※この記事ではドラマ本編の内容に触れています。

国民的アニメ『アンパンマン』を生み出した漫画家・やなせたかしと妻・小松暢をモデルに、激動の人生を歩んだ夫妻の絆を描くNHK連続テレビ小説『あんぱん』。

今田美桜(28)演じるヒロイン・のぶには2人の妹がいるが、河合優実(24)演じる次女・朝田蘭子の“恋模様”が話題を呼んでいる。

9月2日に放送された第112話では、妻夫木聡(44)演じる八木信之介と蘭子が急接近する様子が描かれた。

「八木は戦時中、のぶの幼なじみで再婚相手となった嵩(北村匠海)が所属していた小倉連隊の上等兵でした。戦後、東京の闇市で闇酒を売りながら生活していたところ、上京してきた嵩と再開。八木は雑貨店の“雇われ店主”を経て自身の会社を設立し、嵩の漫画家や詩人としての活動を後押ししてきました。

いっぽうの蘭子は、戦争で失った婚約者を忘れられず、思いを引きずっていました。高知から上京後は、会社勤めをしながら映画の紹介記事を執筆。のぶと嵩の近くで暮らしていたことから、八木とも知り合いに。フリーランスに転身した後は、八木の会社の宣伝文を執筆するなど手伝っていました」(テレビ誌ライター)

2日の放送回では、そんな八木と蘭子が主役となった。

蘭子の宣伝文が掲載された雑誌を届けようと、蘭子の自宅を訪れた八木。驚く蘭子に、「取りにくると思ったけど、なかなか顔を見せないから……」とやや心配そうな表情を浮かべる。明日に控える引っ越しの準備をしていた蘭子は、八木を自宅に招き入れるも、2人はどこかぎこちない雰囲気。

「引っ越しで手伝えることは?」と尋ねる八木に、蘭子は固くて開けられなかったジャムのビンの蓋を開けてもらうことに。八木が帰るころには雨が降り始めており、蘭子は傘を持って八木の背中を追ったのだった。

傘を差し出す蘭子に、「きみが濡れるだろ」と一歩踏み込んで蘭子の手を握り、「今度はいつ会社に?」と問う八木。しかし、蘭子は戸惑いながら「私、もう、八木さんの会社には……行きません」と距離を置こうとする。八木が「なぜ?」と問いかけると、蘭子が上目遣いをするシーンがクローズアップされ、八木は「そんなこと言わないでくれ」と懇願。しばし静かなBGMが流れたあとは、余韻を持たせるように、2人が入る傘を真上から撮影したシーンで締めくくられていた。

このサイドストーリーで妻夫木と河合が見せた高い演技力に、引き込まれた視聴者も少なくなかったようだ。Xでは、《ロマンチックすぎる~》《この2人のシーンだけガラッと変わる!》と反響が続出。

さらに蘭子の“ビジュアルの変化”も、視聴者の想像を膨らませたようだ。

先週までは、縦巻きにした髪をセンター分けにし、高い位置で留めていた蘭子。だが、今回の放送では7対3に分けた髪を前髪ごと横に流すようにカールさせ、左側のサイドをブルーのピンで留めていた。さらに赤い口紅を引き、どこか儚げで大人びた印象に。

ガラリと変わった蘭子の風貌に、昭和を代表するアイドル・山口百恵さん(66)を重ねた人もいたようで、こんな声も上がっている。

《これは完全に山口百恵》
《山口百恵みたい…(時代的にはまだまだなのかもしれないけど) 河合優実さん昭和の雰囲気漂わせたら唯一無二って感じする…》
《蘭子さんが山口百恵さんに見えて仕方なかった》
《蘭子の雰囲気が、どこからどう見てもかつての #山口百恵 さん》

「ドラマ本編では、やなせたかしさんのラジオドラマ『やさしいライオン』が放送されたばかりだったので、時代設定は60年代末ではないかと思われます。とはいえ、百恵さんが’72年にデビューした時期とはそう離れていません。百恵さんはコンサートなどでもよく、カールした髪を7対3に分けてサイドをヘアピンで留めていました。蘭子のヘアスタイルも、当時の流行りを意識したものと考えても違和感はないでしょう」(前出・テレビ誌ライター)

8月19日放送の『バナナサンド』(TBS系)では、百恵さんについて「高校生ぐらいから顔が似てるって言われ始めて」と明かしていた河合。番組でも百恵さんの「イミテイション・ゴールド」を熱唱し、話題を呼んでいた。朝ドラでの大人の恋愛模様を描いたシーンは、まさにピッタリだったようだ。

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