「福島県で生まれ、つくられた農作物、県産品、観光サービスを全国の人々に伝えるコミュニケーションメッセージが“ふくしまプライド。”です。

今年はその10周年を掲げ、一層PRに力を入れていました。スーパーや百貨店の催事場などで大々的に扱ってもらう予定だったと聞いていますが、国分さんの一件で影響を受けているそうです」(PR会社関係者)

6月20日、コンプライアンス違反が発覚し活動休止を発表した国分太一(51)。国分が出演していたレギュラー番組は出演シーンのカットや放送を見合わせることとなったが、同じく対応に追われたのが福島県だった。

TOKIOは“ふくしまプライド。”と銘打つ前の’12年度から、主に福島県の農産物関連のポスターやテレビCMに登場してきた。

福島県とTOKIOの縁についてテレビ局関係者が説明する。

「TOKIOがレギュラー出演していた『ザ!鉄腕!DASH!!』(日本テレビ系)の人気企画・DASH村がきっかけでした。

’00年6月から福島県浪江町を舞台にTOKIOが本格的に農業や自給自足生活に取り組む模様が放送されると、大きな反響を呼び、同番組を代表する企画にまでなりました。

しかし、’11年に東日本大震災が起きてDASH村の継続は困難に……。ですが、両者の繋がりは途切れることはありませんでした。

福島県は ‘12年度から福島県産の農林水産物の魅力と安全、安心をPRするためのイメージキャラクターにTOKIOを起用。TOKIOは“復興に協力できるなら”と開始当初からこれまで無償で引き受けています。

福島県も“震災後の苦しい時に寄り添ってくれた”と感じていることから、山口達也元メンバー(53)の事件や、ジャニーズ事務所の創業者による性加害問題が発覚した時もTOKIOの起用を辞めることはありませんでした」

例年、夏から秋にかけて“ふくしまプライド。”のポスターの配布やテレビCMの放映が行われていた。

「国分さんのコンプライアンス違反が発覚し、それを受けて活動休止となったのが6月20日でした。すでに広告物は納品間近の状態だったそうですが、国分さんをポスターから外すため、デザインなどクリエイティブ面での変更などを余儀なくされたといいます。映像も“撮り直し”が必要なものもあったと聞いています。

コンプライアンス違反発覚当時、福島県の担当者は、『日刊スポーツ』の取材に対して、『現在CMを制作中』と回答していました。

また、“ふくしまプライド。”の広告物の納品が後ろ倒しになり、キャンペーンのスケジュールを見直すなどの影響があったそうです。福島県からすると想定外の出費にもなったのではと懸念する声もあがっています」

変更に生じた費用は国分側に請求するのか。本誌は福島県に「国分太一氏や株式会社TOKIOに損害賠償を請求する予定はあるか?」と、問い合わせたところ

「広告代理店と委託契約を結んでいる事業で、契約は年度末までであり、契約期間中のため、現時点はお答えできる状況にございません」

との回答だった。

「現状、“福島県としては回答できる立場にはない”という立場のようです。福島県が公開している資料によりますと、“ふくしまプライド。

”の取り組みには、国庫支出金が使用されています。広告物を修正する際、当然費用が生じるはずなので、国分さんに請求しておらず、制作会社も補填していなければ、“血税”が無駄になっている可能性があります」(前出・PR会社関係者)

国分のコンプライアンス違反を受けてTOKIOは解散したが、福島県は城島と松岡との契約を続けている。国分が活動を再開し、再び福島県のPRをする日はくるのだろうか――。

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