「『罠の戦争』など以前はガツンとパンチがあるストーリーでしたが、今回はドキドキワクワクな恋愛モノで、自分のドラマ史的には大人のドラマに一歩踏み出す感じなんです」

10月13日スタートのドラマ『終幕のロンド―もう二度と、会えないあなたに―』で遺品整理人を演じる草彅剛。初主演作の『いいひと。

』から28年、今作で主演を務めるカンテレ制作の連ドラは9作目となる。

「こんなに長い間、素敵な作品に呼んでいただいて感謝しかないです。『いいひと。』は初めての作品で、視聴率どうしよう、とか俺はちゃんとできているのかな、って常に考えていました。『僕の生きる道』なんかはヒューマンな涙あふれる作品でしたから、今作ともつながっているな、と思いましたね」

当時は“いい人といえば草彅剛”というほど反響もすごかったよう。

「うれしかったです。ドラマが大ヒットして、道行く人にお会いするたびに『あ、いい人だ』って言ってもらいました。最近も『剛くん優しいね』って言われることが多くて、俺は本当にいい人になったんだな、って思えてきました。自分で言うなんてウケますけど(笑)」

数々のコレクターで有名な草彅だが、自身のコレクションを整理するなら何を残すのだろうか。

「いちばん残したいのはやっぱりデニムかな。後世にちゃんと受け継いでいかないといけないからね。100本くらいあるし、生地とかがもう文化遺産レベルになってきちゃうから」

ドラマに舞台と多忙を極める毎日だが、幸せを感じるときを尋ねると。

「いいシーンが撮れたときかな。昨日もね、お漏らししちゃった息子にシャワーを浴びさせるシーンを撮ったんですけど、なかなか難しかった。シャワーを浴びさせる父親の顔ってどんな感じなのかな、自然と父親の顔になれたらいいな、って考えていたら『OK』ってなって。ああよかった、と思いましたね」

初心に返ったように「自分はちゃんとできているのか」と自問自答する日々なんだそう。ベテランになってもその姿勢、草彅剛は本当にいい人なのだ。

ヘアメーク:荒川英亮
スタイリング:栗田泰臣

【INFORMATION】

『終幕のロンド―もう二度と、会えないあなたに―』

カンテレ/フジテレビ系、月曜22時~。5年前に妻を亡くし、小学1年生の息子と暮らす遺品整理人の鳥飼樹(草彅剛)は大企業グループ次期社長の妻・御厨真琴(中村ゆり)と出会い……。

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