8月20日の朝、東京都内にある東武東上線・成増駅近くの鉄道敷地内に、若い女性が立ち入って座りこみ、池袋―和光市駅間の上下線で約1時間半運転を見合わせた。

「報道によると、電車の運転士が走行中に歩道橋から突き出した板の上に女性を発見し、報告。

すぐに運転を見合わせ、警察に通報して、歩道橋や線路上で対応に当たったそうです。女性が乗っていた板は、架線との接触を防止するための板だといわれています。

成増駅では女性を救助するため“説得している”とのアナウンスが流れたため、自らの意志で立ち入ったものとみられます。SNS上では、仕事に遅れてしまうという呟きに加えて、救助のため一時架線への送電を停止していたため、送電停止の影響で電車の冷房が止まっていて“暑い”と嘆く人もみられました」(WEBメディア記者)

今回の立ち入りトラブルは、朝の通勤ラッシュの時間帯であったため、約1万6000人に影響を及ぼしたと報じられている。SNS上では、東武鉄道株式会社に、《損害賠償請求しましょうよ》と呼びかける投稿も見られた。

ネット上では、事故や迷惑行為などで電車を大幅に遅延させると、鉄道事業者に億単位の損害賠償金を支払う必要があるという言説が広まっているが、今回のケースではどれほどの賠償額になるのだろうか――。

「加害者に故意または過失があった場合、鉄道事業者は賠償請求することができます。遅延トラブルでの賠償金は、車両の修理代、バス会社などに支払う振り替え輸送費、事故対応にかかった人件費などをもとに算出されます。

通例では、数十万円から数千万円の間になることが多く億単位になることはほとんどないそうです。成増駅でのトラブルでは車両も破損していませんでしたし、億単位となることはないでしょう」(鉄道事業関係者)

億単位でこそないものの、多額の賠償金を支払う必要があるようだ――。

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