「話題となった『見上げてごらん夜の星を』を歌う場面では、大森さんは“たくや役として歌うときはなるべくキーを抑えてミセスを削る作業を意識していた”と話されていました」(制作関係者)
国民的アニメ『アンパンマン』を生み出した漫画家・やなせたかしと妻・小松暢がモデルとなったNHK連続テレビ小説『あんぱん』。先週放送分で、嵩(北村匠海)が引き受けた“日本初のミュージカル”の音楽担当で気鋭の作曲家・いせたくやを演じているのが、大人気の3人組ロックバンド・Mrs. GREEN APPLE(以下、ミセス)の大森元貴(28)だ。
大森は朝ドラ初出演。14日に公開された番組公式HPのインタビューでこう語っている。
「お芝居が本業ではない僕の可能性を信じてお声がけをいただいたと思うので、その場の空気や音楽に対して常に誠実であるということが、自分の役目を果たす上で、一番重要なことだと思っています」
テレビ局関係者は言う。
「大森さんの歌唱シーンにSNSではミセスのファンと思われる視聴者から《大森さんの有効活用》《今日は神回》《朝から号泣》との声が次々と上がっていました。
実は大森さんは高校2年生でミセスを結成する前までは、テアトルアカデミーの劇団コスモス中等部に所属する“子役”でした。すでに中学時代に“演技のいろは”を学んでいたのです。実際、中学3年生のとき、松岡昌宏さんが主演した’12年のドラマ『13歳のハローワーク』(テレビ朝日系)にバンドのベーシスト役として出演しています」
大森が子役として活動していた中学時代は、多感な彼にとって悩み深き時期だったようだ。’18年5月、ミセスが出演したラジオ番組『スクールオブロック!』(TOKYO FM)で、中学時代に不登校だった15歳の女子高生と話した際、大森は自らの実体験を告白していた。
「僕もやっぱり不登校経験あるんで、1回休んじゃうとさあ、段々行きづらくなっちゃうよね? なんていうの、教室じゃない別室とかでさ、勉強する日もあったり……俺はしたわけ」
大森はかつてのインタビューでも中学生時代の苦悩をこう率直に振り返っている。
《当時は学校も行かなかったし。音楽を作るのが楽しかったから……いや、行かなくなったから作るようになったのかな……よくわかんないですけど。でもたぶん中学に行く意味がなくなっちゃったというか。
《中学にあんまり行かなかったことで人間的に欠落してる部分があるのかな。もっと大勢の人の前でライヴをやったら……自分の学生生活を取り戻せるのかなって思ってるんですけど。(略)だから高校に入ってバンドを始めたっていうか》(『音楽と人』’15年8月号)
■“マブダチ”研に半纏をプレゼント
彼が子役に励んでいた事務所の“大先輩”が、1歳で芸能界デビューした鈴木福(21)だった。音楽関係者は言う。
「子役時代の大森さんは、すでに売れっ子だった福さんとじかに接する機会がありませんでした。しかし大森さんは音楽に開眼してミセスとして華々しくデビュー。’16年6月に発売されたセカンドシングル『サママ・フェスティバル!』のMVで、ついに福さんと共演を果たしています」
’19年に開催されたミセスのアリーナツアー「エデンの園」を観賞した鈴木は、自らのインスタで興奮気味にこうつづっていた。
《ミセスえげつない! 知らない方もいらっしゃると思うのでご報告致します。Mrs. GREEN APPLEと鈴木福は同じ事務所です(笑)》
ミセスは翌年、同事務所を退所して自らの事務所を設立するも、鈴木は今もミセスのファンを公言。良好な関係を保っている。
また、前出の音楽関係者によれば大森には意外な有名人人脈が!
「ミセスの現場マネージャーは長らく、大森さんの幼なじみ・Kさんが務めていました。実はKさんはKis-My-Ft2の藤ヶ谷太輔さんのいとこなんです。
また昨年末、テレビ番組で「友人が5人しかいない」と語った大森だったが、その一人が“マブダチ”の研ナオコ(72)だった。前出のテレビ局関係者は言う。
「以前から研さんはミセスのファンで、出演したラジオ番組でミセスの『ケセラセラ』をリクエストしたことがあったとか。それが縁で、すでに何度か食事に行く仲で、カニを送ってもらったことも。大森さんいわく、“いちばん連絡しやすい友達”なのだそうです。
研さんはいまや大森さんを“もっくん”と呼び、彼からプレゼントされた半纏を着た姿をインスタにアップするなど、ミセスファン公認の仲となっています」
『あんぱん』撮影現場では感動の再会もあった。
「大森さんは北村さんとは約8年前にアーティストとして共演しています。久しぶりの再会に“匠海くんは役者として僕のお芝居をすくい上げてくれて寛大に受け入れてくれる”と絶賛していました。朝ドラ初出演でも緊張せず、アドリブを入れながら余裕をもって演じられたのは、子役経験と北村さんがいる安心感が大きかったのでしょう」(前出・制作関係者)
独特な有名人人脈を持つ大森。今後は演技でも甘く魅了する――。