12月21日放送の情報・ワイドショー番組『サンデー・ジャポン』で、30日放送予定の同番組年末特番『年末ジャポン』(ともにTBS系)に静岡県の前伊東市長・田久保眞紀氏(55)が出演することが発表された。

今月14日に投開票が行われ、過去最多となる9人が立候補した伊東市長選挙。

失職から再選を目指していた田久保氏は3位に食い込んだものの、当選した元市議会議員の杉本憲也氏(43)に大差をつけられて敗北を喫した。

任期満了に伴う今年5月の伊東市長選で初当選を果たすも、翌6月に学歴詐称疑惑が浮上した田久保氏。市の広報紙では「東洋大学法学部卒業」と紹介されていたが、実際には除籍だったことが判明。一度は辞職を表明したものの撤回し、市政に混乱を招いた“田久保劇場”は全国的に注目を集めることとなった。

「田久保氏は『卒業証書』なる書類を持っていると主張しながらも、刑事告発されていることを理由に現在にいたるまで公表していません。百条委員会の証人尋問では、市議会の議長らに対して『チラ見せした事実はなく19.2秒ほど見せた』と証言したことも物議を醸しました。田久保氏の証言や認識は虚偽だと見なされ、百条委員会や市議会の議長らから刑事告発される事態にまで発展。説明責任を果たさない田久保氏は、市議会から2度の不信任決議を突きつけられて失職しました」(地方紙記者)

11月19日の出馬会見では「自分の強み」を尋ねられ、「メンタルの強さ」とユーモラスに答えていた田久保氏。メディア出演にも意欲的のようで、伊東市長選挙の告示日から2日後の9日には、「サンジャポ」の小日向リポーターを自宅に招いてインタビューを受けていたようだ。

21日の放送回では、インタビューのVTR映像も紹介された。小日向リポーターが「卒業アルバムは、いまお家にあるんですか?」と質問すると、田久保氏は「そういった大事なものは、こっちには一切ないです」「すべて資料になるものは預けてあります」とにこやかにコメント。

また、小日向リポーターが卒業証書の台紙を持参してイジる一幕も。

田久保氏は笑いながら「田中さんの感じが、あれがいいんじゃないでしょうか」と、爆笑問題田中裕二(60)がコンビのYouTubeチャンネルで披露していた自身のモノマネを挙げていた。

だがそのいっぽうで投開票日当日は、落選が明らかになっても報道陣の取材に応じることはなかった。田久保氏はその理由を《昨晩は深夜に渡って大勢の報道が自宅付近に詰めかけた為、取材をお断りしました》とXで説明していたが、「サンジャポ」にだけは電話で取材に応じていたことが明らかに。小日向リポーターによれば、田久保氏は“今後については決まっておらず、これから考える”と語っていたという。

そんな「サンジャポ」では30日放送の予告映像も公開され、スーツ姿でスタジオに登場する田久保氏の姿が映し出された。選挙後初のメディア出演となり、改めて卒業証書や“19.2秒”などの真相を徹底追及する内容になっているという。

しかしながら、田久保氏の出演に忌避感を抱いたという視聴者もいたようで、放送終了後はXで次のような声が。

《田久保さん出すのはやめた方が良いと思いますよ。反対署名があれば書こうと思います。伊東市民に失礼》
《サンジャポ年末特番に田久保真紀氏が緊急出演 こういう風なメディアでの使い方はそろそろやめた方がいい。 問題を明らかにしない人を呼んでも、この場で公表するわけないし、面白おかしく扱う事になって、「実はいい人」みたいな印象が出来たら、また本人を勘違いさせる事になりかねない》
《田久保元市長をバラエティで面白く使っているけど伊東市民にしてみればたまったもんじゃないでしょ。税金が絡んでいるんだからイジリはどうなのかね》

前出の地方紙記者は言う。

「市長の信任が争点となった10月の市議選と田久保氏の失職に伴う今回の市長選で、合計1億円近い公費が投じられたといいます。田久保氏は自身の疑惑に対して説明責任を果たしておらず、これから市政の立て直しが行われるというときに、ワイドショーに出演するのは市民感情を逆撫でてしまうのでは。まして、彼女は刑事告発されている身でもあります。『サンジャポ』はエンタメ的な要素も強いので、演出方法によってはまだ説明責任を果たしていない田久保氏を“ネタ化”する懸念もあり、問題の本質がうやむやにされてしまう可能性もあります」

21日にはオンライン署名サイト「change.org」で、「TBS『サンデージャポン』年末特番への田久保真紀氏出演に反対します」と題した署名活動も始動。同日20時時点で52件の署名が集まっているが、TBSはどのように判断するだろうか。

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