視聴者のハートをがっしりと掴んだ作品から、残念ながら視聴者の期待に応えることができなかった作品まで様々だった夏ドラマ。映画『ちはやふる』の「その後」を描いたオリジナルドラマや占拠シリーズの新作まで話題作が目白押しだったが、視聴者は今期のドラマをどう観たのか。

そこで本誌は、WEBアンケートツール「Freeasy」にて、20~60代の男女500人を対象に「最後まで面白かった夏ドラマ」と「最終回でガッカリした夏ドラマ」についてのアンケート調査を実施した。

まずは、「最後まで面白かった夏ドラマ」ランキングを紹介する。

第3位は『19番目のカルテ』(TBS系)。

7年ぶりに日曜劇場の主演を果たした松本潤(41)が、初の医師役を演じた本作。新たに19番目の領域として追加された「総合診療科」で“問診”を武器に複雑な病を診断していく、全く新しい医療エンターテインメントだ。

アンケートでは、

《心に沁みました。こんな病院、こんな先生にみてもらえたら幸せです。医療とは?を考えさせられるドラマでした》
《あんな風にじっくり話を聞いてくれる先生がいればいいのにと思いました》
《ほのぼのとして温かい気持ちにしてくれるドラマだったらから》

など、心温まる物語と優しいキャラクターに癒される視聴者が多かったようだ。

第1位は同じ票数で2作品が並ぶ結果に。

ひとつめの作品は『ちはやふる―めぐり―』(日本テレビ系)。

『ちはやふる』原作完結から10年後の世界を描いた続編。當真あみ(18)演じる高校生・藍沢めぐるを中心に、競技かるた部が激戦を繰り広げる、完全新作の“令和のちはやふる”だ

アンケートでは、

《前作の登場人物と今作の絡め方が良かったから》
《テンポがよく、競技カルタのことはあまり興味を持てなかったけど、悩みながらものめりこんでいく姿が印象的でした》
《内容も面白く、最後までわくわくしたから》

など、原作を生かしたオリジナルのストーリーに対し賞賛の声が多く上がった。

そしてもうひとつの作品は『しあわせな結婚』(テレビ朝日系)だ。

阿部サダヲ(55)演じる人気弁護士の幸太郎が、松たか子(48)演じるミステリアスな女性・ネルラと電撃結婚した後、愛する妻が抱える大きな秘密を知るというマリッジサスペンス。

アンケートでは、

《松たか子と阿部サダヲの演技が良かった ドラマ全体の雰囲気が独特でよかった》
《ハラハラドキドキの展開、出演者の演技力》
《キャストの演技が面白く、意外性もある》

など、キャスト陣の演技力やドキドキする展開が視聴者を引き付けたようだ。

次に、「最終回でガッカリした夏ドラマ」ランキングを紹介する。

第3位は『明日はもっといい日になる』(フジテレビ系)だ。

福原遥(26)演じる刑事・夏井翼が出向先の海沿いの児童相談所で出会ったのは林遣都(34)演じる先輩児童福祉司・蔵田総介。バディを組み、力を合わせて悩める人々を救っていくというハートフルストーリーだ。

アンケートでは、

《警察からの児相への出向という設定はよかったが最後はきっぱり警察に戻ってほしかった》
《ありきたりだから》
《よくわからない展開》

など、ストーリーの面で視聴者の心を掴みきれなかった様子がうかがえた。

第2位は『DOPE 麻薬取締部特捜課』(TBS系)。

舞台は近未来の日本。服用すればまれに異能力を手に入れられる新型ドラッグ「DOPE」とその使用者を取り締まるため、新設された特殊捜査課にて髙橋海人(26)と中村倫也(38)がバディを組み、事件解決へと奔走するSFアクション作品だ。

アンケートでは、

《物語の締めに無理やり感を覚えたが、物語をドラマの中で完結させた点は良かった》
《現実にはありえない設定のドラマは比較的好きだが、このドラマはいささかご都合主義に走りすぎている気がしてだんだん興味を持てなくなってしまった》
《現実味がない》

など、SF的な設定が受け入れられないという声も上がっていた。

そして残念ながら第1位に選ばれてしまったのは『放送局占拠』(日本テレビ系)。

東京都知事選に向け特番を放送中の「テレビ日本」を舞台に、櫻井翔(43)演じる捜査員・武蔵三郎が500人の人質を救うため武装集団と対峙する、大規模クライムサスペンスだ。

アンケートでは、

《このドラマは毎回同じようなことばかりでマンネリ化してきました》
《ストーリーの展開がよめたのと、主役の演技が》
《毎回似たり寄ったりな展開》

など、前作からの視聴者のなかには“マンネリ化“を感じた人もいるようだ。

様々な作品がお茶の間を賑わしてくれた夏ドラマシーズン。10月より始まる秋ドラマも楽しみだ。

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