝氏の衝撃発言は、経営陣が大きく入れ替わった新生フジテレビにどんな影響を与えるのだろうか。