スムージーといえば、朝食のメニューの定番になっているが、大根と果物を混ぜた「大根スムージー」が、ダイエットや健康に大きな効果があると評判だ。

「昔から、『大根おろしに医者いらず』とよくいわれます。

生の大根の高い解毒作用や殺菌作用はよく知られていますが、こうした大根の健康効果は、大根をすりおろすことで生み出されるイソチオシアネートによるものです。

大根おろしの辛味のもととなる成分で、代謝を上げる作用があり、これがダイエットに役立ちます。体にいい大根をもっとおいしく手軽に、さらに健康効果をアップして食べる方法はないだろうか、と考えたのが大根と果物をミキサーにかけて作る大根スムージーでした」

こう話すのはダイエットアドバイザーでスムージースペシャリストの青木久美子さんだ。

季節の果物と大根を1対1の割合で合わせると、大根の辛味が果物の甘味や酸味でカバーされ、とても食べやすくなる。合わせる果物は好みで選べるので、毎日飽きずに食べられる。

「ミキサーで攪拌すると、舌触りを気にすることなく、大根や果物を皮ごといただけるのもメリットです。

イソチオシアネートをはじめとするファイトケミカル(植物の色素や苦味、辛味などのもととなる成分)や酵素、食物繊維などは、野菜や果物の皮や皮の近くに多く含まれています。ですから野菜や果物は、できるだけ皮ごと食べるほうが、栄養成分を効率よく摂取することができるのです」(青木さん、以下同)

この大根スムージーのダイエット効果は高く、青木さん自身、4カ月で6kgの減量(51kg→45kg)に成功している。ちなみに、このダイエットを始めて約10年、同体重をキープしているという。

「ウエストも64cmから60cmに。70cmに近かった下腹回りも63cmに引き締まりました。体内年齢も実年齢より15歳若いという測定結果が出ています。

さらに、大根スムージーはアレルギーの改善にも役立ちました。秋にはブタクサの花粉アレルギー症状に悩まされていたのですが、大根スムージーを始めた翌年から、体質が変わったかのようにアレルギー症状が出なくなったのです」

■大根+バナナ&豆乳はトロリ食感がクセになる

もちろん、ほかの実例もある。30代の主婦・Kさんの場合は、62kgから約4カ月で54kgになり、1年後には10kg減に。便秘もよくなり、肌の状態も改善したという。

40代の看護師・Iさんは、半年で53kgから48kgに。体脂肪率も31%から27%になった。職業柄、生活が不規則になりがちだが、毎朝の大根スムージーを習慣づけたことで、疲れにくくなったとも。ほかの食事では食べる量を減らさず、ただ、あまり遅い時間には食べないよう気をつけた。リバウンドもなくそれが何よりうれしいという。

ここで、大根スムージーに合う食材を挙げておこう。外皮を除く果物は、柑橘類、キウイ、バナナ、パイナップルなど。皮をむかずに使うものは、りんご、いちご、ぶどうなど。

そのほかのおすすめは、すりごま、抹茶、ココア、きな粉、豆乳、牛乳、ヨーグルトなど。

左で紹介しているレシピは基本中の基本となるりんご、バナナ&豆乳、キウイ&柑橘類の3種だ。

実際に3種を食べた記者の感想はというと、大根+りんごの場合、フルーティでさっぱりした味わい。りんごの量を大根より増やすと、さらにフルーティで食べやすくなった。

大根+バナナ&豆乳は、バナナの濃厚な甘味とまろやかな口当たりが〇。とろり食感がクセになる。

大根+キウイ&オレンジでは、柑橘系およびゴールデンキウイの甘酸っぱさがトロピカルでジューシー。いずれも、大根のクセはなく、スイスイ食べられる。

「大根スムージーは飲むのではなく、スプーンですくって味わいながら食べます。朝食前の空腹時に、ゆっくり一さじずつ食べてください。このあと朝食を食べても大丈夫ですが、スムージーだけでも満足感が得られます。また、氷は体を冷やすので入れないで。

はちみつやオリゴ糖などの糖分も入れずに、果物本来の甘味を味わってください」

毎朝の大根スムージーでおいしくやせよう!

【PROFILE】

あおき・くみこ

ヒルズDIYライフ代表。ソフィアウェルネス主宰。大根スムージーダイエットアドバイザー

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