今夏の暑さは“異常”です。6~8月の平均気温は観測開始以降の127年間でもっとも高く、最高気温が35度以上の「猛暑日」も累積9千385地点と過去最多を記録しました(9月1日、気象庁)。

さらに平年を上回る高温は10月まで続くようですから、命を守るためにエアコンは必須。とはいえ、気になるのは電気代でしょう。電気代を抑える対策を紹介します。

【1】ふるさと納税を活用

ふるさと納税の返礼品として「電力」を贈る自治体があります。たとえば三重県川越町や岡山県西粟倉村など、地元で太陽光や水力といった再生可能エネルギーを産出する地域です。

電力の返礼品は、ふるさと納税1万円につき2千500~3千円分が一般的。月々の電気料金から返礼品分が差し引かれる格好です。

その際、注意点が2つあります。まず、返礼品を提供する電力会社によって利用できるエリアが決まっていること。居住地が利用範囲に含まれる寄付先を選びましょう。

次に、返礼品に電力を選んだら、電気の契約を返礼品を提供する電力会社に切り替えること。電力会社の変更は、新しく契約する電力会社に電話やネットなどで申し込むだけ。

今の電力会社に解約の申し出は不要です。簡単ですから、忘れずに手続きしましょう。

なお、10月以降はふるさと納税仲介サイトでもらえるポイントが付かなくなります。ふるさと納税を行うなら、9月中に申し込むのがいいでしょう。

■都内在住の高齢者のエアコン購入に8万円の補助

【2】自治体の補助金を活用

最近のエアコンは省エネ性能が優れていて、部屋の広さによりますが電気代が年1万円近く安くなるものも。「とはいえ、高くて買い替えられない」という方を補助する自治体が増えてきました。たとえば東京都の「東京ゼロエミポイント」。15年以上前のエアコンから買い替えの場合、最大で7万円相当が購入時に値引きされます。

さらに8月30日から、都内在住の高齢者や障害者のエアコン購入に8万円の補助が始まりました。

また、ふるさと納税による寄付額が関東2位(令和6年度)の茨城県境町では、寄付金を町民に還元しようと買い替えるエアコン代金の半額を上限4万円まで補助します。お住まいの自治体でも補助があれば、買い替えのチャンスかも。

【3】エアコンの使い方

エアコンは、スイッチを入れてから設定温度に達するまでに大きな電力を使います。

また、風量では「急冷」の消費電力が大きく、「自動」がもっとも省エネです。

そこで私の合言葉は「部屋の前に自分を冷やせ」。外から帰ったら、窓を開けて部屋の空気を入れ替え。その間に、水風呂に入るなどして自分を冷やすのです。エアコンは、体の熱が取れてからスイッチオン。部屋は「自動」設定でゆっくりと冷やしても、体が冷えていれば十分涼しさを感じます。

エアコンを上手に使って、家計と家族の健康を守りましょう。

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