9月27日に放送された『芸能人が本気で考えた!ドッキリGP』(フジテレビ系)で、Snow Man・向井康二(31)に仕掛けられた“あるドッキリ”が視聴者の間で物議を醸している。

今回向井に仕掛けられたのは、タイ・スワンナプーム国際空港の協力のもとおこなわれた“催眠術ドッキリ”。

向井はタイで制作された主演ドラマ『Dating Game~口説いてもいいですか、ボス!?~』(Lemino)の舞台挨拶を終え、帰国するタイミングだった。そこへ『ドッキリGP』の番組スタッフが現れ、「先日SNS企画でかけた催眠術がまだ解けていないから、解きに来た」と持ちかけ、催眠術師を呼び寄せた。

催眠術をかけられた向井は、パスポートが他のものに見えるようになり、代わりにポケットティッシュや卓球ラケット、大根などが“パスポートにしか見えない”状態に。チェックインカウンターで「ディスイズパスポート」と真顔で大根を差し出す向井の姿に、スタジオは爆笑に包まれた。

このドッキリ企画の狙いは、「ドッキリにかけられた記憶を催眠術によって消去したら、何度でも同じドッキリをかけられるかもしれない――」というもの。そのため、向井は何度も催眠術をかけられることになったのだが、その“繰り返し”こそが視聴者の間で違和感を呼んだ。

特に注目を集めたのが、催眠術をかけられるシーン。向井は催眠術師が合図を出すと失神するようにその場で眠りに落ち、スタッフに運ばれていた。そうして記憶を消された状態で、パスポートではないものをチェックインカウンターで提示する、という同じドッキリが3回も繰り返されたのだ。

すると、放送直後から番組公式Xのリプライ欄には、向井の体調を心配する声が殺到した。

《向井さんの身体が心配になりました。催眠術で眠らされて引きずって運ばれてる姿は心配でしかありませんでした GP面白いとは思っていますし、いつも見ています。

でも今回は笑えないし、まだやるの?と見ていて苦しくなりました》
《ドッキリGP、今回向井康二君の純粋さがあってこその催眠術でしたが、やり過ぎを感じ途中から笑えませんでした。このような催眠術のシリーズ化をお考えなら、誰であっても望みません》
《小学生の娘は大のマッサマンファンで、基本楽しく見ていても負けそうになると画面から目を逸らします。催眠術もそうでした。流石に笑えません。正直人を騙して笑いを取ることは時代に合ってないと感じます》
《カウンターで眠らされたとき、運ばれて…脚がだらんとなってて…意識失わされちゃうって怖い事態だと思い知らされました》

じつは以前にも同番組の“催眠術ドッキリ”が、BPO青少年委員会で問題視されたことがあった。

2021年、同番組でお笑いコンビ・髭男爵のひぐち君(51)に催眠術をかけて記憶を消し、トイレで爆竹を鳴らすというドッキリを何度も繰り返すという企画が放送された。当時、ネット上では《人の記憶を操作するなんて許されない》《何度も同じドッキリを仕掛けて皆で大笑いするとか信じられない》といった批判が殺到。すると、BPO青少年委員会でこの企画が審議にかけられることになった。

委員からは、《民放連の放送基準 第3章「児童および青少年への配慮」に催眠術を取扱う場合は、児童および青少年に安易に模倣させないよう特に注意するようにとされており、ドッキリであるとしても、催眠術をかけること自体の演出もいかがなものか》といった意見が出されたという。

「結局当時はBPOがフジテレビに対し、催眠術ドッキリについて注意・指摘をすることはなかったものの、審議入りしたこと自体はニュースで報じられ大きな話題となりました。にも関わらず、今回の『ドッキリGP』では、まずひぐち君のドッキリのダイジェスト映像が流され、その後に第2弾として向井さんのドッキリが放送されたのです。

同番組はこれまでにも、出演者が骨折したり、女性アナウンサーに体重の公開を迫ったりするなどして、たびたび批判を集めています。

今回の企画も、過去の炎上を踏まえれば慎重になるべきだったはずですが……」(テレビ局関係者)

笑いの裏で、番組への不信感は広がってしまったかもしれない。

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