三笠宮家の家名、祭祀はどなたが守るのか――。
昨年11月、三笠宮妃百合子さまが薨去された後に再燃した、母・信子さま、彬子さまと瑶子さま姉妹の“三つ巴バトル”は、皇室経済会議を経て終結した。
「会議に先立って、ご家族が一堂に会して話し合われる機会はありませんでした。宮内庁幹部やそれぞれの側近が間に入り、意見の調整が行われてきたのです。お三方が同じ家で生活することを望んでいないという前提があったので、当初はそれぞれが独立の生計を営む形での決着が検討されたりもしましたが……」
長年にわたる確執の果てに、当主となられた信子さまと彬子さま。一人だけ当主となられなかった瑶子さまには、ご不満が残る結果となってしまった。
「邸宅については、信子さまは寬仁親王邸(現・三笠宮東邸)を出て以降お住まいになっている旧宮内庁長官公邸を改修して生活されます。彬子さまと瑶子さまは三笠宮東邸をお使いになります。しかし彬子さまは研究活動などのため京都にいらっしゃることが多いためか、瑶子さまは釈然としないご様子だったとも伺っています」(前出・宮内庁関係者)
さらに皇族費は、信子さまが3050万円、彬子さまが約1067万円と増額となったが、瑶子さまの皇族費の金額には変更はなかったのだ。ご姉妹の知人はこう話す。
「金髪になさったり、側近の反対を押し切って米国でのチャリティに参加したりと、何かと瑶子さまは注目を集めてきました。
しかし晩年の百合子さまを長くお近くで支え、家を守ってきたという自負が瑶子さまにはあるようにお見受けしています。
当主の座、専用の邸宅、皇族費増額……“三ナシ”の裁定を下された瑶子さま。静岡福祉大学名誉教授の小田部雄次さんは、そのお立場をこう案じている。
「こうした結論に、瑶子さまも複雑なお気持ちを抱かれているのではないかと拝察しています。今後、ご姉妹の関係に“こじれ”が生じなければいいのですが……。本来は一つの家としてあるはずの母娘の問題を、皇族費増額などの形で決着させた宮内庁の判断が、皇室に対する国民感情に悪影響を及ぼさないか気がかりです」
瑶子さまの憤りが、新たな騒動の火種とならないことを願うばかりだ。