女優の加藤ローサ(40)が8月17日放送の『おしゃれクリップ』(日本テレビ系)にゲスト出演し、サッカー元日本代表の松井大輔(44)との離婚を公表し、現在も同居していることを明かした。

加藤と松井は、知り合って約半年の’11年6月にスピード婚し、同年12月に第一子となる長男を夫の当時所属クラブがあったフランスで、’14年2月に次男を日本で出産している。

番組冒頭、加藤は「実は今は籍を抜いていて。新しい私たちの形で一緒に生活は続けつつ、ちょっと夫婦って形は変えて」と離婚を報告。離婚した時期について「今年とかじゃなくて、ちょっと前」だといい、同居については「2人の共通の思いで、やっぱり『お父さん』という役割と『お母さん』という役割は果たしたいねっていうので。まあ、だから永久的に一緒に住むことはないと思うんですけど」と説明した。

松井もVTR出演し、婚姻時も「今と変わらない関係」だったといい、子どもが巣立っても「僕たちは多分変わらないままでいると思います」などと笑顔で話したのだが――。

いっぽう、VTRを観ていた加藤は「超面白い」と笑い飛ばし、「彼は変わらず自分の好きなことだけを追いかけてるタイプなので変わらない」と説明。離婚後は「いい妻でいなきゃ」との思いがなくなった分、「頑張らなくていいって思えるようになって、私はすごい変わった」と、離婚に対する“受け止め”の違いも明らかにした。

離婚報告によって、加藤の過去の発言にも注目が集まることに。

《Skypeではたくさん話してましたけど、実際に会った回数なんて数えるほどでしたから。まあ、Skypeでも『オイオイ』と思わされることがたくさんあったから、だからちょっと結婚もちゅうちょしたんですよね。とにかく“俺様”な人なので。一緒に住んでみて、想像以上に俺様だったな、と。

でも、10年をかけて、その俺様部分は削っていきました。今は、そうですね、いいパパですよ》 (’22年4月19日『Yahoo!ニュースオリジナル』)

《10年間家族をサポートするほうでやってきたので、“自分の人生”じゃないですけどこれからはシフトチェンジで》《『ママがやればいいじゃん。俺たちの世話をするのは当然でしょ』みたいな、家庭内の序列が低いのを変えていかないと(笑)》(ともに’21年4月26日『STORYweb』)

このように、以前から松井からの家庭内での扱いについて、不満を漏らしていた。こうした背景も手伝い、加藤の離婚報告には、多くの現役妻たちから称賛の声が寄せられている。

夫婦問題研究家で離婚カウンセラーの岡野あつこさんも加藤の離婚を「非常に賢く戦略的」と解説する。

「今どきの離婚って親権などで揉めて裁判まで行くケースも多いんです。松井さんの場合は、息子さん2人にサッカーを教えるなどいろいろあるでしょうし、イメージダウンになったりもします。

でも、そこを離婚さえしてくれれば、“子どもとはいつでも会える”、“引っ越しもしなくていい”というのは、例えば、夫の抵抗が激しいときの“ウルトラC”の技なんですよ。松井さんが『何も変わらない』と感じるほど完璧に円満に“揉めない離婚”をしていますよね」

また、加藤が離婚の原因に「大きなことがあったとかじゃない」」と説明していることは「本当だと思う」と岡野さんは指摘する。

「離婚に至ったということにはその原因が必ずあります。14年間のなかで積もり積もったものもあったでしょうが、“顔も見たくないほど嫌い”とかではないと思います。だったら一緒に住めないでしょうし。

だから、嫌いというより“自己実現の邪魔”でしょうね(笑)。

やはり、40歳になるタイミングで子どもたちもある程度大きくなって、もう一度女優として自分の人生を取り戻したいという思いがあったと思います。鈴木保奈美さんや篠原涼子さんの離婚は50歳前後でしたが、みんな返り咲きたくなるんですよ。経済的に自立できる自信があるので、“じゃあ、元に戻しましょう”と結婚から卒業することを選ぶわけです」

“嫌いじゃない”とはいえ、離婚に至った理由が詰まったエピソードだと共感を得ているのが、’21年11月4日の結婚10周年に松井から指輪をプレゼントされたことを報告した加藤のInstagramの次の投稿だ。

《想像を超えるギラギラした指輪で「これをつけて行く所なんてない!! 日常使いができる物と交換する!!」と言ってみたのですが、彼曰く「指輪につけて行く所なんて決まってないよ、似合ってるから毎日つけたっていいじゃない」と。。。ああ、そうですか。というわけで、子供達の運動会でおろしました笑》

《まったく甘味のない10年だった》と不和を感じさせるようなハッシュタグもつけられており、2人の“温度差”を象徴する投稿として話題を呼んでいる。

「良かれと思ってやってるんですが、悪気なく押し付けがましくて独りよがりですよね。使いにくい理由を伝えて交換を提案しているので、本来は妻がそう言ったら『いいよ、好きにやんなよ』みたいな感じで言ってくれればいいんですけど、『いや、そのままつけてよ』と。そう言われちゃうと、もらったからにはつけるしかない。

結局、“どうせわかんないんだから、もうしょうがない”と、加藤さんも諦めてきたのだと思います。そういう性格の人には“何を言っても無駄”となってしまって、つらいですよね。逆に、善意でやっている松井さんには何が問題か何もわかっていないと思います」

では、“イフ”の話にはなるが、妻に離婚を言い渡されないために松井はどうすればよかったのだろうか。

「松井さんは選手としても指導者としても仕事面では成功されていて、経済的には家族を支えています。その分、“俺について来い”みたいな感じなのかもしれませんが、家族としては住む場所も転々として振り回されているわけですよね。やはり普段から感謝や労いを言葉で伝えるべきだし、何かを決めるときにも相談して理解を得ようとする姿勢は必要だったと思います」

松井が離婚後も「変わらない」と強調する“夫婦”関係は、本当に今後変わることはないのだろうか。

「もちろん関係は変わります。加藤さんはもう離婚したので自由なんです。いつだって家を出られますし、新しい恋愛をすることもできます。ただ、これを最初に突き付けると離婚に抵抗されるわけです。松井さんも離婚は嫌だったと思います。

親権がどちらかは不明ですが、案外能天気な旦那さんっぽいので、“一緒に暮らせば変わらないでしょ?”ってことで離婚に納得したのではないでしょうか。

夫への不満エピソードも笑いに変えて数年前から小出しにしているのも完全に伏線ですよね。夫のメンツも保ちつつ、タブーにもしない。この離婚は賢さの極みです。来年に共同親権の導入が予定されているなか、見本のような離婚で、この“仲良し離婚”を流行らせなきゃいけないくらいだと思います」

離婚をプラスに変えた加藤は、最後まで“良妻賢母”だったということか。

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