12月31日放送の『第76回NHK紅白歌合戦』への出場を最後に、紅白を勇退した郷ひろみ(70)。1973年の初出場から昭和・平成・令和にかけて毎年のように紅白のステージに立ち、その数は通算38回にのぼり歴代7位を記録した。

郷が紅白に「一区切りをつける」と発表したのは、12月29日に行われたリハーサルの囲み取材でのこと。同日に発表したコメントでも、《紅白歌合戦という特別なステージはボクにとって挑戦であり成長の場でした。今回の決断は「終わり」ではなく一つの「節目」と思っています》と振り返っていた。

そんな郷が記念すべき最後のステージで歌唱したのは、自身の大ヒット曲『2億4千万の瞳-エキゾチック・ジャパン-』だった。

煌びやかなジャケットと純白のスーツに身を包み、「さぁ、いくよ!」の掛け声とともに力強く伸びやかな歌声を披露。間奏では会場を走りながら出場者たちとタッチをし、息切れすることもなく再びステージに戻る演出も。年齢を感じさせないパワフルなパフォーマンスは、世代を超えて多くの視聴者を魅了した。

いっぽう視聴者から注目が集まったのは、郷のパフォーマンスだけではなかった。それは白組と赤組の対戦が終わり、デビュー45周年を迎える松田聖子(63)が特別企画で“究極の大トリ”を務めた際のこと。

郷と聖子といえば、かつて恋人同士だったことで知られている。当時交際中だった1984年の紅白では手を繋いでオープニングに登場し、「うわさのカップル対決」では手を取り合いながらダンスを披露したことも。このとき2人は交際3年半で“結婚間近”とも囁かれていたことから、紅白の“攻めた企画”は大きく注目を集めた。

そんな聖子だが、2021年12月に長女・神田沙也加さん(享年35)が急逝して以降、紅白からは遠ざかっていた。だが5年ぶりに復帰し、紅白に初出場した1980年に披露した代表曲『青い珊瑚礁』を熱唱した。

歌唱前には過去のVTR映像が流れ、司会の綾瀬はるか(40)が聖子のデビューからこれまでの歩みをナレーション形式で紹介。ステージにいた出場者の顔がランダムにワイプで抜かれるなか、微笑みながら音楽にあわせて体を揺らす郷の姿が映し出されていたのだ。奇しくもそのシーンは聖子が『赤いスイートピー』を歌う1982年の映像で、当時まだ2人は交際中だったと思われる。

そんな郷の立ち位置は、司会の今田美桜(28)と有吉弘行(51)に挟まれた真後ろで、テレビ画面のちょうど中心に映る場所だった。

始終穏やかな表情を見せていた郷だが、感情が垣間見えた瞬間も。綾瀬が「聖子さんはいつも輝かれていて、世代を超えて多くの人に愛されていると感じています。今日この場所でその歌声を聞かせていただけるのは、とても嬉しいと思います」と話すと、白い歯を見せて満面の笑みを見せていたのだ。

聖子の歌唱後も笑顔で拍手を送っていた郷。そうした様子を微笑ましく感じた視聴者もいたようで、Xでは感激する声が広がっている。

《紅白観ていて一番刺さったのは松田聖子に優しい笑顔で拍手贈っている郷ひろみだな》
《郷ひろみは聖子ちゃんが歌っているのをしっかり見届けて優しい眼差しでした~!》
《これ分かりにくいけどめちゃくちゃ名シーンだった》
《郷さん、紅白最後だから昔を振り返って感慨深いのでしょうね》
《聖子ちゃんが歌ったあとのニッコニコの郷ひろみがとてもよかった》

交際中にはカップルで紅白を盛り上げたこともあったが、1985年に破局した郷と聖子。

当時、聖子が記者会見で「今度生まれ変わってきたときは、絶対に一緒になろうね」と郷に伝えたことを明かしていたように、別れた後も気まずい関係ではなかったという。

互いに別々の人生を歩みながらも、これまでも紅白では何度も共演。本誌も2018年のリハーサルで、出場者の顔合わせの最後に2人が笑顔で言葉を交わす姿を目撃していた。

「破局から40年の歳月が流れ、2人の間にわだかまりはないといいます。2000年9月には『True Love Story』という2人のデュエット曲もリリースされましたが、これは郷さんから持ちかけた企画でした。音楽番組などで2人が居合わせると周囲の人に気を遣わせてしまうため、聖子さんと共作することでオープンな関係であることをアピールする目的があったようです。

郷さんも紅白を勇退する節目で、5年ぶりに復帰した聖子さんのステージを間近で見届けられたことは感慨深かったのではないでしょうか。過去に恋仲だったとはいえ、互いにトップアーティストとして第一線を走ってきた2人です。いまは“盟友”という関係性で、リスペクトし合っているのではないでしょうか」(音楽関係者)

時代を彩った2人が再会を果たした紅白は、この先も語り継がれることだろう。

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