「7月に公開された映画『木の上の軍隊』で山田裕貴さん(35)は堤真一さん(61)とW主演を務めました。2人は10年ほど前からプライベートで交流があり、山田さんが堤さんの家を訪ねたこともあったとか。
堤さんは来年4月期のTBS日曜劇場で、主役を演じることが決まっていますが、実は同ドラマに山田さんがメインキャストの一人として出演するそうです。
障がい者ラグビーをテーマにした作品で、タイトルは『ギフト』だと聞いています。2人は再共演に喜んでいるといいます」(テレビ局関係者)
10月26日に、横浜アリーナで自身がパーソナリティを務めるラジオ番組のイベント『山田裕貴のオールナイトニッポン ドラゴンフェニックス甲子園』を開催するなど、絶好調の山田。
『ギフト』に出演することを喜んでいる人は、堤のほかにもいたようだーー。
’11年に特撮ドラマ『海賊戦隊ゴーカイジャー』(テレビ朝日系)で俳優デビューした山田だが、スポーツドラマに出演するのは今回が初めて。
「山田さんの父親は中日ドラゴンズなどで活躍した元プロ野球選手の山田和利さん(享年60)です。
山田さんは打席に立つ父の姿をテレビで見て憧れ、小学3年生のときに野球を始めました。
中学時代は強豪クラブチームに所属していましたが、チームメートと力の差を感じて、高校に入学するとバレーボール部に入部したそうです」(芸能関係者)
’21年5月に山田が『A-Studio+』(TBS系)に出演した際、野球選手になるという夢を諦めたことに対して和利さんから、「俺は(野球を)やれ、とは言ってない。何で自分でやると決めたことを最後までやらないんだ」とだけ言われたと話していた。
「山田さんは俳優業を“疑似体験だけど人の人生を何回か生きることができる”と語っていました。
父親がプロ野球選手で、自身も本気で目指していた時期があったからこそ、意識的にスポーツドラマを避けてきたのかもしれませんね」(前出・芸能関係者)
■「俳優になれば、父に見てもらえる」
山田が、野球の次に“やると決めた”のが俳優業だった。
「野球をやっていた当時、山田さんは父がライバルのような感覚になっていて、野球の話は一切できなかったそうです。
そんななか、唯一の家族だんらんが、テレビや映画を見る時間でした。山田さんは“俳優になれば、父に見てもらえるのではないか”と思い、俳優を目指し始めたといいます。
高校を卒業後に名古屋から上京して、俳優養成学校に通いながら、映画などのエキストラに参加し、現場でも演技を学んだそうです。舞台のセットを組み立てる大道具や、チケットのもぎりなどの仕事も経験したのだとか。
徐々に仕事が増えていき、’17年には映画12本、ドラマ5本に出演して、ブレークを果たしました」(前出・芸能関係者)
山田が多くの作品に出演するようになってからも、山田が「寡黙で厳しい人」と評する父のスタンスは変わらない。
「山田さんが俳優としての地位を固めつつあったある日、和利さんから、ある作品での芝居について、『別にお前の芝居がいいわけじゃなくて、キャラがハマってるだけだから』と諭されたことがあったそうです」(前出・芸能関係者)
しかし和利さんは山田が不在の場では褒めていたようだ。
’21年12月に山田が『人生最高レストラン』(TBS系)に出演した際、スタッフに“和利さんの息子に対する思い”を尋ねられた山田の妹が、コメントを寄せていた。
「褒める父ではないですが、『裕貴はよくやっている。俺にはできないことだからすごい』と前にポロッと言っていました。
今も出ている映画やドラマは必ずチェックしているし、映画館に大きく張り出されているポスターを見て『大きく名前載ってるね』とうれしそうにしていました」
そんな父子関係に近年、大きな変化が起きていた。
「和利さんは4年前からがんを患っていました。闘病中だった去年3月、山田さんは元乃木坂46の西野七瀬さん(31)と結婚。
来年の日曜劇場で、野球と同じ球技であるラグビーが題材の作品に出演することも知らせていたといいます。スポーツの道を極めた和利さんは喜んだことでしょう。
和利さんは現役時代、スター選手でこそありませんでしたが、試合の大事な局面で活躍するバイプレーヤーとして知られていました。
一方の山田さんも、主役だけでなく、脇役でも存在感を発揮しています。堤さん主演の日曜劇場でもメインキャストとして、実力を示すことでしょう。和利さんは長い闘病の末、8月16日に逝去されました」(前出・芸能関係者)
その直前には和利さんからの褒め言葉もーー。9月8日に放送されたバラエティ番組『しゃべくり007』(日本テレビ系)で当時、闘病中だった和利さんからのサプライズメッセージが届いていた。
「あまり褒めたことはありませんが、厳しい世界の中で戦い抜いているところがすごいと思います。18歳で東京に行き、どんな苦しい状況であっても諦めずにここまで今日まで、自分の決めた道を続けてきたことに対して、すごいね」
父の言葉に、山田は目を潤ませながら、「最近は褒めてくれるようになったんですけど、あらためて言われるとうれしいですね」とコメントしていた。
和利さんから最後にやっと伝えられた褒め言葉を“ギフト”として、山田は自ら決めた俳優の道を邁進していく。