2年に1回開催される世界最高峰の陸上競技の大会「世界陸上」。’25年度は’91年以来34年ぶりとなる東京での開催となり日本中が盛り上がったが、9月21日についに9日間の全日程を終えて幕を下ろした。
「TBS系の中継では、3年前のオレゴン大会でキャスターを卒業した俳優の織田裕二さん(57)がスペシャルアンバサダーとして復活。織田さんは’97年のアテネ大会でメインキャスターに就任して以来、その熱量あるコメントで視聴者を沸かせてきましたが、今年も名言を連発していました。
たとえば15日、男子棒高跳びでスウェーデンのアルマント・デュプランティス選手(25)が6m30cmの世界新記録を樹立した際には、『赤の他人ですよ、なんでこんなに心を動かされるのか。1日だけ代わってみたい。気持ちいいだろうな』という独特の表現で話題を呼びました」(テレビ局関係者)
今大会は織田のほかにも、個性豊かな面々が登場。TBSの江藤愛アナウンサー(39)やスペシャルキャスターの高橋尚子氏(53)、さらにアンバサダーに抜擢された今田美桜(28)や応援サポーターを務める9人組グローバルグループ「&TEAM」のK(27)といったメンツが世界陸上の中継を盛り上げた。
織田は20日放送の『情報7daysニュースキャスター』(TBS系)に生出演した際、「もう、僕はやらないですよ。本当に卒業します」と「世界陸上」からの卒業を宣言。今大会が最後となる織田と前述の面々で中継を“完走”するかと思われたが――。
「21日の大会終了直後、『世界陸上』の流れを汲む形で『スターアスリート感謝祭』という番組が続けて生放送されたんです。そのMCがバナナマンのお二人でした。同番組は今大会を振り返って総括するという趣旨なのですが、『世界陸上』の中継に一度も出ていなかったバナナマンが突然登場し、番組を仕切り始めたので置いてけぼりになる視聴者が多かったようです」(前出・テレビ局関係者)
実際、視聴者の一人はこう語る。
「『世界陸上』が終わった余韻に浸りたいのに、突然バナナマンが登場し、バラエティノリになって白けてしまいました。総括をするにしても、織田さんや今田さん、Kさんら9日間レポートしてきた出演者だけで締めてほしかったです。それにどうせなら『世界陸上』最後の出演となる織田さんの熱量の高い話がもっと聞きたかったのですが、織田さんが話す機会はあまり多くありませんでした」
バナナマンが登場する演出によって、世界陸上の感動が台無しになったと感じた視聴者からは、ほかにもXでこんな声があがっている。
《TBSは世界陸上をわかってないなぁ バナナマンとかいらんのよ》
《世界陸上の空気をバナナマンが壊した‥最後まで番組を盛り上げた4人で終わらせて欲しかった》
《バナナマン好きだけど‥これは違う 普通に大会の余韻に浸りたいのに‥》
《最後に急にバナナマン出てきて総括し出して意味不明でチャンネル変えた!》
しかし、前出のテレビ局関係者はバナナマンをこうフォローする。
「バナナマンが悪いというよりは、TBSの演出の問題ですね。突然バラエティ番組に移行し、スポーツ中継の流れをぶった斬ったわけですから。世界陸上の視聴者は、織田さんの“熱さ”や“陸上愛”を求めている人が多いのだと思います。しかし、『スターアスリート感謝祭』はバラエティ色が強く、織田さんのそうした良さはあまり出ていませんでした。
また、バナナマンによる選手たちへの質問内容の薄さなども指摘されていますが、25年間にわたって世界陸上のメインキャスターを務めてきた織田さんと比べられるのは酷というものでしょう。せめてぶっ続けではなく別の日に放送していれば、視聴者からの反発の声も少なかったかもしれません」