「嬉しいというより、本当にこれからが大変なことだ。皆さまと一緒に力を合わせてやらなきゃいけないことが山ほどある」

10月4日、自民党新総裁に選出されたことを受け、こう述べていた高市早苗氏(64)だが、早速の試練が訪れている。

自民党が四半世紀にわたって連立を組んできた公明党との関係に、暗雲が立ち込めているのだ。

「高市氏の総裁就任に伴い、公明の斉藤鉄夫代表(73)からは、政治とカネの問題や、靖国神社参拝をはじめとする歴史認識、過度な外国人排斥問題をめぐる懸念が伝えられました。7日、自公幹部による協議が行われたものの、協議に先がけた同日午前、派閥裏金問題に関与した萩生田光一氏(62)が幹事長代理に正式に就任しています。協議後、斉藤氏は政治とカネの問題について、結論には至らなかったとコメント。公明幹部の間では『連立離脱も辞さない』という強硬論も出ているといい、『自公連立が基本中の基本』とする高市氏としては、関係を繋ぎ止めるために腐心しなければならない状況です」(政治部記者)

そんな厳しい船出となった高市氏の今後の政局を占い、思わぬ“構想”を描く男がいる。それは、NHK党党首の立花孝志氏(58)だ。

立花氏は6日に自身のYouTubeチャンネルに公開した動画で、「連立を組む公明党ですが、右傾化することを嫌がっている。中国に対して厳しく対応するとか、選択的夫婦別姓に反対するとか。(高市氏の)イメージは完全にタカ派です。右翼と言ってもいいのか、保守ですよね」と説明し、公明党の斉藤氏が現状、自民党との連立を継続するかを明言していないと指摘した。

続けて、自民党が単独で衆院196議席を抱える状況で、148議席の立憲民主党と24議席の公明党は政策面で「組む可能性がある」とし、立花氏は、そこに35議席の日本維新の会、あるいは27議席の国民民主党のいずれかが合流すれば、「自民党を上回る」と指摘。政権交代も現実的という見方だ。

いっぽう、立花氏は「90パーセントは高市さんが総理になる前提ですよ、ならない可能性もある」と前置きした上で、解散総選挙の可能性に言及し、以下のように予想した。

「(高市氏の総裁就任に伴い)これだけ株価上がって、高市さん人気がすごいんですよ。そういう意味で、解散を今打ったほうがいいだろうという話が出てきて、早ければ年末、遅くとも年始にはおそらくね。11月解散、12月総選挙。高市さんがやろうとしてることに、財務省とか他の自民党の人が反対意見を言ってくると思うんですよね、もちろん野党も。なら、“信を問う”と解散すれば、今の勢い、この株価の状態で解散すれば、自民党行けると思いますよ」

立花氏は、そんな自民党の威信をかけた解散総選挙に向けた準備をしているといい、次のよ方針を語った。

「解散になった時は、高市さんを支える、自民党を支えるという目的で、選挙に出るつもりです」
「日本という国は古今東西、世界中どこを見ても一番素晴らしい国。だからこれを継続、維持していくことが大事で、自民党に文句言ってた政党は、いざ高市政権になったら、一緒にやるわけがないと確信しているので。『NHKから国民を守る党』ではなく、違う政党名になるかと思いますが、解散総選挙に打って出ようと思います」

昨年の兵庫県知事選で物議をかもした「二馬力選挙」を再び展開することを示唆したのだ。

「昨年11月に行われた兵庫県知事選で、立花氏は自身の当選を目指さず、斎藤元彦現知事(48)の当選を目的とし、各地で斉藤氏への応援を呼び掛ける『二馬力選挙』を展開。現行の公職選挙法では想定されていない行為で、選挙の公平性の観点から問題視されており、石破首相も今年2月の国会答弁で『二馬力選挙はどう考えてもおかしい』と発言。与野党間で喫緊の課題として共有されており、今年5月に施行された改正公職選挙法では、付則として、二馬力選挙を念頭に今後必要な措置を講じるよう明記されています」(前出・政治部記者)

二馬力選挙をめぐっては、今年3月に行われた千葉県知事選で、立候補していた現職の熊谷俊人知事(47)の応援を目的として、立花氏が「二馬力選挙」を展開する方針を示していたものの、熊谷氏が自制を求め、立花氏が撤回した経緯がある。

今回の立花氏の発言が、高市氏の耳に届いているかは定かではないが、Xでは一部ではすでにこんな声が上がっている。

《あんたに自民党支えてもらわなくて結構 マイナスなるわ》
《いつもながら無茶苦茶 高市さんも悪いやつに目をつけられたなぁ》
《立花氏が高市さんを応援したいなら、自民党に関わらない事ですね》
《そんな目的なら自民党の選挙運動の手伝いやれよw 自民党の選挙ポスター貼りでもやっとけよ》

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