2025新語・流行語大賞のノミネート30語が発表され、まさかの人物名「ひょうろく」がランクイン!2~3年前まではほぼ無名だったのに、この1年の躍進ぶりは異例と言えるだろう。Xではノミネートされたことについて《チャンスくださったり楽しんで下さった色んな方のパワーの奇跡です》と綴ったひょうろく(38)。

まさに時の人である彼に、キャラクター同様に独特な自身の人生観を聞いた――。

放送中のドラマ『もしもこの世が舞台なら、楽屋はどこにあるのだろう』(フジテレビ系)のレギュラー出演に加え、CMも「マクドナルド」をはじめ4本に出演。故郷である鹿児島市の「ふるさと納税PR部長」にも就任した。『もし楽』といえば、メインキャストの二階堂ふみは今年、お笑いコンビメイプル超合金のカズレーサーと結婚。2019年には南海キャンディーズ山里亮太蒼井優との結婚が世間を賑わせるなど、お笑い芸人と俳優の夫婦も多いが――。

「僕は、まったく対象にはならないと思います。ヒロインを演じる俳優さんと結婚する芸人さんって、クリエイティブな雰囲気があったり、おしゃべりも上手で頭が切れて、色気がある方たちじゃないですか。僕は、そんな結婚のニュースを見ていて『いいな~』っていってるのが合っているかな。あっ、でも俳優さんから声をかけられたら、僕はすぐに引っかかると思いますけど」

芸人というと頻繁に飲み会に参加しているイメージもあるが、ひょうろくは仕事以外の日はずっと家にいるため、女性と出会う機会もないという。

「僕は、合コンのお声がかかったことも一度もありません。だって、自分が主催するなら、絶対に僕のような男は入れたくないですから。勝手な想像ですけど、誰かが盛り上げて和気あいあいみたいなイメージですね。

でも、結婚はしたい。できるのであれば、今すぐでもしたいくらいですね」

■「いつ死んでもおかしくない…」と思って生きている

現在38歳のひょうろく。「人間の命はいつ終わるかわからない」と、達観した修行僧のような言葉も口にする。

「人生は、いつ何があってもおかしくないですから。僕はもうすぐ40歳ですが、この年まで生きてこられたというだけでもめちゃくちゃありがたいと思っているんです。親にも健康でいてほしいですが、僕のほうが先に死ぬ可能性もあると常に思いながら生きています」

そう思うようになったのは2020年、「さらば青春の光」のYouTubeに出始めたころの入院経験からだ。

「体におできがあったのを放置していたんです。当時、皿洗いのバイトをしていて、汚い水からばい菌が体内に入ってしまったんじゃないかと思ってたんですが。急に体が重くなって、どんどん肩が痛くなり、その5分後にはもう体が全然動かない……という具合で。さらに体中に激痛が走り、『これ、死ぬかもしれない』と、本当に思いました。

病院に行ったら緊急入院になり、原因はよくわからないんですが、肝臓の数値が正常値の10倍くらいになっていたんです。僕はお酒は飲まないのですが。

そのとき『今、生きていられるのは、めちゃくちゃラッキーなことだ』って。『人は簡単に亡くなってしまうんだ』と思いました」

1週間ほど入院し、肝臓の数値が落ち着き始めた。

「お金がなかったので、無理をいって退院しました。今も、おできができることがあるんです。悪化することはないんですが、病院では『おそらく根本的に解決するのは難しいから、上手につきあっていくしかない』と言われています。

でも、遅かれ早かれ誰もが死ぬのだから、本当に、今のお仕事も精いっぱいやって、失敗と成功……なんか、どっちに行ってもいいかな~みたいに思うんです。

たとえ失敗しても、そんな僕を見てちょっと笑って『あっ明日、仕事頑張れるわ』って誰かに思ってもらえたらうれしいですね」

基本的にネガティブだけどどこかポジティブ、そんな自身を「ネガポジキャラ」と評する彼に、これからやりたいことを最後に尋ねてみると――。

「ミステリーの死体役をやってみたいです。喋らずに、一瞬で川を流れてくる死体とかやってみたいです。そういう役が好きなんです。

お芝居は難しいので、撮影のとき何をしていいかわからない、というのも理由ですけど」

ほかに、自身が運営するYouTubeチャンネル『もち、ひょうろく』の企画でやってみたいことがあるという。

「野生のオランウータンがいる場所にいって、その生活ぶりを撮ってみたいんです。

動物園の檻の中じゃなくて、本当は囲われていないところに普通に生きているんだよな~とよく思うんです。

大自然の中で『オランウータンがここにいます~』って、どんな風に生活をしているのかを動画にしてみたい。まだ、企画段階なので秘密ですけど……。あ、ここで言ったら秘密じゃないか」

ひょうひょうと、つかみどころのないキャラクター。その振り幅を生かして、ますます活躍の場を広げていきそうだ――。

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