「8月中旬の試合後、大谷選手がロッカールームに向かう途中で、現地メディアの記者から『おにぎりは食べてますか?』と聞かれたそうです。日本ではコンビニエンスストアのCMでおにぎりを食べているのを受けての質問でした。

大谷選手は笑顔で『最近はパスタが増えたかな』と応じ、取材陣の間で笑いが起きたそうです」(在米ジャーナリスト)

地区優勝&3年連続本塁打王へ向けて日々デッドヒートを繰り広げるドジャース・大谷翔平選手(31)。スポーツ紙記者は言う。

「投手としてローテーションを守って出場しているだけに相当なエネルギーを使っているのでしょう。彼は食事トレーニングの一環として、エンゼルス時代からソースを一切使わず塩・こしょうだけで味付けした“超シンプルパスタ”を自ら調理して食べていました。

早く作れるから食事時間を短縮でき、練習や筋トレにあてられる利点もあるのだとか。WBCのとき、その話を聞いた同僚のチームメートたちは『おいしいとは思えないよね……』と彼のストイックさに驚嘆するほどでした。しかし結婚後、大谷選手が食事を作る機会は激減したといいますから、今は真美子さんお手製パスタを味わっているのでしょう」

ここ最近の大谷の獅子奮迅ぶりはロバーツ監督も絶賛している。

「9月17日(日本時間、以下同)、世界一を目指すうえで大きなライバルであるフィリーズとの試合で、大谷選手は先発投手として好投しながらも試合には敗北。その後の会見で彼は『プレーヤーとしてどこでも行けと言われたときにその対応ができる準備をまずしたい。リリーフで行くなら、外野の守備にも就かなきゃいけない』と熱弁したのです。

ロバーツ監督は彼の発言を受けて『素晴らしいチームメート。優勝のために何でもやろうとしている』と献身的な姿勢を称賛しました」(前出・スポーツ紙記者)

『メジャーリーグ・完全データ選手名鑑2025』の著者でスポーツライターの友成那智さんは言う。

「リリーフとして登板した場合、降板後はベンチへ下がることになります。ですからリリーフ降板後も出場を続けられるように大谷選手は“外野の守備もやる”という覚悟を示したのです。ただ、ロバーツ監督は彼がケガをしてしまったら一大事だから現状では“三刀流”に消極的です」

だが友成さんによれば、大谷はすでに外野守備以外で“三刀流の活躍”をしているというのだ。

「シーズン終盤の大事な時期に最下位チームに連敗してしまうなどリーグ1位ながら現在のチーム状態は明らかに停滞しています。そこで彼は雰囲気を少しでも和らげようと、選手たちのものまねを次々と披露しているんです。

山本由伸投手がおこなっている“やり投げトレーニング”を練習中に再現して同僚たちの笑いを誘い、カービー・イエーツ投手の首をかしげる独特なセットポジションを本人の前で完コピ。大ベテランを笑顔にさせていました」

■大谷選手が繰り返す“熱男”ものまね

なかでも“お気に入り”が――。

「特にドジャースナンバー1の“熱男”として知られ、打者を封じるたびに絶叫するアレックス・ベシア投手の雄たけびポーズは3日連続で披露していましたね。ドジャース投手陣は火の車状態で気持ちの余裕もありません。そんななかベシア投手は“ショウヘイのものまねは愛があっていいね!”と本当にうれしそうでした。投手陣を明るく照らせる大谷選手のものまねは球団を救うだけの力があるのです」(前出・友成さん)

昨年“ポルシェが欲しい”と話したロバート監督に「おもちゃのポルシェ」をプレゼントするなど、もともとユーモアのセンスがある大谷。前出のスポーツ紙記者は最近投稿された彼の画像に、ある人気お笑い芸人のネタの“におわせ”があったのではと語る。

「選手や球団スタッフらが参加する『フォトデー』が9月10日、本拠地ドジャー・スタジアムで開催されました。球団の公式インスタにアップされた1枚が、首をかしげて前に手を組んだ大谷選手がフリーマン選手と並んだカットでした。

大谷選手のこのポーズに反応したのが有吉弘行さんでした。自身のXで投稿を引用し、《これは完全にオバショット》とつづりました。オバショットとは、有吉さんが長年SNSで続けている“おばちゃんに見えるポーズで写真を撮るネタ”で、ネット上でもこの1枚が《有吉さんのオバショット》と指摘する声が相次いだのです」

お笑い好きの大谷には芸人の友達もいるという。

「麒麟の田村裕さんが有名ですが、なかやまきんに君とも仲がいいんです。’20年に田村さんを通じて初めてビデオ通話してから仲よくなったとか。きんに君本人によれば、大谷選手は彼のYouTubeをチェックし、LINEスタンプも使っているそうです。

きんに君はSNSで“昭和の体育の先生”のものまねをするなど形態模写も巧みですから、大谷選手はものまねを上手に見せるコツなどを彼に聞いているかもしれません」(前出・スポーツ紙記者)

ものまねでチームの奮起を図る大谷にとって、きんに君はドジャース世界一への意外な“指南役”となるかもしれない。前出の友成さんは最後にこう指摘する。

「従来なら登板日の大谷選手は感情をあらわにする場面が少なくありませんでした。しかし先日のように5回を0点に抑えて、次の回に別の投手が大量失点を喫しても不満ひとつ吐くことなく悠然といられるのは真美子さんと娘さんの存在が大きいのかもしれません。

昨季の大谷選手は終盤でも、ものまねなどの場外パフォーマンスは控えめでした。今秋、体を張った“ピエロ役”を買って出るほどチームに尽くせるのは、守るべき家族ができたからなのでしょう」

大谷の“ものまねショータイム”は世界一への原動力となる。

編集部おすすめ