小さな顔に、涼やかな目元とすっと通る鼻筋。まさに「美形」という言葉にふさわしいルックスを生かし、主演ドラマ『シンデレラ クロゼット』で、美しい女装姿を披露している松本怜生(25)。

原作の再現度も高く、まさにハマり役なのだが、本人は、オファーを受けたとき、葛藤する気持ちがあったと話す。

「原作を読ませていただいて、『ヤバい、できないかも……』と、初めて弱気になりました。僕が演じる光は、誰からも女性だと勘違いされるんですけど、ということは、見た目以外も女性らしいってことじゃないですか。でも、男性が女性のような高い声を出すには、2年くらい訓練しないといけないらしくて。本当に自分にできるか不安だったし、ふだんから努力している方がいるなかで、中途半端に再現するのは失礼にあたるんじゃないかとか、いろいろと考え込んでしまいました。でも、せっかく僕を選んでいただいたのなら、その期待には絶対に応えたいと思って、覚悟を決めました」

どんな役にも真剣に向き合う、松本らしい姿勢だ。それでは、実際に女装をしてみた感想は?

「あまりネガティブなことは言いたくないタイプなんですが、正直、すごく大変でした(笑)。ウィッグ用のネットで頭が締め付けられるし、ヒールを履くと足の血が止まったような感覚になるし。生まれて初めてカラコンを入れたので、目もすごく疲れました(笑)。でも、スタッフのみなさんのおかげで、とても素敵な仕上がりになりました。ただ、原作の光という目標があるので、自分としては、もっと顔痩せしなきゃとか、目をしっかり開いて姿勢も美しくしなきゃとか、常にプレッシャーを感じていましたね」

劇中、松本が演じる光は、主人公の春香に、メークやファッションの楽しさを教えていく。学生時代は野球一筋だった松本も、着飾る喜びを知った経験があったとか。

「ずっと丸刈りだったので、大学で久々に髪の毛を伸ばせたときはうれしかったですね。そのあと、独学でメークを覚えて、大好きなBIGBANGさんのまねをしたりしていました。実は、SNSでメーク動画を公開したこともあるんですよ(笑)。今でも気分次第で、メークをして出かけるときもあります。外見を磨くと自信につながるし、内面もキレイになれるような気がしますね」

【INFORMATION】

ドラマストリーム『シンデレラ クロゼット』

(TBS系・毎週火曜深夜0:58~ ※一部地域をのぞく、放送時間変更の可能性あり/ Netflixにて、毎週火曜先行配信中)

大学生の福永春香(尾碕真花)は、自分なりの美を追求する女装男子・神山光(松本怜生)と出会い、メークやファッションの楽しさに目覚め、少しずつ自信をつけて輝いていく

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