いよいよ終盤戦に差し掛かった自民党総裁選(10月4日投開票)。衆参両院の選挙で連敗を喫している自民党にとって、新総裁選びは党の未来を左右する重要な局面だが、そんななか、候補者の林芳正官房長官(64)の“高級志向”が「文春オンライン」で報じられた。
「28日配信の『文春オンライン』では、林氏の政治資金の使途について報じられました。彼の政治資金管理団体収支報告書によると、高級店での会食に支出されている例が目立ったといいます。たとえば、直近3年間で複数のフグ料理店に総額432万円が支出されており、そのほか、’23年の1年間では会食費だけで1300万円にのぼり、うち900万円が1件10万円以上の高額店での会食費だったといいます」(政治部記者)
そして、この報道に目を付けたのが、奈良市のへずまりゅう市議(34)だ。へずま氏は、サバの切り身など一般的なおかずが入った弁当を手に持つ林氏の写真を添え、以下のように憤った。
《林芳正の庶民派アピールには腹が立つ。一年で政治資金1300万円を会食に使って食べた高級フグ料理は美味かったか?税金を何だと思ってるんだ。国民は汗水流して働いても莫大な税金で給料は引かれ我慢を強いられているんです。
こんな欲望の塊が政治家を継続できる世の中なんて変えていきましょう》
高級飲食店での会食が報じられながらも、弁当を持つ林氏の姿を“庶民アピール”として猛批判したへずま氏。投稿には29日夕時点で5万以上の「いいね」が付くなど反響を呼び、ユーザーからもへずま氏に賛同する声が起こった。
《選挙になると「コンビニ弁当と私」の画像をアップする議員の多い事…》
《こういう庶民派アピールはもう古い。なーんも響かない。》
《選挙期間中の庶民食アピールなんなんでしょう、、?もうそこからズレてますよねー》
へずま氏が指摘するように選挙間近に、牛丼など庶民的な食事を取る姿をSNSなどでアピール政治家は少なくない。
「たとえば、今回の総裁選に立候補している茂木敏充前幹事長(69)が18日に都内のスーパーを視察していましたが、高級車で店先に乗りつけ、秘書の財布で買い物をするなど、日頃買い物に不慣れな様子がテレビ画面から伝わったことが、選挙直前の駆け込み的な“庶民アピール”として批判を受けていました。
ただ、へずま氏が取り上げた林氏の写真は、’24年3月11日に林氏のインスタグラムで公開されたもので、今回の総裁選とは関係ないものです。
そもそも、この写真のお弁当は、東日本大震災で被災した三陸・常磐の海産物を使用したもので、投稿にも《三陸・常磐の海産物を使ったお弁当を頂きました。とても美味しかったです。引き続き、政府として、『三陸・常磐もの』の魅力を発信し、食べて応援する機運を一層拡大していきます》との説明がありました。今回の文春報道での林氏の会食費は庶民とはかけ離れたものですが、関係のない写真を持ち出して批判したへずま氏の投稿は“切り取り”行為ではないでしょうか」
実際、へずま氏の投稿には《この弁当は、2024年に投稿された、震災復興支援の弁当です 今回の総裁選に関係するものではなく、不適切です》というコミュニティノートも付き、今度はへずま氏に対する批判が起こっている。
《へずま、昔のInstagram掘って下手な作り話するの辞めな。これ一年以上前の3.11。復興支援のお弁当の投稿だよ。ミスリードが酷すぎる。東日本の人たちの気持ち、少しでも想像してみろ》
《意図的に別の画像を持ってきて、デマを振りまいてるよね。
《これ3月11日に投稿して被災地支援の一環としてみんなに呼びかけて食べてるんだぞ。知ってたとしても知らなかったとしても東北で生まれ育ってる身として許せんわ。こんなやつを応援する気にはなれないが奈良市民に選ばれたんだからしっかりしてくれよ。市議会議員の自覚もてよ》
《こちらの弁当、三陸・常磐ものを使ったものなんだけどな。更生したと言っときながら、復興の妨げをするのか…。奈良市議にとって、東日本大震災からの復興なんて、どうでもよいと思っているのだろうか。弁当を作ってくれた方の思いとか考えないんだろうな》
“迷惑系”からの更生を誓ったへずま氏。そろそろ他人の足を引っ張るのは辞めていただきたい。